2011年3月 のアーカイブ

大祭の執行について

2011年3月21日 月曜日

境内では冷たい雨が降り続き、静かな春分を迎えました。震災の被災地では、とても寒い一日を過ごしていることと思います。今朝もご神前で復興の祈りを捧げました。

昨晩、責任役員さん、総代さんに急遽集まってもらい、4月22日に斎行する例祭(春の大祭)について話し合いを行いました。所管の兼務社でも、4月は大祭が続きますが、祭典は通常通り行うものの、神輿やお囃子(はやし)などについては、自粛するという声が広がりつつあります。

氏子さんの声を聞くと、「伝統が途絶えると、引継ぎが困難で続けるのが難しくなる」「氏子の結束を固めるためにも通常通り行うべき」「山車や太鼓を取り止めることも勇気」「取り止めにすることで格が上がる」「太鼓は絶対中止」「幟を立てるべきではない」など様々な意見が出ています。

4月に入れば、各地域では本格的な準備を始めることになり、どう対応するか決定しなければなりません。28日にも再び会合をもつことにしましたが、自粛の中で、どういう形で行うべきか具体的な検討を迫られています。

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「天下泰平・国土安泰」を願って始まった大祭であり、国土創造の神さまを称えるおまつりをどういう形で執り行うか、氏子の皆さんの総意が得られるよう、知恵を寄せ合う限りです。

統一地方選挙

2011年3月20日 日曜日

この度、任期満了(4月29日)に伴う伊勢原市議会議員選挙が行われる予定ですが、立候補予定者の後援会事務所開きに伺いました。

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予定では、4月17日告示、4月24日投開票、定数は21名(現在24名)ですが、新人14人を含む33人が出馬予定のようです。

投票率は、前々回(平成15年)が52.34%、前回(平成19年)が50.37%でした。

東日本大震災に伴う緊急立法措置により、統一地方選挙を延期する特例法案が、参議院で可決(18日)されました。

岩手県・宮城県・福島県が主な延期対象となっていますが、未だ地震が続き、計画停電が実施され、ガソリンや生活物資などの入手困難な状況下において、選挙への関心はやや遠のいているのが現況です。

しかしながら、 困難な時にあたり、生活やまちを見直す機会でもあります。正しい判断で、信じることの出来る人を議会に送り、私たちのまちの未来を託したいものです。

お彼岸の先祖まつり

2011年3月19日 土曜日

 昨日18日は春の彼岸(ひがん)の入り。21日が中日(ちゅうにち : 春分)で、24日が彼岸の明けとなります。

お彼岸は仏教行事と思われていますが、日本固有のご先祖さまを迎える信仰にもとづいています。お墓参りは、お正月、お彼岸、お盆、祥月命日(しょうつきめいにち)など、折あるごとに行われてきた伝統的な美しい慣習です。

交通機関や道路・燃料事情などにより、親戚が集まれないとのことで、本日と明後日に予定されていた祖霊祭が取り止めとなりました。頃合いを見て、お墓参りをされるようお話をいたしました。

五十日祭

五十日祭

1月に葬儀奉仕をしたお宅へ五十日祭で伺いました。公務員としてお勤めされた方ですが、今次災害では、行政や警察、自衛隊、消防など、公の為に惜しみなく働く人たちの責務の重さとありがたさを感じています。

お墓参り

お墓参り

 お宮へ戻り、家族みんなでご先祖さまのお墓参りをしました。

元(もと)を大切に思い、末(すえ)の繁栄を願う末広の民族精神です。

 

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福島の先輩からいただいた貴重なご意見です。

「首都圏では原発の送電ストップに伴い電力供給不足に陥り、計画停電が実施されていますが、被災地(全域)のことを思い、皆で痛みを共有しよう、との風潮があります。しかし、福島県民としては、ちょっと違うのではないか、との思いがあります。福島県(新潟県も同様ですが)は原発のリスクにもかかわらず建設を許容して、首都圏の電力を支えてきました。今回の事態にあたり、首都圏、東京の方々には、電力が福島県の多大な犠牲の上に供給されてきたという現実を重く受け止めて頂きたい。

卒業式

2011年3月18日 金曜日

3月3日にご奉納いただいた百合の花が大きく開花しました。とても綺麗です。

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テレビのニュースで、被災地である宮古市立第一中学の卒業式が流れていました。縮小された形で行われた様子でしたが、生徒会長は答辞の代わりに、「あらためて感じた家族の大切さを忘れず、前向きに生きていきたい」と決意の言葉を述べていました。

卒業生たちは悲しみをこらえての複雑な心持ちだったと思います。未来を見つめる子どもたちが、元気で明るい生活を送れるよう願うばかりです。

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当地でも、昨日は山王幼稚園(伊勢原市三ノ宮)の卒園式、今日は比々多小学校(伊勢原市神戸)で卒業式が行われました。

卒業式は、小学校の全教育課程を終了した証(あかし)として行われる大切な式典です。子どもや保護者、先生たちも 感謝の念を以て迎える大事な空間です。大きな自然災害の後だけに、手渡される一つ一つの卒業証書の重みを感じました。

