近畿や東海では猛烈な暑さとなり、沖縄では早くも梅雨明けのようです。
当地もお昼過ぎから一段と蒸し暑くなってきました。熱中症には十分お気を付けください。
さて、今日は昭和8年9月25日に発行された『比々多讀本』(ひびたどくほん)についてご紹介します。
これは昭和の御大典(*ごたいてん)を記念するために企図されたもので、国語教育の成果のみならず、地理歴史や民謡伝説、遠足旅行記、人物遺跡、産業文化など、非常に幅広い分野に亘る郷土讀本となっています。
*御大典~皇位継承の儀式。即位の礼や大嘗祭(だいじょうさい)を含む
比々多の季節行事がふんだんに記され、昔の生活や歴史をたどる手立てともなっています。
歴史的仮名遣い(旧仮名遣い)とリズミカルな文言は格調高く、それでいて想像をたくましくする表現となっています。
ここには、二年生の巻「オマツリ」(比々多神社春の大祭)の部分をご紹介しましたが、楽しい雰囲気がありありと伝わったのではないでしょうか。
編集に携わった学校当局や村の有志者の卓見(たっけん)に対し、80年後の今に生きるものとして敬意を表するとともに、郷土百年の大計として、是非とも広めたい愛読本です。