2010年3月 のアーカイブ

春分の日

2010年3月21日 日曜日

昨晩の暴風雨はすさまじいものでした。午後になっても時折突風が吹き荒れました。今日は境内の枝や落ち葉を運ぶのに、軽トラックで数え切れないほど往復をしました。

参道脇の杉の大枝が折れる

参道脇の杉の大枝が折れる

 折れた大枝の年輪を数えたら200年近くありました。幸い夜だったので怪我人がなくてほっとしています。

 

さて、今日は春分の日。太陽が真東から昇り、真西に沈む日で、昼夜の長さが同じになります。宮中では、春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)が行われますが、前後3日間を含め7日間を彼岸(ひがん)といいます。ご先祖さまをおまつりして、お墓参りをします。

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祝日法には「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」と記されていますが、秋分の日も同様に、ご先祖さまを敬う気持ちをもつことが大切です。

ご先祖さまにお供えする「ぼたもち」と「おはぎ」は同じものですが、春の牡丹・秋の萩と季節の花になぞらえて呼んでいます。
春は「ぼたもち」・秋は「おはぎ」

春は「ぼたもち」・秋は「おはぎ」

お彼岸の中日(ちゅうにち)ですが、お宮参りに多くの方が来られました。両親や祖父母があっての私たちです。親になって初めて親の気持ちが分かるわけで、そのことが子どもへとつながっていきます。生命の尊さと絆を深く考える日でもあります。

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花便り その2

2010年3月20日 土曜日

お彼岸の連休ですが、明日は全国的に天候が悪そうです。ご先祖さまのお墓参りは早めが宜しいでしょうか。

今日は風がやや強いですが、境内のスギ花粉の飛散はしばらく続きそうな感じです。

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つくづくし、つくしんぼ、筆の花とも言われる杉菜(すぎな)の胞子(ほうし)茎である、“土筆”(つくし)が、いつの間にか背丈を伸ばしていました。

土筆物言はずすんすんとのびたり  漱石

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百花繚乱の季節、早春の花便りです。

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花便り

2010年3月19日 金曜日

「山笑う」という言い方がありますが、周辺の山の木々が芽吹き始め、稜線(りょうせん)が膨(ふく)らんできました。     (^^)

各地から桜の開花情報が聞こえますが、当社のソメイヨシノはもう少しです。

ストーンサークル横の桜が一番早く開きそうです

ストーンサークル横の桜が一番早く開きそうです

伊勢原市内では、今日小学校の卒業式が行われました。春は別れの季節ですが、新しい出発の時でもあります。膨らむつぼみのように、希望に満ち溢れた生活が広がるよう祈念いたします。

 

お彼岸の今日、お葬式のご奉仕がありました。老いも若きも限りある命ですが、その現実は悲しくて残念なものです。

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しかしながら、江戸時代に伊勢の祠官(しかん)であった中西直方(なかにしなおかた)の歌に見られるように、生命(いのち)はご先祖さまから自分、そして子々孫々に受け継がれ、血や心、DNAの絆がつむがれていることを表しています。まさしく命は不連続の連続であります。これが神道の霊魂観であり生死観です。

「日の本(もと)に生れ出(い)でにし益人(ますひと)は神より出でて神に入るなり」 中西直方『死道百首』(宝永4年刊)

人形感謝祭

2010年3月18日 木曜日

昨日17日、人形感謝祭を行いました。2月半ばから境内に並べ置き、それぞれの思いがこもった人形も有終の美を飾ることができました。

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今日は彼岸の入りですが、暑さ寒さも彼岸まで、三寒四温の季節、健やかなることをお祈り申し上げます。

神青協中央研修会

2010年3月18日 木曜日

16日・17日と神道青年全国協議会主催(東北地区主管・宮城県担当)の中央研修会にお招きをいただき、仙台へ出張してきました。

430名の神職が集まった会場

430名の神職が集まった会場

主題は「己(おのれ)の一分(いちぶん)」~現在(いま)、振り返るべき日本人としての誇りと自信~で、藩祖伊達政宗公の活躍の地、仙台で行われました。

八木秀次先生(高崎経済大学教授「明治精神を学ぶ」)、藤原正彦先生(お茶の水女子大学名誉教授「日本のこれから」)、舞の海秀平先生(大相撲解説者「可能性への挑戦」)という講師陣により、主題に基づいた素晴らしいお話を拝聴いたしました。

