2011年3月 のアーカイブ

千社札について

2011年3月31日 木曜日

本日で3月もお仕舞い。明日は大祭会議ですが、自治会・総代・青年も新年度の体制で会議に臨みます。

社頭掲示ポスター(4月)
社頭掲示ポスター(4月)

神域は常に清浄を旨(むね)としていますが、大祭月なら尚更のことです。それでも日々の清掃で手の届かないところが多くあります。

社殿のこんな高いところに、また殿内のこんなところまで、、、千社札(せんじゃふだ・せんしゃふだ)が貼り付いています。

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千社札は、名前の通り全国の神社仏閣を巡り、「千社詣」(せんしゃまいり)の証として、出生地や名前などが記された札を柱や壁、天井に貼り付けたものです。

観音信仰による霊場巡り(巡礼)から端を発したといわれますが、江戸中期以降は庶民信仰が盛んになり流行したようです。

手書きから木版刷りのものが普及して、浮世絵の技法が取り入れられると、派手な納札交換会が行われ、贅沢なことを禁じた江戸幕府により禁止のお触れも出されました。

現在では機械印刷により、多種多様なステッカーやシールがありますが、建物の美観を損ねるため、一切お断りをしています。

 

本日、スト-ンサークル(下谷戸縄文遺跡環状列石及び住居跡)の脇の桜が咲きました。昨年より9日遅い開花です。枝垂れ桜も蕾が膨らみ始めました。

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復旧の願い 復興の祈り

2011年3月30日 水曜日

類を見ない自然災害による甚大なる被害及び国民生活を脅かす原発事故は、今も計り知れない深刻な不安をもたらしています。

そのことを鑑(かんが)み、氏子総代による冷静且つ真剣な協議を重ねた結果、本年の大祭(4月22日)は、神賑行事(しんしんぎょうじ=神輿・人形山車・太鼓・行列)について、自粛のうえ取り止めることとなりました。

しかしながら、祭祀(さいし)を重んじるわが民俗の伝統は、神代(かみよ)の昔より連綿と続き、国史を貫く不易(ふえき)のものです。

わが国が古来より、神事を第一とした理由は、国民の安寧(あんねい)、社会の繁栄を第一としたことに外ならないものです。それが民の幸せです。

「神社本庁憲章」(昭和55年制定)にも、神職の職分として “ 祭祀の厳修(げんしゅう)” を成文化しています。

当然のことながら、10時の大祭式は例年通り斎行(さいこう)いたします。そして、午後3時には、東日本大震災復興祈願祭を執り行います。

先人が「国家安泰」(こっかあんたい)「天下泰平」(てんかたいへい)「五穀豊穣」(ごこくほうじょう)という、大きな祈りを捧げた国土創造の神さまを称えての祈願祭です。

当日は、氏子中(うじこちゅう)はもとより、多くの人たちにお集まりいただき、心を一つにして復旧の願い、復興の祈りを捧げたいと思っています。

23.3.30

 民のため世のため祈る神わざのしげき御国はなほぞ栄えむ

続後拾遺集 度会常良

井戸埋め・伐木清祓

2011年3月29日 火曜日

本日は、特定土地区画整理事業による道路拡幅で、敷地にある井戸が道路にかかる2軒のお宅へ井戸埋清祓、兼務社へ伐木清祓のご奉仕で伺いました。

井戸水の恩恵を受けた皆さんが、神饌(しんせん:お供え物)を丁寧に並べ、準備万端整えてくれました。井戸の神さまをお迎えして、感謝のおまつりをいたしました。

井戸埋清祓

井戸埋清祓

その足で、真田神社(平塚市真田)に向かいました。

真田神社 伐木清祓

真田神社 伐木清祓

真田神社でも道路拡幅により、玉垣工事をいたします。氏子総代さんたちの協議により、やむなく数本の欅(けやき)、桜、榊(さかき)を切ることになりました。境内神域とあって、総代さんたちは、1本ずつ丁寧に注連縄(しめなわ)と紙垂(しで)を張って準備していました。木々が芽吹く前を見計らっての作業となりました。

