2010年3月1日 のアーカイブ

算額

2010年3月1日 月曜日

テレビの普及により読書の時間が減り、電卓の登場でそろばんを使わなくなり、パソコンの広がりとともに、字を書かなくなり、機械にすっかり頼る時代になって久しいです。これらを発明した人間の能力は極まりのないものであり、その恩恵を限りなく受けている私たちです。

識学率が世界最高水準であった江戸時代に、寺子屋や私塾で行われていたのが「読み・書き・そろばん」です。現在でも学校教育では、このことが基礎にあるべきことは歴然としていますが、絶対時間が少ない、あるいは集中して学べていないなどの悩みがあるようです。

さて、比々多神社には「算額」(さんがく)なるものがあります。大正10年(1921)に神奈川県愛甲郡南毛利村愛甲の須藤善蔵氏が奉納されたものです。

須藤善蔵氏奉納の算額

須藤善蔵氏奉納の算額

算額は和算家(わさんか)が数学の問題や解き方を書いて寺社に奉納し、更なる学業の向上を願ったものです。神奈川に現存の算額は8面 だといわれています。

和算は明治になって西洋の数学に圧倒されたようですが、方程式論や円周率、図形の面積や立体の体積を求めるなど、日本において独自に発達した数学として、城郭の築造や検地などの測量に大いに貢献したようです。

 

先日、豊年満作といわれる早春の花「まんさく」をいただいたので玄関に飾りました。

満作・菜の花・河津桜

満作・菜の花・河津桜

 

ひな人形には桃が似合います

ひな人形には桃が似合います