2017年7月 のアーカイブ

和釘

2017年7月17日 月曜日

兼務社の祭典を除くと、今月は本務社に主要祭事がないこともあり、秋から年末年始の諸祭儀に向けて、こつこつと備える時期です。

以前から気になっていましたが、本殿の幅木(はばき)の補修工事を行うことになりました。

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部材に用いられていた松の板が虫食いによる損傷を受けていたため、これを取り除いて新しいものに取り替える工事です。

以前に補修を施したと思われますが、幅木には和釘(わくぎ)が打ち込まれていました。

和釘

和釘

和釘は角釘ともいわれ、明治以降に洋式の鉄の丸釘が普及されるまで用いられてきたものです。

錆(さび)の浸食(しんしょく)が表面で留まることから、今でも文化財の修復や社寺建築等に使用されています。

疫病退散を願い

2017年7月16日 日曜日

午前中は南金目神社(平塚市南金目)で大祓のご奉仕、午後は八坂神社(平塚市上吉沢)の神輿渡御がありました。

先週は真田神社(平塚市真田)の例祭でしたが、真田は地域の名称で、古くは八坂神社と称していました。

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祇園祭(ぎおんまつり)や祇園会(ぎおんえ)と称される京都・八坂神社の祭礼は、京の夏を彩る風物詩で、祇園山笠(ぎおんやまがさ)、祇園囃(ぎおんばやし)といった言葉だけでも絢爛豪華(けんらんごうか)な雰囲気が伝わります。

平安初期に疫病退散を祈って始まった祇園御霊会(ぎおんごりょうえ)が始まりとされますが、暑気による災禍がもたらされぬよう願い、神輿の宮立ちをお見送りしました。

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新車のお祓い

2017年7月15日 土曜日

当地では小・中学生にとっては夏休み前の最後の週末です。

ご神前では文月の真中(まなか)を迎え、「月次祭」(つきなみさい)を執り行い、皇室の御安泰、国家の安寧(あんねい)、氏子・崇敬者の平穏無事を祈り上げました。

また、午後には神明社(伊勢原市上平間)において大祓をお仕えしました。

kurumaさて、3連休の初日ということもあるのでしょうか。

ちょうど夏の賞与が支給された時期とも重なり、今日は新車のお祓いが続きました。

拝殿で交通安全祈願の祝詞を奏上した後、境内駐車場の車祓所において車両のお清めを行いました。

夏の行楽時期ですが、時間と心ににゆとりをもってお出掛け下さい。

社会教育の一環

2017年7月14日 金曜日

昨日は市内の中等教育学校が調べ学習で三之宮郷土博物館にやって来ました。

毎年行われてるフィールドワークであり、当社としても社会教育の一環としてお手伝いをしています。

顔面把手(がんめんとって) 縄文時代中期

顔面把手(がんめんとって) 縄文時代中期

「伊勢原の遺跡、古墳」について、伊勢原市教育委員会のご協力を得て、事前に生徒から受けた10問の質問事項に丁寧にお答えしました。

埋蔵文化財は遠い昔の人たちの生活を紐解く証拠であり、生徒たちには歴史学習への興味や関心を深めてもらいました。

清水祭

2017年7月13日 木曜日

昨日の午後は責任役員さんによる会計整理、そして今後の予定など、様々な打ち合わせを行いました。

さて、もう真夏日が何日続いているでしょうか。

程よい雨の欲しいところですが、今日は下平間地区で恒例の清水祭をお仕えしました。

清水祭

清水祭

早朝から地域の人たちによる湧水池の池さらいが行われ、水神さまと水路の隧道(ずいどう)を祭場に、農産物をお供えして祝詞(のりと)を奏上(そうじょう)しました。

神社役員、自治会、農業委員、道路委員、老人会など、それぞれの思いで玉串を捧げて祈りました。

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式後、僅かながら雨が降り始めました。

涼やかな気持ち

2017年7月12日 水曜日

第99回全国高校野球選手権大会の地方大会が各地で始まり、高校球児の熱い闘いが繰り広げられています。

今日は激しい暑さを避けるため、地鎮祭の時間を早めるなどの調整をしました。

障害者施設の地鎮祭では、テントのお蔭でかなり助けられました。

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うだるような暑さですが、大安吉日とあって、神社でも交通安全祈願や御朱印めぐりなどのお参りがありました。

参拝者にもつい気温の話になり、「暑い中、ようこそお参り下さいました」と申し上げると、「境内に入ると天然クーラーのよう」「住宅地に比べて1~2℃低く感じる」などといった答えが返ってくるのはありがたい事であり、涼やかな気持ちにさせられます。