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どちらも、けじめ正しくお祓いが済んで、安心の心持ちだったようです。予定通り安全に事が捗(はかど)りますようお祈り申し上げます。

 

平成7年1月17日早朝に阪神・淡路大震災が発生し、死者は6,427人、負傷者は41,500人を数え、未曾有の大惨事となりました。天皇・皇后両陛下には、地震発生から約2週間後、いまだ余震の続く1月31日に被災地をご訪問されました。
 
天皇陛下御製(平成7年) 
 
なゐをのがれ戸外に過ごす人々に雨降るさまを見るは悲しき
 
                  *なゐ=地震

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東日本大震災 両陛下、都内避難所ご訪問へ

産経新聞3月29日(火)7時58分配信

宮内庁は28日、天皇、皇后両陛下が近く、東日本大震災の被災者が生活する東京都内の避難所を訪問されることを明らかにした。30日にも都内の避難所の一つ、東京武道館(足立区)を訪問される予定。両陛下が今回の震災で、被災者を直接見舞われるのは初めて。

宮内庁によると、両陛下は被災地をお見舞いしたい気持ちを強くお持ちだという。しかし、今は警備などで現地に負担をかけられないとご判断。

側近は「迷惑のかからない範囲で被災者を励ましたいと思われ、都内の避難所訪問を決められた」と話している。

花の便り

2011年3月28日 月曜日

 千昌夫さんの「北国の春」では “ 辛夷(こぶし)咲くあの丘・・・ ” と北国の春の訪れを歌っていますが、これほどまでに辛くて厳しくて遠い北国の春はないものと思います。

本日、靖國神社で東京の桜の開花が告げられましたが、心の片隅に寂しい気持ちでニュースを見ました。

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比々多神社境内でも、何日も前から其処彼処に花の便りが届いていましたが、ブログに取り上げるのがつい先送りになりました。

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境内奥の森では、種々の椿が大輪を咲かせました。桜(ソメイヨシノ)もあと数日で開きそうです。

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家屋を新しく建て直すお宅で、長年にわたり住み慣れた家の解体清祓式が執り行われました。

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祝詞では、「長き年月雨風を凌(しの)ぎ嵐に耐えて・・・安けき住居」と感謝の気持ちを告げました。喜怒哀楽の家族の思い出が脳裏に浮かんだことと思います。無事に工事が進みますようお祈り申し上げます。

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【日本政策研究センター】3月28日

☆☆「日本人は絶対にこの難局も乗り切れる」☆☆

 ブラジル出身で日本に帰化した元サッカー日本代表選手・ラモス瑠偉氏。現役時代には「日の丸は最高だ。こんな美しい国旗、他にないよ」「日の丸を背負ってなかったら、あんなに頑張れなかったよ」と語っていたラモス氏が、今回の大震災についてこう話しています(以下は「東京スポーツ」3月23日から引用)。

 思わぬ事態に胸が張り裂けそうだ。東日本大震災で被災した方には、心からお見舞い申し上げたい。……私は被災地の皆様のため、毎日朝晩欠かさずに神様にお祈りしている。何か助けになることをしたいけど、今はそれしかできない。

 まずは自分にできることとして、家族とともに節電に取り組んでいる。実は震災以降は暖房も全く使っていない。……家の中では洋服をたくさん着ている。食事もできるだけ質素なものにしている。物資が足りなくなると困るので、食料の買いだめもしていない。

 震災後に友人と電話していたら「危ないから関西に避難しておいで」と言われた。なんで自分だけが逃げるのか。そう思ったら怒鳴っていた。……だって被災地の方はもっとつらい思いをしている。なのになんで自分だけが避難するの?被災地で食事もできない人もいるのに!

