2011年6月 のアーカイブ

一服の清涼

2011年6月29日 水曜日

 昨日も暑かったですが、本日も気温が上がりました。県内でも猛暑日となったところがあったようです。

しかしながら、お宮は樹木に覆われているため、「いくらか涼しいですね」などと仰る方がほとんどです。最もエコな自然クーラーとでもいえましょうか。まさに一服の清涼を味わうことができます。

境内にも植木屋さんが入り、床屋さんに行ったように樹木が涼しげな様子になりました。

桜の伐木清祓

桜の伐木清祓

さて、昨日に続き、家屋解体のお祓いや上棟祭など、出張のお祓いがいくつか重なりました。

病院開設準備室事務所祓

事務所開設清祓

中でも、製造業の工場では、今夏の節電に向けて、工場の電力需要を支える大きな発電機(バス相当の大きさ)を設置し、その火入式を執り行いました。

発電機設置に伴う操業安全祈願祭

操業安全祈願祭

前向きな投資には頭が下がる思いです。

お宮でも15%節電という目標に向けて、細かな心遣いを心掛けていくことが大切です。

 

明日は夏越の大祓です。大震災による災いをも祓い除けて、強い生命力の甦りを期すところです。

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社頭講話研修会

2011年6月28日 火曜日

昨日は、神奈川県神社庁相模中連合支部の半日研修「社頭講話研修会」(於:大磯・大内館)が開催され、支部神職約20名が参加しました。

神職は、伝統のおまつりを後世に残すため、祭祀の厳修が最も重要な仕事です。また、不特定多数の氏子や崇敬者と接するため、その人柄も大事です。

社頭講話研修会

社頭講話研修会

昔は、「惟神の道」(かんながらのみち)といって、神さまのことはあまり口にはしませんんでした。

しかしながら、戦後は国家からの完全な分離や神祇院(じんぎいん)の廃止、公共機関内の神棚除去、官公吏員の公的資格における神社参拝の禁止など、神社信仰の危機から守る意味でも、広報や教化することが大切な役割となっています。

また、社会構造の変化や核家族化により、年寄りから学ぶ機会が数少ない昨今、生活と密接し、身近である神さまのことを簡易に伝え、理解してもらうことが必要です。

SINN

心に届くお話が出来るよう、私たち神職も日々勉強です。

 

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神社挙式HP公開

2011年6月28日 火曜日

市川衣装店(平塚市紅谷町)さんの「婚礼プロデュース」神社挙式ご案内ホームページが出来上がり公開となりました。

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神社で挙げる結婚式に相応しい衣裳の着付け、美容を含んだ基本プラン(178,500円)などが紹介されています。

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深い緑の杜で行われる神前結婚式は、和装がとても似合います。両親への感謝、二人の末永い幸せを祈る、心に響く結婚式を挙げてみませんか。

結婚式のご相談は随時承ります。

 

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本殿竣功奉祝祭

2011年6月27日 月曜日

昨日、武州柿生の琴平神社(川崎市麻生区)で、本殿竣功奉祝祭が斎行され、禰宜が宮司の代理で参列いたしました。

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4年前の6月26日、心ない者により放火され、ご本殿が焼失してしまうという悲劇が起こりました。琴平神社は川﨑市内で最も古い社殿建築でしたが、一瞬でその歴史が消えてしまいました。

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また、天井には江戸時代の文人画家・渡辺崋山の作とされる63枚の板画が描かれていましたが、それらも全て失ってしまいました。

しかしながら、画伯である宮司さんが、2年半の歳月を掛けて渾身の思いで筆を執られ、花鳥山水の実に見事な天井画が復元されました。

氏子を中心とした再建委員会や奉賛会のご努力により、本当に素晴らしいご本殿が再建されました。

奉祝祭後の記念式典では、皆さまの苦労話の一端を伺いましたが、関係者の笑顔はそれを吹き飛ばすものでした。

記念式典での清興「還城楽」

清興「還城楽」

記念式典では、清興として横浜雅楽会による舞楽「還城楽」(げんじょうらく)が演じられました。

5月に行った「まが玉祭」の管絃と舞楽の夕べで演じていただいたものです。

神さまのみたまが慰められ、大いなるご加護が氏子崇敬者の皆さまにもたらされると信じてやみません。

神は人の敬によりて威を増し 人は神の徳によりて運を添う 『御成敗式目』

 

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千羽鶴への祈り

2011年6月26日 日曜日

本日は日曜日の大安とあって、初宮参りや安産祈願、交通安全など、多くの皆さまにお参りいただきました。

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また、県立高校野球部父母会の方々が、千羽鶴を持ってお祓いに来られました。球児たちの暑い夏はもう始まっています。一日でも長くプレーが出来るよう、必勝祈願のご奉仕をいたしました。

