2010年3月 のアーカイブ

強風被害

2010年3月11日 木曜日

雨が上がり、久しぶりに青空が広がりました。桜の開花予想では、神奈川(横浜)は、3月22日頃と、例年より1週間早いそうです。

境内から望む大山は雪景色

境内から望む大山は雪景色

10日午前4時40分頃、鶴岡八幡宮(鎌倉市)の御神木である大銀杏(おおいちょう)が、強風により根元から倒れるという大きな被害がありました。樹齢千年とも云われ、公暁(くぎょう)がこの大銀杏に潜み、実朝(さねとも)公の命を奪った歴史物語の場であり、同宮のシンボル的な存在として親しまれていただけに、関係者のみならず心を痛めた方が大勢いらっしゃると思います。

当社でも、移動した低気圧の影響により、霙(みぞれ)交じりの重たい強風で、招魂社裏の檜(ひのき)が倒れてしまいました。怪我人が出なかったことが幸いですが、残念なことです。

倒壊した招魂社裏の檜

倒壊した招魂社裏の檜

さて、年度末を迎え春はお別れの季節です。10日の晩は、総代さんの慰労会が熱海(静岡県)で開かれました。

比々多神社では、三ノ宮・栗原・神戸・木津根橋の氏子地域から、総代さんとして3年間の任期を務めていただいています。おまつりへの参列は勿論のこと、祭事の準備や片付け、恒例行事への参加など、まさに物心ともにご尽力いただいています。

地域の財産である伝統文化を守り、後世に伝える尊き経験をもとに、今後とも氏子の皆さんの良き鏡となり、更なるご健勝ご発展をお祈り申し上げます。

 

3年間のご奉仕ありがとうございました

3年間のご奉仕ありがとうございました

海岸沿いの熱海桜【大寒桜】( おおかんざくら)がとても綺麗でした。

大寒桜とメジロ

大寒桜とメジロ

類社会議

2010年3月10日 水曜日

今日は恒例の類社会議が大磯で行われました。類社とは、5月5日に行われる国府祭(こうのまち)【県無形文化財指定】にご奉仕する神社の集まりです。

一宮・寒川神社(さむかわじんじゃ:高座郡寒川町宮山)、二宮・川勾神社(かわわじんじゃ:中郡二宮町山西)、三宮・比々多神社(当社)、四宮・前鳥神社(さきとりじんじゃ・平塚市四之宮)、平塚八幡宮(ひらつかはちまんぐう:平塚市浅間町)、総社・六所神社(ろくしょじんじゃ:中郡大磯町国府本郷)の6社で組織しています。

会議の様子

会議の様子

会議には、6社の宮司・総代をはじめ、大磯町長さんや大磯町議会議長さんも出席して行われました。平安の御代から1300年以上も続く伝統と格式を誇る合同祭典らしく、六所神社氏子総代さんからは、「準備万端、5社の御成をお待ちしております」という口上があり、続いて一宮から順に各社が「今年も例年通り変わりなくご奉仕させていただきます」とあり、6社揃って祭典が行われる旨、確認がなされました。

粽(ちまき)行事の様子

45年前の粽(ちまき)行事の様子【フィルム映像】

その後、45年前(昭和40年)の国府祭のフィルムの上映を行いました。当社は栗原の当番で、現在責任役員をお務めの今井潔さんが青年会長としてご奉仕していました。

国府祭六社めぐり

国府祭六社めぐり

時の国司(こくし)さながらに、相模国の由緒正しき神社を巡ってみてはいかがでしょうか。

神葬祭

2010年3月9日 火曜日

みぞれまじりの冷たい雨が降り、風も強く吹いています。

雨にも負けず風にも負けず、1年365日狛犬は見張り番です。

雨にも負けず風にも負けず、1年365日狛犬は見張り番。

 本日は、突然ながら神葬祭(しんそうさい)のご奉仕がありました。生きとし生けるものにとって、命は必ず限りのあるものですが、現実には悲しく口惜しいものです。しかしながら、命の尊さを見つめ直し、ご先祖様から連なる命のありがたさを感じる瞬間でもあります。

故人の生前を称え感謝の誠を捧げます

故人の生前を称え感謝の誠を捧げます

神葬祭では、祝い事ではないので、「祝詞」(のりと)とは言わず、「祭詞」(さいし)と言います。また、故人を称える「誄詞」(しのびのことば)を添えます。

故人の生い立ちを

故人の生い立ちを振り返り、生前の徳を称え、最後の言の葉を添えます。

御霊(みたま)安かれと鎮魂の思いを捧げますが、一方で葬家の家族を幾久しくお守りくださいと祖霊に対するお願いを込め、家の繁栄を祈ります。

2010年3月8日 月曜日

今日は、寒の戻りで寒い一日となりましたが、雨が上がり久々に幟(のぼり)を立てることが出来ました。

ご神前の幟

ご神前の幟

 天保5年(1835)の比々多神社『社伝記』によれば、第53代淳和(じゅんな)天皇の天長9年(832)に国司・橘朝臣峯嗣(たちばなのあそんみねつぐ)を勅使(ちょくし)として当国総社(とうこくそうしゃ)「冠大明神」の神号(しんごう)を天皇より賜りました。