日本人は底力があるよ。サッカーでも日本人はみんな最後まで諦めない。それに協力し合い、結束すること。日本人の得意なことだ。多くの方が悲観しているかもしれない。泣いているかもしれない。でも信じよう。これまで日本人は団結力で世界を驚かせてきた。必ず東北を復興する。そして再び日本の国力を見せてやろう。……日本人は絶対にこの難局も乗り切れる。そう信じている。

個々の祈り

2011年3月26日 土曜日

本日は土曜の大安とあって、結婚式、初宮参り、交通安全、地鎮祭、事務所開きなど多忙な一日となりました。

おまつりの内容や願意は異なるものの、真剣な個々の祈りが捧げられました。

ご結婚おめでとうございます

ご結婚おめでとうございます

新車清祓

新車清祓 

後援会事務所開き

後援会事務所開き 

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

大震災の傷は深まり、原発事故による恐怖も薄まらない状況ですが、個々の祈りの中で、神さまの広大無辺なるご加護を賜り、一人びとりが明るく元気に、強く生きることが大切です。

 

大祭に伴う「提灯献灯」につきましては、電力事情を鑑み、点灯は控えさせていただきます。また、奉納金の一部を震災の義捐金として寄付させていただきます。ご奉納いただいた皆さまには、ご賢察の上ご理解賜りたくお願い申し上げます。

教育再生

2011年3月25日 金曜日

今日は「能登半島地震」(平成19年3月25日 M6.9)から丸4年。「ニュージーランド地震」(2月22日 M6.3)から1月余り。そして、東北地方太平洋沖地震(3月11日 M9.0)から2週間が経過しました。霧島・新燃岳の52年ぶりとなる爆発的噴火からは2ヶ月足らずです。前を振り返るには時期尚早ですが、自然災害が休む間もなく起きています。

こうした中、地震大国でもある中国では、非常事態における日本人の「冷静で礼儀正しい」姿勢をインターネットなどの書き込みで絶賛している様子です。マナーの良さは、教育の結果で、GDP(国内総生産)で追い抜いても得られるものでないと大いなる感心を寄せているようです。

明治天皇御製

しきしまの 大和心の を ゝしさは ことある時ぞ あらはれにける

 

本日、来月27日に開催する神道政治連盟神奈川県本部40周年のパネルディスカッションについて、参議院議員会館(永田町)で打ち合わせを行いました。

その後、地震情報などについてお話を伺いました。

参議院議員会館

参議院議員会館

平成18年に教育基本法が60年ぶりに改正され、「愛国心」「伝統文化の尊重」「道徳心や公共心の尊重」「家庭教育の重視」など、本来必要とされる教育理念が堂々と明文化されました。

また、教育3法(学校教育法・地方教育行政法・教員職員免許法など)もあらためられました。これに基づき、新学習指導要領がつくられ、戦後教育の弊害から抜け出そうとしています。

来年の4月には、中学校で新しい教科書が使用されます。新教育基本法のもと、学習指導要領に基づいた正しい教科書が全国で採択されることを望みます。教育再生こそ日本の生命線です。

水の尊さ

2011年3月24日 木曜日

昨日、東京都金町浄水場で、水道水から食品衛生法で定められた基準値を上回る放射性ヨウ素が検出され、都内23区と5市に、乳児の摂取制限が出されましたが、本日は基準値を下回りいったん解除されました。また、同じ江戸川水系から取水する千葉や埼玉などの浄水場で、本日基準値を上回る同物質が検出されました。 

乳飲み子を抱える母親にとっては、心安からぬ深刻な事態です。伊勢原近隣のスーパーや食料品店でさえ、あっという間にミネラルウオーターが欠品した様子です。

甚大な被害に見舞われた被災地以外では、燃料は回り始めた様子ですが、不安を与える情報1つで、瞬く間に行動に移る心理状態に陥っているのがわかります。

皮肉ながら、一昨日(3月22日)は「国連水の日」にあたり、水資源の保全と開発について普及啓発活動を進める日だったようです。

 