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視線を落とすと

2017年7月10日 月曜日

今日の関東は猛暑日のところもあったようですが、当地は32~33℃の真夏日でした。

しかしながら、午前中の地鎮祭では焦げるほどの強い日差しで、参列者が熱中症にかからないか心配するほどでした。

そのような暑さながら、境内では紫陽花がまだ見頃で、緑とのコントラストが非常に美しい状況です。

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さて、南米原産といわれる毒性の強い外来生物「ヒアリ」が尼崎、神戸、名古屋、大阪の港に続き、大井埠頭で100匹以上も見つかりました。

天敵は蜘蛛(くも)や蜻蛉(とんぼ)のようですが、水際のしっかりとした対策で何とかくい止めて欲しいところです。

境内でも蟻(あり)が営む社会生活の様子を目にする時期です。

女王蟻や雄蟻の姿はなかなか眼に触れませんが、視線を落とすと働き蟻が虫の死骸などを運び、活発に活動しています。

世界文化遺産

2017年7月9日 日曜日

5日のブログで話題に上げましたが、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」が世界文化遺産に登録されることが決まりました。

当初はユネスコの諮問機関が構成8資産の内、4資産を除外するように勧告していましたが、逆転して見事一括での登録となりました。

これで国内の文化遺産は17件、自然遺産と合わせた世界遺産は21件を数えます。

宗像大社 辺津宮

宗像大社 辺津宮

沖ノ島の沖津宮(おきつぐう)には長女神である田心姫神(たごりひめのかみ)、大島の中津宮(なかつぐう)には次女神の湍津姫神(たぎつひめのかみ)、そして本土の辺津宮(へつぐう)には末女神の市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)がおまつりされ、これら三宮を合わせて宗像大社が構成されています。

辺津宮 高宮祭場(たかみやさいじょう)

辺津宮 高宮祭場(たかみやさいじょう)

天照大御神(あまてらすおおみかみ)の御子神である三女神が一体となって登録されたことは、長い歴史と伝統文化、祭祀の関連性からいえばごく当たり前のことですが、関係者の熱意と努力が認められたことは喜ばしいことだと思います。

渡御の始まり

2017年7月8日 土曜日

昨日からお隣りの平塚市では「湘南ひらつか七夕まつり」が盛大に行われています。

天候にも恵まれて、かなりの人出になっているのではないでしょうか。

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さて、平塚市真田に鎮座する真田神社では大祭(8日・9日)を迎えました。

当社で兼務する神社は、平塚市内に7社ありますが、真田は旧郷社(きゅうごうしゃ)の社格を有する由緒ある神社で、とても賑やかなお祭りです。

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今日は宵宮(よいみや)ですが、午後から子供神輿(こどもみこし)の渡御(とぎょ)が始まり、独特な「ヨイヤサー、ヨイヤサー」という掛け声が氏子中に響きわたっています。

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午後7時の動座祭(どうざさい)では、神さまが神輿にお遷(うつ)りになり、行在所(あんざいしょ)に至る渡御が始まります。

棚機

2017年7月7日 金曜日

今日は五節句の一「七夕」。

棚機(たなばた)とも書き、「たなばたつめ」の略です。

鷲座(わしざ)のアルタイル、すなわち牽牛星(けんぎゅうせい)、彦星(ひこぼし)、犬飼星(いぬかいぼし)、男星(おぼし)、男七夕(おたなばた)などといわれる星と、琴座(ことざ)のヴェガ、すなわち織姫星(おりひめぼし・しょくじょせい)、妻星(つまぼし)、女星(めぼし)、機織姫(はたおりひめ)、棚機姫(たなばたひめ)、女七夕(めたなばた)が天の川を隔てて接近する年に一度の逢瀬(おうせ)は「星の契」(ちぎり)「星の妹背」(いもせ)「星の恋」などにも喩えられ、様々な伝説もあります。

牽牛(ひこぼし)の嬬(つま)迎へ船榜(こ)ぎ出(づ)らし天の河の霧の立てるは 『万葉集』山上憶良

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短冊に詩歌や様々な願いを託した人も多かったことでしょう。

当社の御祭神の一柱には、機織りの神さまである稚日女尊(わかひるめのみこと)がお祀りされています。

現代社会の風に合わせた願い事が多いと思いますが、古歌や古詩の思いを今日は願ってみてはいかがでしょうか。