2012年10月2日 のアーカイブ

神宮研修会

2012年10月2日 火曜日

本日は境内樹木の枝処理作業でした。

先月(24日)同様、高所作業車を手配して、総代さんの終日奉仕となりました。

台風が気になるこの時期ですが、建物や道路などへの被害予防になればと思います。

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午前中、神奈川県神社庁において本宗奉賛特別委員会が開催され、禰宜が出席いたしました。

神社本庁は、全国約8万社に及ぶ神社を包括する団体ですが、伊勢の神宮を本宗(ほんそう)と仰いでいます。

いよいよ来年に迫った第62回神宮式年遷宮に向けて、来夏に予定されている御白石持行事(おしらいしもちぎょうじ)の企画や参宮広報について、神棚まつり促進の広報作成などを協議しました。

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午後からは神宮研修会が行われました。(42名参加)

講師には國學院大學教授・中西正幸先生(第1部「式年遷宮について」)、神宮権禰宜・吉川竜実先生(第2部「第62回神宮式年遷宮について」)をお招きして、お話を伺いました。

中西正幸先生

中西正幸先生

中西先生は、過去61回・1300年にわたる式年遷宮の歴史と意義を、4期に分類して説明され、様々な文献を本に専門的な解説を施されました。

「凡(およ)そ大神宮は二十年に一度、正殿・宝殿及び外幣殿(げへいでん)を造り替へよ。皆新材を採りて構造し、、、」(『延喜式』の「大神宮式」)

「夫(そ)れ伊勢二所大神宮、二十年に一度の造替遷宮は皇家第一の重事、神宮無双の大営也」(『遷宮例文』)

吉川竜実先生

吉川竜実先生

吉川先生は、式年遷宮が8年の歳月を掛けて、33の諸祭行事を経て完遂される過程を、「造営祭」(山作り70%)と「遷宮祭」(庭作り30%)に分けて解説されました。

神風の伊勢の宮居のみや柱たてあらためむ年に来にけり  明治天皇御製

また、第61回の神宮式年遷宮の画像を紹介しながら、遷宮祭の一連の流れや神職の身に付ける装束などについて、具体的に説明を加えられました。

就中(なかんずく)、天皇陛下の御治定(ごじじょう;お定め)により、11の祭儀が執り行われます。

遷宮は、新しい宮居を造り替えることが主目的ではなく、「神さまを遷しまつる」ためにこそ必要であること、それが国民の生命の復活であることを確認して研修を終えました。

(参考:式年遷宮広報本部公式サイト