2018年6月 のアーカイブ

汗をぬぐいながら

2018年6月30日 土曜日

気温は鰻登(うなぎのぼ)りで、今日も耐えがたき暑さの一日でした。

それでも水無月最後の日、土曜日とあって御朱印巡り、また夏越大祓(なごしのおおはらえ)に合わせて多くの方々がお参りになりました。

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午後2時、恐らく最も気温が高く日差しの強まる中、宮司以下祭員、責任役員、総代、また比々多地区の氏子を代表して10名の自治会長、そして一般の参列者が御殿に参進しました。

殿内における大祓奉告祭(おおはらえほうこくさい)に続き、境内の祭場へ場所を移し、大祓神事を執り行いました。

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参列者はこぼれ落ちる汗を拭いながらも、祭員に合わせて大祓詞(おおはらえのことば)を繰り返し繰り返し読み上げました。

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悪しきものを祓い、今夏を無事に過ごしつつ、残り半年が清々しく、平穏なものでありますようお祈り申し上げます。

茅の輪は暫く境内に設置してありますので、どうぞお参り下さい。

母のぶんもひとつくぐる茅の輪かな 一茶

霊験あらたか

2018年6月29日 金曜日

連日の暑さが続く中、気象庁は「関東甲信地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。

昨年より7日早く、平年より22日早い梅雨明けで、統計開始以来最も早いものだそうです。

暑気中(しょきあた)りをおこす程の猛暑の中、明日の夏越大祓(なごしのおおはらえ)の設営準備にあたりました。

六月(みなづき)の地(つち)さへ割(さ)けて照る日にも我が袖(そで)乾(ひ)めや君に逢はずして

『万葉集』巻十

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当社には石凝姥命(いしこりどめのみこと)作と言い伝わる御神宝(ごしんぽう)の甕(かめ)が存します。

旱魃(かんばつ)の時は、この器に水を盛って神前に供えて雨を請(こ)い、霖雨(りんう)の時は社地四隅(しゃちよすみ)の土を盛って晴れを祈れば霊験(れいげん)あらたかと古くから信じられています。

水無月(みなづき:古くは清音で「水の月」)を一日残していますが、この先の水不足が大変懸念され、万民の困らない程度の降雨を願うものです。

茅輪守

2018年6月27日 水曜日

今日もほぼ真夏日となり、おまけに蒸し暑い一日でした。

それでも御朱印巡りの参拝者は「神社の緑に癒やされます」と口々にされ、元宮からの景観を楽しまれる方もありました。

予報では来週は真夏のような暑さとなるようですが、熱中症には十分に注意して過ごしたいところです。

人形

人形

さて、明明後日(30日)の夏越大祓(なごしのおおはらえ)を前に、比々多地区内の各戸から人形(ひとがた)の申込みが出揃いつつあります。

社頭では祭典当日まで、一般申込みもお受けしています。

また、授与所では茅輪守(ちのわまもり:初穂料500円)を限定頒布(げんていはんぷ)しています。

『備後国風土記』(びんごのくにふどき)に古来より伝わる、悪疫退散(あくえきたいさん)の「茅の輪」を神符(しんぷ)として奉製(ほうせい)したものです。

茅輪守

茅輪守

夏越大祓で半年間の悪い物を祓い清め、健やかな心身に立ち返って元気にお過ごし下さい。

季節のずれ

2018年6月26日 火曜日

季節は夏至(げし)の次候で「菖蒲華」(あやめはなさく)の頃です。

かつて太陰太陽暦(たいいんたいようれき)の暦法(れきほう)で、832年間も使用されていた宣明暦(せんみょうれき)には「蜩始鳴」(せみはじめてなく)とあります。

この暦は中国暦であり、中国との季節のずれを直すために改暦(かいれき)され、日本固有の国暦である貞享暦(じょうきょうれき)が渋川春海(しぶかわはるみ)により導入されました。

江戸時代には宝暦暦(ほうりゃくれき)、寛政暦(かんせいれき)、天保暦(てんぽうれき)と改暦が繰り返され、明治6年に現在の太陽暦であるグレゴリオ暦が導入されています。

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今日は真夏日に届きそうな暑い一日でしたが、境内では蝉の初鳴きが聞かれました。

去年より6日早く、一昨年より4日早い状況です。

班幣式

2018年6月25日 月曜日

本日は神奈川県神社庁において定例協議員会が開催され、協議員に選任された神職・総代66名が出席し、今年度の業務計画や歳入歳出予算について、また、天皇陛下の御即位三十年・御大典(ごたいてん)記念奉祝事業について審議がなされました。

明年4月30日には今上陛下の御譲位(ごじょうい)、翌5月1日には皇太子殿下が新帝として御即位あそばされ、明年10月22日に即位の礼が、同11月14日から15日に大嘗祭(だいじょうさい)が斎行されることが決定しています。

