2012年12月10日 のアーカイブ

天保の社伝記を読む

2012年12月10日 月曜日

本日も強い寒気が居座り、日本海側を中心に大雪となりました。

当地でも冷え込みが強まりました。空気が乾燥しているので、火の取り扱いには十分に気を配りたいと思います。

毎年1月26日は「文化財防火デー」ですが、明年(平成25年)は土曜日にあたるため、前日の25日(金)に当社で放水訓練や消火訓練が行われる予定です。

(参考 昨年の当社ブログ -  昨年のタウンニュース記事 - 当社の文化財

本日は、箱根神社の職員さんが、12月21日から開催予定の特別企画展「おみくじの信仰と歴史」に、当社蔵の「おみくじ」を展示するため来社されました。県内でもおみくじの版木が残っている例はほとんどないとのことで、あらためてその貴重さを認識いたしました。

戦火や火災などにより、古い文書や文化遺産が失われた例はよく耳にしますが、当社には天保5甲午年(1835)7月の社伝記が残されています。

天保の社伝記

天保の社伝記

その内容は御祭神、由緒、神宝、祭礼、地名など29頁にわたるもので、絵図も記されています。

境内及び周辺図

境内及び周辺図

その一部をご紹介いたしますが、4頁には「建久壬子3年(1192)8月9日早旦源頼朝郷御台所御産気・・・当国大社奉神馬・・・三宮冠大明神・・・神宮供僧御祈祷・・・」とあり、時の征夷大将軍である源頼朝公の妻・政子が産気づき、当国の大社(当社は三宮冠大明神として記載)に神馬を奉納し、神官が祈祷を修し、無事男子である実朝公を出産した旨が記されています。

15日(土)は、安産吉日の戌の日ですが、由緒の通り「丹精」(真心)を以て祈祷につとめたいと思います。

当国大社に神馬を奉る

当国大社に神馬を奉る