昨日、武州柿生の琴平神社(川崎市麻生区)で、本殿竣功奉祝祭が斎行され、禰宜が宮司の代理で参列いたしました。
4年前の6月26日、心ない者により放火され、ご本殿が焼失してしまうという悲劇が起こりました。琴平神社は川﨑市内で最も古い社殿建築でしたが、一瞬でその歴史が消えてしまいました。
また、天井には江戸時代の文人画家・渡辺崋山の作とされる63枚の板画が描かれていましたが、それらも全て失ってしまいました。
しかしながら、画伯である宮司さんが、2年半の歳月を掛けて渾身の思いで筆を執られ、花鳥山水の実に見事な天井画が復元されました。
氏子を中心とした再建委員会や奉賛会のご努力により、本当に素晴らしいご本殿が再建されました。
奉祝祭後の記念式典では、皆さまの苦労話の一端を伺いましたが、関係者の笑顔はそれを吹き飛ばすものでした。

清興「還城楽」
記念式典では、清興として横浜雅楽会による舞楽「還城楽」(げんじょうらく)が演じられました。
5月に行った「まが玉祭」の管絃と舞楽の夕べで演じていただいたものです。
神さまのみたまが慰められ、大いなるご加護が氏子崇敬者の皆さまにもたらされると信じてやみません。
神は人の敬によりて威を増し 人は神の徳によりて運を添う 『御成敗式目』