2012年6月14日 のアーカイブ

支部研修旅行(岩手) その3

2012年6月14日 木曜日

宿泊先の新鉛温泉(花巻市)愛隣館では、鹿頭(ししがしら)をかぶって踊る郷土芸能「鹿踊」(ししおどり)を見学することができました。

鹿頭

鹿頭

最終日(14日)は、世界遺産となった平泉町の中尊寺(ちゅうそんじ)と毛越寺(もうつうじ)へ参詣しました。

中尊寺は天台宗東北大本山で、慈覚大師(じかくだいし)円仁(えんにん)の開山。3千点余りの国宝・重要文化財は、平安仏教美術の宝庫です。

特に、金色堂(こんじきどう)は奥州藤原氏の栄華を物語る建物で、螺鈿(らでん)細工や蒔絵(まきえ)などの漆工芸、精緻(せいち)な彫金細工は、荘厳で素晴らしいとしかいいようのないものでした。

金色堂(こんじきどう)

金色堂

修学旅行のハイシーズンで、小学生も大勢参詣・見学に訪れていました。

五月雨の 降り残してや 光堂  芭蕉

みちのくの 昔の力 しのびつつ まばゆきまでの 金色堂に佇つ  昭和天皇御製

毛越寺伽藍復元図

毛越寺伽藍復元図

そして、旅の最後に国の特別史跡・特別名勝に指定された毛越寺を参詣しました。

広大な境内に造築された大泉ヶ池は、最古の作庭書「作庭記」の技法を伝える見事な浄土庭園でした。

3日間の研修旅行では、震災の状況視察とともに、教養を深め、支部内のよしみを深める良き旅となりました。

支部研修旅行(岩手) その2

2012年6月14日 木曜日

支部研修旅行の2日目(13日)は、本州最東端のまち、名勝・浄土ヶ浜の島めぐり観光から始まりました。

大震災により道路が削れ、建物の倒壊、漂流物などが海に浮いていたそうですが、皆さんの力により修復がかなり進んだ様子です。

変化に富んだ美しい海岸線

変化に富んだ美しい海岸線

その後、宮古市、山田町、大槌町、釜石市と震災の被害が大きかった海岸線沿いの町の様子をバスの車窓から視察しました。瓦礫の山や仮設住宅の様子を見るにつけ、復興までの道のりの遠さを実感いたしました。

そして、バスは内陸の遠野へと向かいました。遠野は早池峰山(はやちねさん)を始め山々に囲まれた盆地で、柳田国男の『遠野物語』の舞台となったところで、オクナイサマ・オシラサマ・ザシキワラシなどの民間伝承が多く残る隔絶の地で、前述の書には人々の生活様式なども詳細に記されています。

河童伝説のカッパ淵

河童伝説のカッパ淵

曹洞宗の名刹(めいさつ)常堅寺(じょうけんじ)近くのカッパ淵、遠野の民俗資料を展示した伝承園などを見学後、遠野郷八幡宮に参拝いたしました。

遠野郷八幡宮

遠野郷八幡宮

花巻市に入り、『銀河鉄道の夜』『風の又三郎』『注文の多い料理店』などで知られる、詩人で童話作家である宮沢賢治の記念館を見学しました。

法華経の教えを基盤に、農民の為に尽くし、農学校教師、科学者としての思想をもつ宮沢賢治の全体像を学びました。

「雨にも負けず」

雨ニモマケズ 風ニモマケズ 雪ニモ夏ノ暑サニモ負ケヌ 丈夫ナカラダヲモチ 慾ハナク 決シテ怒ラズ イツモ静カニ笑ッテイル 一日ニ玄米四合ト 味噌ト少シノ野菜ヲ食ベ アラユルコトヲ 自分ヲ勘定ニ入レズニ ヨク見聞キシ分カリ ソシテ忘レズ 野原ノ松ノ林ノ陰ノ 小サナ萱ブキノ小屋ニイテ 東ニ病気ノ子供アレバ 行ッテ看病シテヤリ 西ニ疲レタ母アレバ 行ッテソノ稲ノ束ヲ負イ 南ニ死ニソウナ人アレバ 行ッテコワガラナクテモイイトイイ 北に喧嘩ヤ訴訟ガアレバ ツマラナイカラヤメロトイイ 日照リノ時ハ涙ヲ流シ 寒サノ夏ハオロオロ歩キ ミンナニデクノボート呼バレ 褒メラレモセズ 苦ニモサレズ ソウイウモノニ 私ハナリタイ