さて、宮内庁によると24日、両陛下や皇族方が静養に使われている那須御用邸(栃木)で職員が使用しているお風呂を、近隣地域の避難者に開放すると発表しました。また、御料牧場で保管されている卵約1千個や缶詰、野菜などを避難所に提供するそうです。いうまでもなく、両陛下のご意向に従ったものです。被災者を励まされる大御心(おおみごころ)に感動いたしました。

地震大国ならではの温泉大国。風呂好きの日本人にとってありがたい限りです。心身ともに傷付いた被災者が一瞬でも癒されることをお祈りいたします。

 

道路敷設に伴い、屋敷内の井戸を埋めることになったお宅へお祓に伺いました。

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このような時期だからこそ、尚更ありがたさを噛みしめながら、水の恵みに感謝いたしました。

勇気づけるもの

2011年3月23日 水曜日

今日から始まった第83回選抜高校野球大会。残念ながら、その後の1回戦で敗れたものの、創志学園高校(岡山)・野山くんの選手宣誓には感動を覚えました。

「宣誓。私たちは16年前、阪神淡路大震災の年に生まれました。今、東日本大震災で多くの尊い命が奪われ、私たちの心は悲しみでいっぱいです。被災地ではすべての方々が一丸となり、仲間とともに頑張っておられます。人は、仲間に支えられることで大きな困難を乗り越えることができると信じています。私たちに今できること。それはこの大会を精いっぱい元気を出して戦うことです。がんばろう!日本。生かされている命に感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。」

一所懸命で、ひたむきな高校球児たちの姿に、元気づけられる被災者たちも多いと思います。

伊勢原では、昨日まで渋滞していたガソリンスタンドも、今日はすいていました。午後6時20分から計画通りの停電があり、不自由はあるものの、静かに過ごすことができました。

福祉農園から納品されたノースポール

ノースポール

「まが玉祭」(5月21・22日)に毎年参画している福祉農園の方々が育てたノースポールが納品されました。

地震や停電の影響もあって、境内はお参りが少なく寂しい状況ですが、花は安心や優しさを与えてくれます。

神政連40周年会場視察

2011年3月22日 火曜日

神道政治連盟神奈川県本部の結成40周年にあたり、来る4月27日に記念式典と講演会を開催いたします。

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今日は、会場となる関内ホール(横浜市)まで出向き、諸々の打ち合わせと会場視察をしました。

美しい国づくりの原点は教育にあります。「教育再生」をテーマに講演会とパネルディスカッションを進めます。

shinseiren logo

このロゴマークは、「神道政治連盟」の英訳の頭文字SAS(Shinto Association of Spiritual Leadership)と日本古来の装飾品である勾玉(まがたま)をデザイン化したものです。

十三参り

2011年3月21日 月曜日

雨粒が激しく、足下が悪い中にもかかわらず、着物姿で「十三参り」のご祈願に来られたご家族がありました。通過儀礼(人生儀礼)として、心身長養を祈願いたしました。

『論語』では、「吾(われ)十有五(じゅうゆうご)にして学に志し・・・」とありますが、学業に専念して沢山の知恵を得る年頃です。また、多感な頃合いで多くのものを吸収しながら、大人への道を進む大切な時期です。

十三参り おめでとうございます

十三参り おめでとうございます

十三参りは関東ではあまり馴染みがありませんが、関西では盛んに行われています。生まれた年の干支(えと)が初めて巡ってくる年(数え年13歳)の少年少女が着飾り、旧暦3月13日(現在では4月13日)、福徳・知恵を授かるため、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)に参詣するという習わしがあります。智恵貰(ちえもらい)などともいうそうです。

詣る子に智慧の泉といふが湧く   舘野翔鶴 

 現在では、日頃からお世話になっている神社仏閣にお参りする人たちが多くなっています。当社でも、時期を気にせずにお参りする方が増えています。中学入学とともに、勉強も難しくなりますので、知恵を授かりにお参りください。