この神号は、鎌倉幕府の歴史書ともいえる『吾妻鏡』(あづまかがみ)の建久(けんきゅう)3年(1192)8月9日条にも見られます。

すなわち、源頼朝(みなもとのよりとも)が妻・政子の実朝(さねとも)出産にあたり、安産祈願のために相模国の社寺に神馬(しんめ)を奉納したという記事の中に、当社が「三宮冠大明神」の名を以て記されています。

春の大祭(4月22日)には、氏子による幟立てが行われます。今年は4月18日(日)に予定されています。

例祭に立てられる三之宮の幟

例祭に立てられる三之宮の幟

新編相模風土記稿』(江戸時代の官撰地誌・1841年)の「巻之五十 大住郡巻之九 三宮明神社」には、

「六月十六日小祭と唱ふ、此日祈願ある者、木綿の幟を納む、疫病流行の時、此幟を家内に建置ば、必ず其難を逃ると云」とあります。

つまり、ご神前に幟を奉納して、神さまのご神徳により流行の病を逃れたということです。

宮鐘

2010年3月7日 日曜日

雨天につき、予定されていた「市民総ぐるみ清掃」は、来週に延期されました。

本日は、神奈川県神道青年会の禊(みそぎ)と凧揚げ(横浜・海の公園)が行われています。冷たい雨の中で、白フンドシ1枚は大変だと思いますが、神職にとって禊行は大切な事であり、頑張りを期待するところです。

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昨日、茨城県の方から宮鐘(きゅうしょう)についての問い合わせを受けたので、あらためて鐘を確認いたしました。境内にはウグイスの鳴き声が心地よく響いています。

鐘楼(しょうろう) 

鐘楼(しょうろう) 

 当社の宮鐘の起源は不詳ですが、宝暦4年(1754)に寄進されたものは、大東亜戦争に供出されました。その後、鐘楼のみ空しく残っていたので、人間国宝である香取秀真(かとりほつま)氏に新鐘の制作を依頼して、昭和25年(1950)秋、香取秀真・正彦父子により完成をみました。

恒例祭典では、参進の折に総代が撞(つ)きます。

恒例祭典では、参進の折に総代が撞(つ)きます。

鐘銘(しょうめい)によれば、

相模の早鐘朝團子(そうしょうあさだんご)の俚諺(りげん)あり人を集むるに早鐘を鳴し朝食には用意し置ける團子を食ふの意なり鎌倉武人の風習を傳(つた)ふるなるべし吾社相模諸社の列にもれず古来警鐘を備ふ風水の害失火の災に備へ殊に祭礼には欽(か)くべからざる寶器(ほうき)なり

とあり、「相模の早鐘朝団子」なる民間に伝わる風習があったこと、時代は特定出来ぬものの、鎌倉時代に倣い古くから鐘を備え、災害の警鐘としての役割、そして祭礼に用いていたことが読み取れます。

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『新編相模風土記稿』(江戸時代の官撰地誌・1841年)の「巻之五十 大住郡巻之九 三宮明神社」には、延宝4年 (1676)の釣鐘の存在が記されていて、更に淵源を遡ることができます。

お参りの際には、安全・安心の念を込めて、静かに1回撞いてみてください。

啓蟄

2010年3月6日 土曜日

今日は啓蟄(けいちつ)。地虫穴より出づる、冬ごもりの虫たちが地に這い出て来る意です。満を持して冬眠から覚めた虫たちの、希望と躍動に満ち溢れた世界が広がります。kuruma年度末の関係か、新車を購入された方が多いようで、終日雨にもかかわらず、車のお祓いで多くの方が祈願に来られました。

新車を購入して気分も良く、いよいよドライブに出掛けるわけですが、道路に出れば多くの“魔”に出遭うこともあるわけで、這い出た虫を狙う外敵に充分備えなければなりません。鳥居の内側は聖域であり、ゆったりとした悠久の時の流れですが、一端外に出れば現実のスピード社会です。心の隅に、この穏やかな空間をもっていただき、ゆとりのあるドライブさばきになるようお祈り申し上げます。

交通安全祈願では、神職によるお祓いの後に御神水でお清めいただきます。

神職によるお祓いの後に御神水でお清め

 

