昨日(29日)、神道青年全国協議会の創立65周年事業として竹島之碑建立の式典が行われ、禰宜がOBとして参加しました。
開催地は島根県隠岐の島町で、空路で出雲を経由して隠岐諸島の島後(どうご)に入りました。
到着後、西郷港近くの水祖神社(みおやじんじゃ:式内社・旧郷社)に参拝。
玉若酢命神社(たまわかすみことじんじゃ:式内社・隠岐国総社・旧県社)では、隠岐造(おきづくり)の本殿や随神門(ともに国指定重要文化財)、樹齢2000年ともいわれる八百杉(やおすぎ:国指定天然記念物)、隠岐造の茅葺き屋根住宅・億岐家(おきけ:国指定重要文化財)、宝物殿に収蔵される駅鈴(えきれい)・隠岐倉印(おきそういん:ともに国指定重要文化財)などを拝観、その歴史を肌で感じました。
その後、隠岐国分寺、後醍醐天皇行在所跡などを見学しました。
飛行機や高速船で到着した青年神職約100名と合流し、水若酢神社(みずわかすじんじゃ:式内明神大社・隠岐国一宮・旧国幣中社)で正式参拝、そして境内で記念植樹を行いました。
島後の北端に向かい、石碑建立地である久見(くみ)の氏神さま・伊勢命神社(いせみことじんじゃ:式内明神大社・旧郷社)に参拝、隠岐造の本殿(国指定重要文化財)の見事な彫刻に、しばし見とれるほどでした。
島根半島の北方約50㎞位置する隠岐島は、大山隠岐国定公園に属し、海食崖(かいしょくがい)の美しい景勝地であるとともに、豊富な海産物に恵まれています。
島民である杉原由美子さん(元小学校教員)が著した「メチのいた島」は、竹島にいたニホンアシカと隠岐島民の交流の史実が物語化されています。
上述の久見は、かつて竹島漁労の拠点でした。
この久見港を見下ろす吉浦野営場の高台に、高さ180㎝、五箇石(ごかいし:緑色凝灰岩)や隠岐片麻岩(へんまがん)を用いて、「竹島之碑」が建立されました。
多くの地元関係者も招かれ、除幕式の後に、日本海平安祈願祭並びに殉職者慰霊祭が執り行われました。
全国から集まった青年神職の奉仕に加え、県内青年神職による神楽演奏、女子神職による御殿神楽(ごてんかぐら)が奉奏(ほうそう)されました。
石碑の下に広がる穏やかで美しい海を眺め、160㎞向こうの竹島に思いを致し、平和に領土問題が解決することを願って式典に臨みました。
<参考> 産経記事
明治天皇御製 よもの海 みなはらからと 思ふ世に など波風の たちさわぐらむ