2016年2月10日 のアーカイブ

産育

2016年2月10日 水曜日

今月最初の「戌の日」にあたり、平日ながら安産を願う妊婦さんがお参りになりました。

妊娠中はアルコールや喫煙はもちろんのこと、薬剤の服用や摂取を避けたり控えるべき食材があります。

また、妊娠中の禁忌(きんき)として、「葬式に参列しない」「火事を見ない」などと言いますますが、これらは緊張状態にある母体と胎児を気遣ってのことであることは間違いありません。

産湯

産湯

妊娠5ヵ月目の戌の日の「帯祝い」に始まり、生後3日目(地方により様々)に土地の神さまが守護する水を用いて清める「産湯」(うぶゆ)、袖のある衣服に手を通す「産着」(うぶぎ=産衣)、生後7日目・お七夜(しちや)の「命名」(めいめい)、生後30日前後に氏神さまに詣でる「初宮参り」、百日前後の「お食い初め」(おくいぞめ=百日の祝い)は一生食物に困らないようにとの願いがこめられたものと考えられています。

この後も、「初節句」や「七五三参り」など、子供が大人になるまで行われる習俗や行事は「産育」(さんいく)といわれますが、儀礼を積み重ねることで不安定な子供が大人へと成長するわけです。

お食い初め

お食い初め

私たちが奏上する「祝詞」(のりと)の末文では、「子孫(うみのこ)の八十続(やそつづ)きに至るまで五十橿八桑枝(いかしやくはえ)のごとく立ち栄えしめ給へと恐(かしこ)み恐みも白(もう)す」と締めくくりますが、これは子々孫々(ししそんそん)繁栄の祈願です。