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しかしながら、国歌「君が代」斉唱にあたり、児童・教員・保護者が全て起立しているにもかかわらず、来賓席で着席のままの人が居ました。子どもの鑑(かがみ)となる大人の行為とは思えず、とても残念でした。

 子どもの将来を見守ることは、地域の大人の大切な役目であることをあらためて確認した卒業式でした。

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<東日本大震災 早い終息を祈願 京都・上賀茂神社>

msn産経ニュース 2011.3.13

東日本大震災により福島県の東京電力福島第1原子力発電所で爆発事故が起きるなど電気関係のトラブルが起きていることを受け、京都市北区の上賀茂神社は13日、「終息祈願祭」を営んだ。

 同神社は「賀茂別雷大神(かもわけいかづちおおかみ)」をまつる。「雷」の文字があることから「電気の守り神」としても信仰を集め、各電力会社や鉄道会社が毎年安全祈願に訪れている。また、平安時代から天候不順などの国家を揺るがす事態の際に国家安泰を願う臨時祭を行い、早い終息を願ってきた歴史もあり、今回緊急の「終息祈願祭」を行うことにした。

 神職らは、被災した東京電力と東北電力のための札が供えられた本殿で祝詞を奏上。電気の早い復旧と、放射能被害が最小限に食い止められ、安全な原子力発電所に戻ることなどを願った。札は両社に届ける。同神社は「一刻も早い終息を願っている」としている。

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人形感謝祭

2011年3月17日 木曜日

春疾風(はるはやて)というか、冷たい季節風の吹く中、人形感謝祭を執り行いました。

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本日は、午後から計画停電が実施されたこともあり、参列者はまばらでしたが、お預かりした人形への感謝を込めて、中取り持ちとして粛々とご奉仕いたしました。

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それぞれのご家庭において、女の子の無事成長への思いが詰まった人形ですが、境内で有終の美を飾ることができたと思います。

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人形への感謝、子どもたちの無事成長への感謝の気持ちを重ねられたことでしょう。

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人形は浄火でお焚き上げをいたしました。各家庭の平穏無事をお祈りいたします。

天皇陛下お言葉

2011年3月16日 水曜日

宮内庁は16日、天皇陛下から国民に向けたビデオメッセージ(以下全文)を発表いたしました。5分余りのお言葉の合間に、もし緊急情報が入れば中断するようにとのご配慮もお示しになられたそうです。

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(2011年3月16日17時26分  読売新聞)

この度の東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9・0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。また、現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。

現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が、食糧、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。そして、何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。

自衛隊、警察、消防、海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々、諸外国から救援のために来日した人々、国内の様々な救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。

今回、世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。

海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が、取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え、いたわり合って、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

 

尚、御所(ごしょ)に於いても、計画停電にあわせて電力使用を停止されています。また、例年この時期に行われている武蔵野御陵(昭和天皇)・武蔵野東陵(香淳皇后)へのご参拝も計画停電に伴う道路状況を考慮して取り止めになられたとのことです。その他の行幸啓(ぎょうこうけい)や春の園遊会なども取り止めになさるとのことです。

被災した国民の困難に心を痛められる、その大御心(おおみごころ)に目頭が熱くなりました。

春を告げるコブシ

春を告げるコブシ

国府祭 類社会議

2011年3月15日 火曜日

本日、大磯・松月に於いて、平成23年度相模国府祭(こうのまち)類社会が開催されました。

一之宮・寒川神社、二之宮・川勾神社、三之宮・比々多神社、四之宮・前鳥神社、一国一社・平塚八幡宮、総社・六所神社の神職・総代が一同に会し、国府祭(こうのまち:5月5日 県無形民俗文化財指定)の斎行(さいこう)について協議をいたしました。

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律令制度の確立に端を発する1300年の伝統行事、類社(6社)による合同祭典とあって、伝統に倣(なら)い、各社の口上(こうじょう)が告げられました。

「一之宮・寒川神社、例年通りご奉仕させていただきます」「二之宮・・」「三之宮・・」「四之宮・・」「一国一社・・」それらを受けて、「総社・・・五社の御成(おなり)を準備万端(じゅんびばんたん)お待ちしております。」

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今年は「日本の祭り」(提供:ダイドードリンコ)で、テレビ神奈川による特集が組まれます。会議の様子もテレビカメラで撮影されました。

比々多神社では、氏子(三ノ宮・栗原・神戸)が輪番でご奉仕しており、今年は三ノ宮が字番となります。例年通り、白木のお神輿での渡御(とぎょ)が行われます。また、三ノ宮「撫子会」(なでしこかい)がお囃子で供奉(ぐぶ)いたします。

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古式に則った伝統神事「国府祭」(5月5日)に是非ともお出掛けください。

