相模国三ノ宮・比々多神社

復旧の願い 復興の祈り

類を見ない自然災害による甚大なる被害及び国民生活を脅かす原発事故は、今も計り知れない深刻な不安をもたらしています。

そのことを鑑(かんが)み、氏子総代による冷静且つ真剣な協議を重ねた結果、本年の大祭(4月22日)は、神賑行事(しんしんぎょうじ=神輿・人形山車・太鼓・行列)について、自粛のうえ取り止めることとなりました。

しかしながら、祭祀(さいし)を重んじるわが民俗の伝統は、神代(かみよ)の昔より連綿と続き、国史を貫く不易(ふえき)のものです。

わが国が古来より、神事を第一とした理由は、国民の安寧(あんねい)、社会の繁栄を第一としたことに外ならないものです。それが民の幸せです。

「神社本庁憲章」(昭和55年制定)にも、神職の職分として “ 祭祀の厳修(げんしゅう)” を成文化しています。

当然のことながら、10時の大祭式は例年通り斎行(さいこう)いたします。そして、午後3時には、東日本大震災復興祈願祭を執り行います。

先人が「国家安泰」(こっかあんたい)「天下泰平」(てんかたいへい)「五穀豊穣」(ごこくほうじょう)という、大きな祈りを捧げた国土創造の神さまを称えての祈願祭です。

当日は、氏子中(うじこちゅう)はもとより、多くの人たちにお集まりいただき、心を一つにして復旧の願い、復興の祈りを捧げたいと思っています。

23.3.30

 民のため世のため祈る神わざのしげき御国はなほぞ栄えむ

続後拾遺集 度会常良

コメントをどうぞ