新年にお宮にお参りするのは、日本の古き良き伝統であり、日本人のもっとも日本人らしい姿といえます。
新たな思いで鳥居をくぐり、寒さの中を手水で心身を清め、参道を進んでご神前に額づく様子は、言葉では言い尽くせないほど美しいものです。
本日は初詣の前に、意外と知っているようで知らない作法についてご説明いたします。

左手→右手→口の順ですすぎます
最初に、手水の作法をご案内いたします。
先ず、右手で柄杓(ひしゃく)を取り、左手をすすぎます。次に左手に持ち替えて右手をすすぎます。そして、左手に水を注ぎ口をすすぎます。もう一度左手をすすぎ、最後に柄杓の柄(え)の部分を流します。
注意点は、1回に汲(く)んだ量で行うこと、柄杓に直接口を付けないこと、元にあった以上に整えて柄杓を置くことです。もちろん、手荷物などは一度置いてから行うことが大切です。
手水鉢には「心洗」と彫られていますが、参拝前に心身ともに清めて、心を整えることが重要です。

左手をすすぎ、柄杓の柄を流す
次に、言わずと知れた参拝の作法です。
先ず、ご神前に止立(しりつ)といって、静かに立ち止まり、姿勢を正します。軽く会釈程度のお辞儀(おじぎ)をして、お賽銭をお供えします。鈴緒を数度振りながら鳴らして、もう一度姿勢を整えます。
次に、2回深くゆっくりとお辞儀をします。肩幅程度に両手を開き、2回拍手をします。もう一度深くゆっくりとお辞儀をします。
これが二拝二拍手一拝(にはいにはくしゅいっぱい)という作法です。

拍手の前に右手を少し手前にずらす
「お願いをするのはどのタイミングですか?」とよく聞かれますが、鈴を鳴らす間、または2拍手の後が宜しいかと思います。
拍手の際は、先ず手を合わせ、右手を一節手前に引いてずらし、胸の高さ程度で肩幅ぐらい手を開いて拍手をします。最後に、ずれている右手を左手に合わせるというのが正式な作法です。
形を整えることで心も整えられます。心と形は表裏一体のものです。
さて、お参りを済ませた後は、参道脇の神酒所(みきしょ)において、巫女(みこ)の振る舞う「御神酒」(特別限定酒)を召し上がってください。これは神さまの “ 恩頼 ” (みたまのふゆ)といって「力」や「恵み」です。まねごとでも結構ですので、口元へお運びください。
※尚、運転の方はお控えくださいますようお願いいたします
ここで、正月参拝者限定の「開運御守」を授与(無料頒布)いたします。一年間、お財布やかばんなどに携行してください。