以前のブログ(「邸内社の棟札」7/9)に記しましたが、お稲荷さんの修復工事が終わり、本日竣工遷座祭を執り行いました。
工務店さんによると修復予定でしたが、屋根と底が朽ちて損ないが夥(おびただ)しく、結局新築することになったそうです。
材は檜(ひのき)を用い、屋根に銅を葺いてとても立派になりました。また、鳥居も塗り直して朱色が映えていました。
本来の土地所有者ではありませんが、隣接地の倉庫作業所の方の尊き寄進に頭が下がる思いです。
鎌倉幕府の法典「御成敗式目」(ごせいばいしきもく)は、武家の根本法ですが、その第1条には、「神社を修理してまつりを大切にすること」が記されています。
「神は人の敬によって威を増し、人は神の徳によって運を添う」とあり、お賽銭や奉納の対価としてご利益が得られるものではないことが分かります。
明治17年(1884)に再建された時の棟札に、三代前の宮司の名が記されていました。時代を経た今、同じように祝詞を上げてご奉仕できたことはありがたいかぎりです。