規範意識の薄れた昨今、武士道に息づく精神を見つめ直し、自分の責務を考える良き機会となりました。

志波彦神社・塩竈神社

志波彦神社・塩竈神社

竹駒神社

竹駒神社

大崎八幡宮

大崎八幡宮

旅路の安全を願い、宮城の神社に立ちよりお参りしてきました。

生命力

2010年3月18日 木曜日

3月10日に通過した、移動性低気圧の被害で倒れた檜を、安全のため切り倒すことになりました。(15日)

清め祓い後、チェーンソーで切断

清め祓い後、チェーンソーで切断

やはり、木の内部はかなり傷み弱っていて、倒れたのもわかります。

生命力を感じさせる榊

生命力を感じさせる榊

しかしながら、木の割れ目からは養分をいただいて、榊(さかき)が青々と成長しています。

所管神社参拝旅行

2010年3月15日 月曜日

今日から3日間、所管神社連絡協議会の参拝旅行【伊勢の神宮参拝と京都御所拝観の旅】で46名の皆さんが旅に出ました。

早朝6時過ぎに出発

早朝6時過ぎに出発、一路三重県へと向かいました。

今日は、夫婦岩(めおといわ)で有名な道案内の神さま、二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)と伊勢の神宮の外宮(げくう)に参拝して、鳥羽に宿泊です。

明日は、神宮の内宮(ないくう)神楽殿(かぐらでん)で参拝、饗膳(きょうぜん)をいただいた後に、御垣内(みかきうち)で特別参拝となります。雨が心配ですが、真新しい宇治橋を渡り、玉砂利を踏みしめる音など、悠久の神域の気配は以下の和歌に集約されます。

何事の おはしますをば 知らねども かたじけなさの 涙こぼるる (西行法師)

伊勢の神宮・内宮へと向かう宇治橋

伊勢の神宮・内宮へと向かう宇治橋

このところ、お参りに来られる方の中に、お伊勢さまに行ってきましたという声をしばしば聞くようになりました。平成25年には、20年に一度の第62回神宮式年遷宮(じんぐう しきねん せんぐう)という、“日本人のよみがえりのまつり”が控えています。

内宮へと続く神職の列

内宮へと続く神職の列

氏子・崇敬者の皆様には、「御遷宮(ごせんぐう)」にあたり、尊い寄付を寄せていただき感謝いたします。また、全国津々浦々の鎮守神さまを通してお願いをしていることと思います。

この原点回帰であり、最も古くて最も新しい(継承と再生)お伊勢さまに是非ともお参りください。気付かなかったもの、忘れかけていたものを取り戻す機会に、或いは心の洗濯になることと思います。

伊勢へ七度(ななたび)熊野へ三度(さんど)

伊勢へ七度(ななたび)熊野へ三度(さんど)

金毘羅講

2010年3月14日 日曜日
夕方、福島県沖を震源とする最大震度5弱の地震がありました。昨日も福島県沖が震源の地震(最大震度4)があり、しばらく注意を払いたいと思います。
春の訪れを告げる辛夷(こぶし)

春の訪れを告げる辛夷(こぶし)

当地では、ようやく辛夷の花が開き、百花繚乱(ひゃっかりょうらん)の季節が始まりますが、福岡では早くも桜の開花宣言が出たようです。

今日は神戸(ごうど)の金毘羅講(こんぴらこう=金比羅講・金刀比羅講など)の解散式が行われました。この講は香川県の金刀比羅宮(ことひらぐう)に参詣するためのものです。他にも地域には稲荷講、甲子講(きのえねこう)、伊勢講、不動講、大師講など多くの講があります。古くから神仏をまつり、参詣する同行者で組織する団体です。

講社の集金積立台帳(大正6年) 講社の基金積立台帳(大正6年)

 江戸時代には、お伊勢参りが庶民の間で流行りましたが、神仏を信仰するとともに、今も変わらぬ旅を楽しむ気持ちがあったようです。積み立てをするところが何とも日本人らしいと思います。