東北地方太平洋沖地震復興祈願祭

2011年3月15日 火曜日

昨日14日、神社本庁では、以下の総長談話(田中恆清総長)を発表いたしました。

去る3月11日の午後に発生した東北地方太平洋沖地震及び翌12日未明の長野県北部地震、さらには地震発生による大津波は、前例のない広域災害を齎(もたら)しました。この未曾有の大災害は、死者・行方不明者一万人以上といふ深刻な様相を呈し、現地の神社及び氏子崇敬者にも甚大な被害が出てゐると伺ってをります。
今回の地震及び津波により被災された神社関係者に対し、心からお見舞ひを申上げます。
現在、神社本庁では、被災されたそれぞれの神社の正確な被災状況の把握に努めてをり、今後の早期復興に向けた支援活動に全力を傾注する所存であります。此度の被災に対しては、発生後直ちに神社本庁災害対策本部を設置し、速やかなる情報収集と復旧復興対策に向けた検討に取り掛かってをります。
つきましては、今後、対策本部で策定した具体的な事項を斯界各方面の御協力を得て、執り進めて参りますので、その際は、全国神社関係者の物心両面に渉る御支援、御協力をお願ひ申上げます。

 *神社本庁では、日本人が永い年月をかけて積み上げてきた美しい日本語を守るために、「歴史的仮名遣ひ」を使用してゐます。

 

本日15日は、恒例の「月次祭」(つきなみさい)です。氏子・崇敬者の平安と繁栄を祈願いたしました。併せて、「東北地方太平洋沖地震復興祈願祭」を斎行(さいこう)いたしました。

「・・・余震津波を鎮め給ひて、一日も速(すみや)けく、旧(もと)の状(さま)に立帰(たちかえ)らしめ給ひ・・・」

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今は、神職として、鳥居の内からひたすらに祈ること、それが私たちの職分です。

 

今後、義捐金活動などに協力していきますが、神社復興募金としての「被災神社義捐金」を全国の神社で広く募っていきますので、ご協力方お願い申し上げます。

 

※尚、義捐金募集の名を借りた詐欺的行為が発生する恐れもありますので、呉々もご注意ください。

祈り

2011年3月14日 月曜日

東日本の大震災から3日余りが経過いたしました。自衛隊の懸命な救援活動により、多くの尊い命が救われ、とても温かい気持ちになります。一方で、大津波の爪跡からは、無残なほどの多くの遺体が発見され、本当に痛ましい限りです。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

神道青年全国協議会の災害対策委員会掲示板には、多くの安否情報が追加されています。また、神社界唯一の新聞社・神社新報社のホームページにも被害情報が掲載されました。

さて、18日に予定されていました神道政治連盟神奈川県本部主催の靖國神社参拝研修会は中止となりました。参加申し込みをいただいた方には、ご賢察のうえご理解ください。(時期を見て計画予定)尚、既に申込金をいただいている方につきましては、後日全額返金させていただきます。

神奈川県内の鉄道は、運行を見合わせる路線もあり、計画停電の予定もあるため、各種行事も見送りとなっています。

本日、ガソリン売り切れにより、伊勢原市内のガソリンスタンドは殆どが閉店となりました。また、懐中電灯や電池(単一)、非常用品、保存のきくインスタント食品などが店頭から無くなっています。

建設業者さんの話では、資材の納入目途が立たず、今日になって地鎮祭中止の連絡が数件入りました。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

祝詞(のりと)では「地震・雷の災いなく」と、自然災害の禍が無いよう、特に心を込めて奏上いたしました。参列の建主さん、設計さん、施工さんも玉串(たまぐし)にその祈りを強く込めているように思えました。

家族の決め事

2011年3月13日 日曜日

東北関東大震災は、時間の経過とともに、惨状を具体的に表してきました。マグニチュードも9.0と発表されました。依然として行方不明者の安否が問われるところです。

google(グーグル) の Person Finder (消息情報)では、名前から探すことも出来るようです。

気象庁は13日、今後、マグニチュード7以上の余震が発生する確率が、同日午前10時からの3日間で70%、16日午前10時から3日間のうちでは50%と予想されると発表しました。

本日、伊勢原で予定されていた大山マラソンは中止となりました。また、禰宜が17日に出向予定であった中央研修会(主催:神道青年全国協議会・福井)も中止となりました。

兼務社からは、4月の大祭の実施について問い合わせがありました。今のところ、春の大祭は、予定通り執り行う予定です。氏子の皆さまの安寧と地域の発展を願うものであり、地域のつながりをしっかりと確認するためのものでもあります。変更の予定が生じた場合には随時お知らせいたします。

さて、巷(ちまた)では、チェーンメールなるものが横行しているようです。テレビやラジオなどの正しい情報をしっかりと確認する必要があります。 “ 備えあれば有れば憂いなし ” といいますが、過敏に商品の品薄情報に反応したり、扇動(せんどう)に煽(あお)られないように冷静に対応したいところです。 

この機会に、避難場所や待ち合わせ場所、連絡手段など、家族でしっかりと話し合い、決め事をしておく必要があります。

模擬結婚式

模擬結婚式

今日は、元湯陣屋(秦野市鶴巻北)で模擬結婚式がありました。晴れの門出を迎えようとする皆さんも、今回の地震を通して家族の大切さを実感していることと思います。模擬結婚式ながら、そんな思いを伝えさせていただきました。