親族固めの盃

親族固めの盃

出張の結婚式や事務所開き、地鎮祭など外のおまつりも重なりましたが、本日は暑さも比較的和らいで良かったです。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

明日は神社庁の協議員会や支部の社頭講話研修会などがあります。

 

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人形(ひとがた)

2011年6月25日 土曜日

昨日のタウンニュースに大祓の記事が掲載されました。

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今年は、東日本大震災という未曾有の大災害に見舞われた年だけに、全ての災いを祓い除け、生命力の強い甦りをはからなければなりません。

全国津々浦々の神社では、夏越大祓を厳粛に執り行います。当社でも6月30日午後2時から斎行いたしますので、是非ともお参りください。

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大祓では、人形(ひとがた)に気持ちを込めて息を3度吹きかけ、頭の先から足下まで身体中をくまなく撫でて、罪・けがれを移します。

人形は大祓神事の後に、御浄火でお焚き上げをいたします。

 

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先生の社会体験研修

2011年6月24日 金曜日

昨晩、本日と親しい方のお葬式(神葬祭)のおつとめをさせていただきました。みたまの安からんことをお祈り申し上げます。

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さて、昨夏2人の先生方(小学校)を社会体験研修として受け入れましたが、今夏も市内小学校の先生がやって来ます。

教員の初任研修(昨年)

教員の初任研修(昨年)

学校としては、任用後5年以内の先生を対象に、福祉施設や企業に対して、社会体験研修の実施をしていますが、たまたま当社では3回目の受け入れとなります。

先生には、神社の諸施設はもとより、歴史や由緒、まつり、地域との関わり、神職の仕事や役割などについて大いに学んでいただこうと考えています。

 

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被災地支援

2011年6月23日 木曜日

翌22日、昨日の雨は上がりましたが、東北地方は初の真夏日となりました。

この日は、視察組と支援ボランティア組に分かれて行動をしました。視察組は、岩手県の陸前高田、大船渡、釜石、大槌町へと向かい、ボランティア組は気仙沼の支援センターに入りました。

 

支援センターで作業仕分けを待つ人たち

支援センターで作業仕分けを待つ人たち

良く聞いた話ですが、作業の仕分け、マッチングに大変時間を要しました。支援ボランティア組も体育館での写真洗い出し班と店舗の泥掻き出し班に分かれました。

気仙沼市唐桑町の体育館

気仙沼市唐桑町の体育館

体育館には、数え切れないほどの写真アルバムが所狭しと並んでいました。当方は4人、他に5人、事前から作業を行っている人たち5人を含め、14名で作業は始まりました。

写真の洗い出し作業

写真の洗い出し作業

先ずは、汚れたアルバムから写真を取り出す作業。泥水に濡れて、写真とくっついて剥がしにくいものもありました。また、アルバム毎に番号で区分して、他と混在しないように気を配りました。

次に、プラスチックの衣裳ケースに水をくみ入れ、薄いゴム手袋をはめて写真を1枚ずつ洗う作業。ぬめりや汚れが取れないものも多々あり、異臭もあってマスクは必需品でした。

続いて、写真の水気を拭き取ったうえで、乾燥機械(発電機を使用)を用いて乾燥させました。その後、簡易アルバムへのしまい込み作業で完了。

作業にあたって人たちと

作業にあたった人たちと

この人数でも、3組分のアルバムしか作業を完了することが出来ませんでした。まだまだ先の遠い長い作業ですが、アルバムを手にして喜ぶ人たちの姿を想像しながら、根気よく続けて欲しいと思います。

多くのご先祖さま

多くのご先祖さま

体育館には、津波で流された多くのご先祖さま(霊璽や位牌)が安置されていました。そっと拝み手を合わせました。

北野神社

北野神社

視察組と北野神社(気仙沼市新町)で合流しました。ここでは、菅原宮司さんから被災地の状況についてお話を伺いました。諸施設が使用出来ないことから、社務所を様々な団体の会議場所として提供されているとのことでした。

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4月には、新しい神楽殿の着工予定だったようですが、取り止めとなりました。しかしながら、氏子総代の総意により、先送りするものの工事を行うことが決まったばかりのようです。心の支えである神社の隆昌こそ、氏子地域の発展につながっていることを感じました。