神戸の金毘羅宮 神戸の金毘羅宮

 講は持ち回りで当番を決めていることが多く、自治会の組長が輪番なのと同様です。

お宮を背負う箱(明治45年1月新調)

お宮を背負う箱(明治45年1月新調)

残念ながら講の軒数が減少し、講員の高齢化、また粗末にしてはいけないとの思いもあり、話し合いにより解散となったようです。江戸長屋の付き合いではありませんが、講によって得られたつながりや温かさ、感謝の気持ちを忘れずにして欲しいと願います。

いせはら市民大学

2010年3月13日 土曜日

今日はお宮の戸を半分閉じる程、大風の一日でした。

いせはら観光ボランティアガイド&ウオーク協会の「いせはら市民大学」講座が行われました。観光ボラさんには、節分祭やまが玉祭でお手伝いをいただいていますが、今日は比々多神社神社周辺の文化財めぐりを実施し、30名程の参加者が集まりました。

県内でも伊勢原の観光ボランティアは、早くから組織され、その会員も多く、自然や史跡のガイドを始め、その他の活動も非常に活発です。

観光ボラ発行の地図

観光ボラさん発行の地図

下の地図上で、14が比々多神社ですが、半日掛けて史跡を訪ね歩いたようです。講師は、伊勢原市文化財課の諏訪間さんが務められました。

比々多神社周辺の文化財・史跡地図

比々多神社周辺の文化財・史跡地図

 参加者は中高年の方ばかりですが、講師の説明に熱心に聞き入っていました。古墳時代には、相模国の文化の中心であったといわれる三之宮周辺です。古に思いをはせ、郷土の歴史に理解を深める良き講座となったようです。

三之宮郷土博物館を見学する参加者

三之宮郷土博物館を見学する参加者

一都七県神政連会議

2010年3月12日 金曜日

本日は、一都七県神政連本部長・幹事長・事務局長会で茨城県の大洗に来る機会を得ました。

会議の様子

会議の様子

会議には、昨日オープンした茨城空港で注目を集めた、橋本県知事さんを始め、県議会議長さんなど議員さんの出席もありました。

昨年夏の選挙前も今も変わらないのは、自民党への不満、民主党への不安ではないでしょうか。外交については、沖縄基地問題や中国に大量の議員団を派遣した朝貢外交など、大きな問題ばかりです。また、内政ではマニュフェストにある総花的なバラマキ政策で、経済もままならず、まさに内憂外患の時世です。

しかしながら、現政権の批判をあげつらっても仕方のないことです。野党となった自民党の元気がないことは事実であり、その結成の理念には、憲法改正を第一義に挙げていたわけですが、それを後回しにして大衆迎合のポピュリズムに陥ったことが、骨格のないといわれる根本原因に思えます。

やはり、野党となった自民党は結党の理念に立ち返り、真の保守とは何か、私たちの国柄というものはどういうものなのか、先人が何を考えて次の世に何を伝えていこうと考えてきたのかを考える必要があると思います。今を生きる私たちは、子や孫に誇れる国づくりをするのが使命だと思います。

また、現政権では鳩山総理が言われる、命の大切さも重要ですが、第一に国を守る姿勢をしっかりと示す必要があります。北方領土を始め、離島の国を守る姿勢、先祖代々から連綿と引き継いできた国柄や文化をしっかりと次の世に引き継ぎ、国民の安寧をしっかりと考えた政策をしていただきたいと期待するところです。

太平洋に面した大洗磯前神社(おおあらいいそさきじんじゃ)の鳥居・日出(い)づる国のお日さまが顔を出すところです。

太平洋の大海に面する大洗磯前神社(おおあらいいそさきじんじゃ)       

和を大切に、謙虚な気持ちで、感謝を忘れずに、正直に、勤勉努力することを惜しまないのが日本人がもつ素晴らしさです。しかしながら、道徳観や道義が薄れ、国や地域や家族の絆までもがほつれを見せる現在、日本人とは何か、日本の国柄とは、日本人らしさとはどういうものなのかを振り返って考えて欲しいと思います。【茨城の鳥居の内からの祈り】