当庁内においても奉祝事業の準備委員会が間もなく設置され、本年11月29日に開催予定の記念奉祝大会を始め、その他事業について準備が進められるところです。

神社本庁幣

神社本庁幣

協議員会終了後、神社庁神殿の大前において、「班幣式」(はんべいしき)が執行され、神社庁長より県内10支部に幣帛料(へいはくりょう)が頒(わか)たれました。

幣帛は訓読みして「みてぐら」「ぬさ」と読み、五色絁(いついろのあしぎぬ=絹織物)や麻(あさ)のことをいいます。

ちはやぶる神の御坂(みさか)に幣(ぬさ)(まつ)り斎(いは)ふ命は母父(おもちち)がため

『万葉集』巻20

当社でも7月は兼務社4社の大祭(夏まつり)を控えていますが、例祭式(れいさいしき)の中で「神社本庁幣」(じんじゃほんちょうへい)を御神前に奉(たてまつ)り祝詞(のりと)を奏上(そうじょう)します。

正式参拝

2018年6月24日 日曜日

去る6月21日(土)・22日(日)の両日、相模國府祭の類社(るいしゃ)有志による参拝旅行で宮城県を訪問し、県内を代表する竹駒神社金華山黄金山神社志波彦神社鹽竈神社において正式参拝(昇殿参拝)するとともに、県内各社を巡拝しました。また、東日本大震災の津波被害により全壊となった神社の再建の様子等を視察することが出来ました。

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正式参拝というと、御神前に幣帛料(へいはくりょう)を奉(たてまつ)り、神職によるお祓いを受けた後に玉串拝礼を行います。

神社により神楽(かぐら)や祭祀舞(さいしまい)の奉奏(ほうそう)が執り行われる場合もあります。

通常の参拝では、社殿の外からとなりますので、拝殿(はいでん)や幣殿(へいでん)、本殿等の様子を窺い知ることはなかなかできません。

何より、神さまのお近くで拝礼することにより、心安らかに、そして清らかな気持ちになります。

また、神職より詳細な説明を受けることにより、由緒や歴史、祭礼、社殿建築、その他の特色や地域の事を学ぶことが出来ます。

当社でも正式参拝は随時承っています。

事前に日時、団体名、人数等を御連絡頂くだけで構いません。

今なお大切に

2018年6月23日 土曜日

当社で神前結婚式を執り行い、安産祈願、初宮参りと人生儀礼を行われたお宅へ、本日は建築儀礼の始まりとなる地鎮祭の御奉仕で伺いました。

これらの儀式は、私たちの暮らしとともにある民間のまつりで、生活様式が様変わりする中において、今なお大切にされているものといえます。

安産祈願「斎肌帯」

斎肌帯

午後には雨が降り出しましたが、今月2番目の戌の日にあたり、安産祈願の御祈祷(ごきとう)が続きました。

命を授かるという意味において、妊娠・出産は気遣いが必要となる重要な産育(さんいく)です。

不安を安定へと導き、出産という未知の困難を和らげるため、人知(じんち)の及ばないところに神さまの御加護が必要なのです。

疫病除け

2018年6月21日 木曜日

昨日は本降りの一日となりましたが、「茅の輪くぐり神事」の茅の輪を作りました。

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今年も青々とした茅を用いて、とても立派な茅の輪が出来上がりました。

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当社には古くより疫病(えきびょう)除けの信仰があり、『新編相模風土記稿』によれば、「疫病が流行った時に木綿の幟(のぼり)を奉納し、これを家に建て置くと必ずその難を逃れる」とあります。

茅の輪神事は全国の神社で古くから行われているものですが、暑い夏を迎えるにあたり、その厄災を祓い、穏やかな気持ちでお過ごし下さい。

雨の道祖神

2018年6月20日 水曜日

午前中は強い雨が降りましたが、予定通りに出張祭典の御奉仕がありました。

市内では広域幹線道路の大規模な工事が行われていますが、それに伴う道路改良工事も進められています。

三ノ宮地内に鎮まる道祖神(どうそじん)の仮移転に伴い、雨の中で祝詞を上げました。

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「社は森深く鎮まるがゆえに尊く、神の依代(よりしろ)は花木なるがゆえに清らかで、路傍(ろぼう)の道祖神は苔(こけ)むすからいとおしい」(『神道』薗田稔編)というような私たちのもつ神観念でしょうか。

県の担当者、工事関係者、地域に住む方々の御参列のもと、心穏やかに安全を祈りました。

茅刈り

2018年6月19日 火曜日

神社では夏越大祓(なごしのおおはらえ:6月30日)に向けて準備を進めています。

半年の間に知らず知らずに積もった罪や穢(けが)れを祓い除き、心身の蘇(よみがえ)りを祈るのが大祓です。

授与所では季節限定頒布の「茅輪守」(ちのわまもり)を授与しています。

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本日は梅雨期の天候を読みながら、茅場(かやば)で茅を刈りました。

背丈も高く、青々とした良い茅を刈ることが出来ました。

今年も古き良き風習に倣(なら)い「茅の輪神事」を執り行います。

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