懐妊後、安産の祈願を籠めた祈願者が、無事出産したことを奉告するため、初宮参りで来られました。
神社本庁撰定『諸祭式要綱』によりますと、遠く鎌倉時代、朝廷において皇子の誕生を祝い、50日祝、100日祝と称して初めて内裏(だいり)に参内(さんだい)した「御行始」(みゆきはじめ)が初宮参りの起源といいます。
子どもの成育を祈願するのは、古も今も変わらない親の願いです。
室町時代には、「色直の祝」と称して、産婦産室などに白色を用いたのを平常に戻し、この日に初めて生児を食膳に向かわせ、これを「箸立」とか「喰初」(くいぞめ)、「箸揃」(はしそろえ)などといったようです。
現在、皇室では100日目にお箸ぞめが行われています。
生後100日目(または120日目)頃の首がすわる時期に、食膳を準備して初めて子どもに食べさせる(実際には食べるまね)内祝いの儀式を「お食初め」といいます。百日(ももか)の祝い、箸初め、箸揃えなどともいい、一生幸せに育ち、食に困らないようにとの親の願いが込められています。膳には、赤飯の他に尾頭(おかしら)つきの魚や小石を入れますが、これは固い丈夫な歯が生えるようにとの祈りが込められています。
※比々多神社では、「初宮参り」のご祈願【初穂料7000円以上】の方に、「お食い初め一式」を頒布しています。