日々執り行われる罹災者の慰霊祭

北野神社で日々執り行われる犠牲者の慰霊祭

 菅原宮司さんは「犬や猫がぶるぶるっと身体を揺するように、現世に生きる人の災いを大地が身を揺らして祓ったようなもの」と揶揄(やゆ)されました。

そのお言葉は、自然とともに生きてきた日本人が、自然に対する畏れを忘れ、感謝を忘れたことの戒めと咀嚼(そしゃく)しました。

派手さのない、ささやくような言葉ながら、東北人の心の強さやひたむきさを感じることのできる2日間でもありました。

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被災地視察

2011年6月23日 木曜日

神道青年全国協議会OB有志による「東日本大震災被災地視察並びに復興支援」(21・22日)が開催され、禰宜が参加いたしましたのでご報告いたします。

榴岡天満宮

榴岡天満宮

仙台駅東口から徒歩約15分、榴岡(つつじがおか)天満宮(仙台市宮城野区)に、全国から15名の神職が集合しました。

被災地の復興支援は、日毎に進んでいますが、神社の復興はまだ程遠いのが現状です。また、マスコミでは報道されませんが、地震発生直後、神社が避難所となったり、支援物資供給の拠点となりました。

そこで、神職の目で被災状況を見るとともに、支援をする目的で開催されました。

倒壊したままの燈籠

倒壊したままの燈籠

この神社では、本殿の扉がずれて開かず、全ての見積もりで2億円ほど経費が掛かるとのことでした。

国宝・大崎八幡宮の大前で

大崎八幡宮の大前で

次に、国宝である大崎八幡宮(仙台市青葉区)にお参りいたしました。

ここは、地震発生間もない頃に、被災地への物資供給の拠点となったところです。境内には大きなテントが設営され、現在も全国から様々な物資が届いているとのことです。

支援物資について説明を伺う

支援物資について説明を伺う

小野目宮司さんからは、支援物資受け入れや配給、炭水化物ばかりの食生活が続いたことなどの苦労話を伺うことができました。

続いて、被災の大きい石巻へ入りました。

日和山・鹿島御児神社から石巻湾を望む

日和山・鹿島御児神社から石巻湾を望む

古くから、神社は比較的高台に鎮座していますが、石巻の港を見渡す日和山(ひよりやま:標高60.4メートル)には、旧県社・鹿島御児(かしまみこ)神社(石巻市日和が丘)が鎮座しています。

政府や行政、報道関係者も、一度この丘の上から石巻の状況を一望してから被災地へ入るようです。

大きな被害を受けた入江の様子

大きな被害を受けた旧北上川河口の様子

江戸時代には、奥羽米の積出し湊として栄えた石巻ですが、水産業の大きなダメージも一目してわかります。

手向けられた沢山の花束

手向けられた沢山の花束

この日和山は、松尾芭蕉、石川啄木、宮澤賢治、志賀直哉、斎藤茂吉、折口信夫などの文人が、風光明媚な様子を歌や句に詠んだところです。民の竈(かまど)から煙の上がる日が一日も早く訪れることを願いました。

続いて、零羊崎(ひつじさき)神社(石巻市湊)にお参りしました。

延喜式内名神大社・零羊崎神社

延喜式内名神大社・零羊崎神社

ここは、地震直後には約150人もの避難者を受け入れ、現在でも多くの方々が避難所生活を余儀なくされていました。

昇殿参拝をして、櫻谷宮司さんから避難所内でのトラブルを含め、貴重なお話を伺うことができました。

この後、避難所として受け入れ先となったところや、被災地で陣頭指揮を取られた神職の方々をお招きして、一関の温泉旅館で体験談をお聞きすることができました。

 

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地鎮祭

2011年6月20日 月曜日

本日は週の始まりです。皆さまにとって良い一週間となりますようお祈りいたします。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

今朝は早くから地鎮祭のご奉仕。大安の午前中はどうしてもお祝い事が重なります。宮司以下、分担でご奉仕いたしました。

「忄(心)が亡(無)くなる」のはあまり宜しくありませんが、忙しいとつい口に出てしまいます。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭はいうまでもなく、建物の着工に先立って行われる神事で、大地の神さまに平安堅固であることを祈ります。

当社では四方(しほう)を祓う際に、施主さんにはお神酒を撒いていただき、お清めのお手伝いをしてもらいます。敷地をお祓いするとともに、自らの心をも清めていただきます。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

『日本書紀』によれば、約1300年前には地鎮祭が行われたという記述があります。当時とは用材や工法、工期など様々な違いはありますが、安全を願う気持ちは同じだと思います。

着工に先立ち、施主・設計者・施工者と立場に違いはありますが、安全を願う「祈り」を通して心を一つに通わせて欲しいと思います。

沼目の老人会

沼目の老人会

沼目の老人会の方々が歴史を訪ねてやってきました。郷土博物館で、神社の歴史や館内の説明をした後、ストーンサークルをご案内いたしました。

歴史を重ねて来られた方々は、歴史の重みをよく理解していただけます。

 

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