2011年2月7日 のアーカイブ

北方領土の日

2011年2月7日 月曜日
今日2月7日は北方領土の日(昭和56年閣議で決定)。安政元年(1855年)、日本とロシアとの間で最初に国境の取り決めが行われた日露和親条約が締結された日にあたります。
納沙布岬から北方4島を望む

納沙布岬から北方4島を望む

 
北方領土とは、択捉島(えとろふとう)、国後島(くなしりとう)、色丹島(しこたんとう)、歯舞群島(はぼまいぐんとう)の北方4島のことをいいますが、日ソ中立条約を破って対日参戦したソ連軍が、昭和20年(1945年)8月の戦後間もない混乱の中、不法占拠したまま現在に至っている状況です。
 
日本でもっとも遅く咲く桜は、エトロフ桜とか国後桜とも呼ばれる「千島桜」(ちしまざくら)です。咲き始めはピンクで、次第に白に変化していく美しい花です。
 
一昨年7月、神道青年全国協議会の事業で、親子で根室を訪れ、北方4島に鎮座していた神社10社の御神体を合祀(ごうし)する「金刀比羅神社」(ことひらじんじゃ)で、領土の早期返還を祈願しました。その後、境内に千島桜の記念植樹をいたしましたが、その成長ぶりを見に行きたいと思っています。
 
千島桜を象ったピンバッジ(北海道神道青年協議会)

千島桜を象ったバッジ(北海道神道青年協議会)

昨年11月、ロシアのメドベージェフ大統領は、65年以上にわたり不法占拠状態を続ける国後島に、日本側の許可なしで上陸し、不法入国した初のロシア元首となりました。最近では韓国企業に北方領土の開発を任せるとも発表しています。

北方領土周辺は水産物の宝庫

北方領土周辺は水産物の宝庫

また、根室市の先生が社会科の授業で「北方領土はどこの国の領土かわからなくなった」という呆れた発表をしたそうです。学校で教鞭をとる先生は、20代から50代の戦後世代であり、北方領土の歴史や経緯を学ぶ機会もなかったのでしょう。だからこそ、公教育で事実を正確に伝えるための教科書記述が必要となってくるのです。韓国では、国史の教科書で竹島(韓国名では独島)のことを1ページにわたり紹介しているそうです。

 ドイツの法哲学者イエーリングは、「領土の一部を失って黙っている国民は、領土の全てを失う危険を負う」といったそうです。

より多くの人たちが関心を寄せ、領土や主権について思いをいたすことが、一番近い国防・安全保障につながっていくと思います。

 

<推薦書籍>

『誰がメドベージェフを不法入国させたのか』

(産経新聞モスクワ支局著/産経新聞出版、1365円)