昨夜は稲光(いなびかり)とともに、雷鳴(らいめい)が一晩中とどろきました。〝 稲の夫 (つま)〟が語源といわれる稲妻は、稲の実る時期に多いことから、これによって稲の穂がはらむと昔の人は考えていたようです。
秋の田の穂の上を照らす稲妻の光の間(ま)にも我や忘るる 『 古今和歌集 』
神葬祭の祭詞では、「愛(いと)しき妻子(つまこ)に先立ちて・・・」と用いたりしますが、以前に「神主さん、夫と妻と間違えていましたね。」といわれたことがあります。妻も夫も「つま」と発音し、男女が互いに相手を呼ぶ称で、男女どちらにもいいます。
しかしながら、当地では大雨・洪水警報が発令し、土砂災害警戒情報が発表され、電車が止まったり、停電などもあったようです。とにかく、稲妻の風情を感じるような美しさではなく、怖ろしい闇夜でした。
午前中、時折強く降る雨の中を地鎮祭に出掛けました。気の毒なことに、場所によっては収穫前の稲が一斉に倒れている田んぼも目にしました。