昨日はお稲荷さんの縁日(えんにち)で「二の午」(にのうま)でした。
今年は初午(6日)が土曜日にあたり、会社や工場などでは稲荷祭を二の午にあてました。
工場内でもインフルエンザの流行は深刻な悩みであり、社員の健康と安全が第一、そして企業の繁栄などと参列の人たちが口にしていました。
「イネナリ」から「イナリ」になったといわれていますが、農業信仰から商工業の発展まで、広大無辺な御神徳に感謝、そして努力です。
また、大安吉日にあたり、工場や一般住宅などの地鎮祭奉仕などもありました。
昨日は総代さんのご奉仕で境内の注連縄(しめなわ)張りが行われました。
今日2月17日は「祈年祭」(きねんさい ・ としごいのまつり)です。
古く大宝令(たいほうりょう:701年制定)には国家の祭祀(さいし)として行われていました。
延喜の制では当社は式内社(全国3132座・2861所)の一つ、国弊社(こくへいしゃ)として国司(こくし)から幣帛(へいはく)を賜った由緒正しき祭儀です。
稲作を中心とする農耕文化を基盤に成立したわが国では、春に五穀豊穣を祈り、秋に豊作に感謝するという祭祀儀礼が国の祭祀として行われてきました。
宮中や伊勢の神宮はもちろんのこと、全国の神社では春の大祭として厳粛に執り行っています。
現在では、五穀豊穣をはじめ諸産業の発展、国家の安泰を神々に祈請(きせい)するおまつりです。
年のはじめのおまつりですが、総代さんにとっては年度最後の祭典奉仕となりました。
気温が上がるとの予報でしたが、余寒の身に堪(こた)える日となりました。
閏日(うるうび:2月29日)があるものの、今月は大安が4回、立春後は3回しかないため、また、24日の大安は水曜日にあたること(「(契約などが)水に流れる」という俗説、不動産業・住宅メーカーの休業日)から、今日(12日)と18日に地鎮祭などが集中して入ったようです。
立春後の吉日を選日(せんじつ)のうえ、安全祈願祭を行う企業もあり、例年通り神棚に向かって安全無事を祈り上げました。
「事故が起こらないことに越したことはないが、創業以来今日まで、些細(ささい)な事で済んだのは神さまのお蔭なので・・・」との社長さんのご挨拶で、式後の神酒拝戴(しんしゅはいたい)を執り行いました。
今日は祝日で「建国記念の日」、言わば日本の誕生日です。
「国民の祝日に関する法律」(祝日法)には、「建国をしのび国を愛する心を養う」と記されています。
今年は神武天皇【(じんむてんのう)初代天皇:『古事記』では「神倭伊波禮毘古命」、『日本書紀』では「神日本磐余彦尊」の表記(かんやまといわれひこのみこと)】が即位されてから2676年、崩御(ほうぎょ)されてから2600年にあたります。
神武天皇が橿原(かしはら)の宮に即位された日を、明治改暦の折に換算して2月11日と定め、明治6年に「紀元節」(きげんせつ)として祝日となりました。
しかしながら、戦後一旦廃止となり、国民の赤誠(せきせい)の声により、昭和41年に祝日として復活し、今年でちょうど50年となります。
また、今日は大日本帝国憲法が発布された日(明治22年)でもあります。
祝日であるにもかかわらず、国民の意識が薄いのは、国主催の式典が行われていないこと、戦後の学校教育で神話を教えてこなかったことなどが挙げられます。
全国の神社では「紀元祭」(きげんさい)が斎行(さいこう)され、各都道府県では民間による奉祝式典や記念行事が盛大に開催されています。
神奈川県でも県民ホールにおいて奉祝式典・記念講演(「建国記念の日に思う」國武忠彦氏)が行われました。
紀元節 ( 作詞 : 髙崎正風 作曲 : 伊沢修二 )
雲に聳ゆる 髙千穂の 高根おろしに草も木も なびきふしけん 大御世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ
海原なせる 埴安の 池のおもより 猶ひろき めぐみの波に 浴みし世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ
< 間奏 >
天のひつぎの 髙みくら 千代よろずよに 動きなき もとい定めし そのかみを 仰ぐ今日こそ たのしけれ
空にかがやく 日のもとに よろずの国に たぐいなき 国のみはしら たてし世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ
今月最初の「戌の日」にあたり、平日ながら安産を願う妊婦さんがお参りになりました。
妊娠中はアルコールや喫煙はもちろんのこと、薬剤の服用や摂取を避けたり控えるべき食材があります。
また、妊娠中の禁忌(きんき)として、「葬式に参列しない」「火事を見ない」などと言いますますが、これらは緊張状態にある母体と胎児を気遣ってのことであることは間違いありません。
妊娠5ヵ月目の戌の日の「帯祝い」に始まり、生後3日目(地方により様々)に土地の神さまが守護する水を用いて清める「産湯」(うぶゆ)、袖のある衣服に手を通す「産着」(うぶぎ=産衣)、生後7日目・お七夜(しちや)の「命名」(めいめい)、生後30日前後に氏神さまに詣でる「初宮参り」、百日前後の「お食い初め」(おくいぞめ=百日の祝い)は一生食物に困らないようにとの願いがこめられたものと考えられています。
この後も、「初節句」や「七五三参り」など、子供が大人になるまで行われる習俗や行事は「産育」(さんいく)といわれますが、儀礼を積み重ねることで不安定な子供が大人へと成長するわけです。
私たちが奏上する「祝詞」(のりと)の末文では、「子孫(うみのこ)の八十続(やそつづ)きに至るまで五十橿八桑枝(いかしやくはえ)のごとく立ち栄えしめ給へと恐(かしこ)み恐みも白(もう)す」と締めくくりますが、これは子々孫々(ししそんそん)繁栄の祈願です。