番付表

2010年3月5日 金曜日

三之宮郷土博物館には、板に書かれた古い番付表が保存されています。東の大関は雲龍久吉(柳川)、西の大関は境川浪右エ門(桑名)。残念ながら年号部分が不明ですが、力士の番付を見る限り、安政6年(1859)正月のようです。

【前年の9月は、井伊直弼(いいなおすけ)による安政の大獄(たいごく)が始まり、翌年は桜田門外の変が起きた年です。】

安政年間の番付表

安政年間の番付表

当時は大関が最高位ですが、雲龍・境川ともに横綱免許でした。江戸相撲では、吉田司家(よしだつかさけ)が相撲の全権をもち、横綱免許をはじめ行司の最高位である立行司の免許、仕切りなどの礼作法様式も定めていたようです。

昭和25年に、日本相撲協会が横綱審議委員会(横審)を発足させるまで、横綱免許は続きましたが、それまで吉田司家から免許を得ていない力士は歴代の横綱には数えられていません。

相撲の世界には、力関係や派閥争いが存在し、古い体質を非難する向きも多いですが、歴史と伝統を維持する上で苦労を重ねてきたが故に、他の競技にはない人気や楽しさが存在するのかもしれません。

3月1日発表の番付表が片男波部屋から届きました

3月1日発表の番付表が片男波部屋から届きました

横綱には特権が与えられるわけですから、心技体が整っていてこそはじめてその大きな責務を果たせるわけです。

春の大阪:玉乃島(中央)は前頭4枚目、玉鷲(左)は前頭4枚目

春の大阪:玉乃島(中央)は前頭14枚目、玉鷲(左)は前頭4枚目

 今夏、泣き相撲の開催(仮称「一心泣き相撲 比々多場所」)を計画しています。人生には折々の節目がありますが、“赤ちゃんの卒業式”という意味合いで行います。詳細はあらためてお知らせいたします。

総代会研修会

2010年3月4日 木曜日

3日(水)・4日(木)、中・平塚・伊勢原連合神社総代会「第35回研修会」が開催(於 箱根湯本吉池)され、神社総代104名が参加しました。

神社の護持・運営のため日々奉仕する総代さん

神社の護持・運営のため日々奉仕する総代さん

元駐南アフリカ共和国大使の太田正利先生に、「国の品格を重んじ自尊自衛の覚悟を持て」という演題でお話をいただきました。

太田正利先生の講演

太田正利先生の講演

時局対策連絡会議

2010年3月4日 木曜日

2日(火)・3日(水)と神道政治連盟神道青年全国協議会主催の「時局対策連絡会議並びに研修会」が開催(於: 自由民主党本部・神社本庁)され、全国の青年神職164名が参加しました。

時局対策連絡会議開会式

自民党結党の理念「政治は国民のもの」を強調する谷垣総裁

結党理念「政治は国民のもの」を強調する自民党谷垣総裁

 日本は、遠い神話の御代から一貫して皇室を中心に、農耕を基盤として和を重んじ徳を大切に、進取の気性をもって正直に勤勉・努力し、明るく思いやりのある民族です。世界に誇る歴史・伝統・文化を守り続けてきた、先人のたゆまぬ努力に敬意を表し、更なる発展を期して謙虚な気持ちで使命を果たしてゆくことが今を生きる私たちの責務であり、「保守のこころ」だと思います。

利益誘導の団体ではありませんので、保守のこころをもった政治家の皆様に一層精励していただきたいと考えています。

安倍晋三元総理(神政連国会議員懇談会 会長)

安倍晋三元総理(神政連国会議員懇談会 会長)

  神道政治連盟は「世界に誇る日本の文化と伝統を後世に正しく伝えること」を目的に、昭和44年に結成されてより40周年を迎えます。日本人らしさが失われつつある今、この国に誇りと自信を取り戻すために様々な問題に取り組んでいます。

氏子の青年会

2010年3月2日 火曜日

比々多神社の*氏子(うじこ)は、三ノ宮・栗原(くりばら)・神戸(ごうど)・木津根橋(きつねばし)の4字(あざ)です。

*氏子・・・鎮座する神社周辺に居住する人を伝統的に氏子といいます。

 

氏子の青年会には、三和会(三ノ宮と木津根橋の青年会)・栗原青年会・神戸青年会があります。

お祭で御神輿(おみこし)を担(かつ)いだり、山車(だし)を曳(ひ)いたり、太鼓を叩(たた)いたり、神賑行事(しんしんぎょうじ)といわれる、神賑(かみにぎ)わいを行い、地域の伝統と文化を守り伝えています。

宮入の様子(御神輿と山車)

宮入の様子(御神輿と山車)

 

人形山車とちまき行事

人形山車とちまき行事

ちまき行事の様子

ちまき行事の様子

三和会・会員募集のお知らせ

三和会・会員募集のお知らせ