2012年3月 のアーカイブ

日本人の生死観

2012年3月22日 木曜日

お彼岸の最中、一年祭と三年祭、そして神葬祭(しんそうさい)と、「祖先のまつり」のご奉仕がありました。

自宅での一年祭

自宅での一年祭

お彼岸には、お墓参りをいたしますが、そもそも日本人の生死観には、「人は亡くなると、霊魂は山に行く」という霊魂と肉体の二元論、そして仏教でいう心身は一体である「心身一如」という2つの矛盾した考えが共存しているのがとても興味深いところです。

神道では古来、死を穢(けがれ)の最たるものとして忌(い)み嫌いました。神さまは死を忌み、神職もその死穢に近づくべきでないとの考えから、戦前までは官社の神職は葬儀奉仕に関われず、その研究もあまりなされませんでした。

しかしながら、死に向き合うことは、命を授かったご先祖や、未来に続いていくであろう子孫への使命であり、現今の悩みや苦しみに応えるための神職の責務ともいえます。

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神道の葬儀には、日本民族が古来大切にしてきた「命は一つでも代々のご先祖さまから子々孫々へ脈々とつながっている」という中今(なかいま)の精神がしっかりといきづいています。

小学校卒業式

2012年3月21日 水曜日

青空が澄み渡る今日の良き日、伊勢原市内の小学校10校(伊勢原小・大山小・高部屋小・比々多小・成瀬小・大田小・桜台小・緑台小・竹園小・石田小)において卒業式が行われました。

比々多小学校では、昨年より多い155名の児童が巣立ち、禰宜がPTAのお役目で出席いたしました。

卒業式における祝辞

卒業式における祝辞

中学校に行っても、友達を大切に、目標や夢をもって、希望を持ち続けて頑張って欲しいです。

子供は地域の宝もの。今後とも優しく声を掛けながら見守っていきたいと思います。

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結婚の奉告

2012年3月20日 火曜日

昨日、氏子の方から椎茸の原木をいただきました。菌を植えたコナラからは肉厚の椎茸がいくつも生えています。採るのが楽しみです。

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本日は太陽が真東から昇り真西に沈む、昼夜の長さが同じとなる「春分の日」です。

祝日法には「自然をたたえ、生物をいつくしむ」と記されていますが、彼岸の中日にあたり、ご先祖さまをおまつりする日です。

宮中では春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)が執り行われます。

ご結婚の運びおめでとうございます

ご結婚おめでとうございます

さて、来年結婚予定の方が入籍を控えて結婚の奉告参拝に来られました。知り合いのお子さんでしたが、希望に満ちた若い二人に、大きなエネルギーをいただきました。

晴れがましい気持ち

2012年3月19日 月曜日

ここ数日雨が多く、はっきりしない天気が続いています。しかしながら、境内では徐々に春を実感するようになりました。

鳥居前の梅

鳥居前の梅

昨年、当社で神社実習をした國學院大學の学生さんが、卒業式を迎え御礼の参拝に来られました。

ご卒業おめでとうございます

ご卒業おめでとうございます

尚且つ、優秀な成績を修めての卒業とのこと、斯界(しかい)にとっても喜ばしいことです。

七五三や成人式、卒業式、結婚式などで着物姿を目にすると、こちらも晴れがましい気持ちとなります。

通学安全

2012年3月19日 月曜日

明後日は伊勢原市内の小学校(10校)で卒業式を迎えます。

春は別れの季節ですが、同時に出会いの季節でもあります。

ここ数日、入学や進級を控えて、親御さんが通学安全の御守を受ける姿が目立ち始めました。

ランドセル守

ランドセル守

神明社(伊勢原市白根)では、4月1日(日)の例祭(大祭)に併せて、新入学児童の安全祈願祭を執り行います。

当社でも随時、通学安全祈願祭を承りますので、ランドセルを持参のうえお参り下さい。

児童通学守

児童通学守

比々多地区では、小学生は登校班を組んで集団登校していますが、通学の安全は保護者のみならず、地域の願いでもあります。

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命のリレー

2012年3月18日 日曜日

本日、元湯陣屋(鶴巻温泉)において神前結婚式が執り行われ、ご奉仕をしてまいりました。

四季折々の自然美に囲まれた庭園は、開式直前に降り出した柔らかくて清らかな春の雨に包まれ、いっそう粛々とした雰囲気を醸し出しました。

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結婚は恋愛の結果でもなく、ゴールでもなく、二人だけのものではありません。

丁度お彼岸の最中ですが、両親やそれぞれの祖父母、またその曾祖父母・・・から伝わる命のリレーです。今ここに居られるのはそうした命があったからこそです。

誓詞(ちかいのことば)で「互いに相和し、相敬し、苦楽をともにし、夫婦の道を守り、子孫繁栄の道を切り開き、終生変わらぬ・・・」と神さまに誓った言葉を大切に、未来に続く命をつなげて欲しいと思います。

ご結婚おめでとうございます

ご結婚おめでとうございます

新郎は紋付羽織袴、新婦は白無垢の衣裳を身にまとい、幸せに溢れていました。末永くお幸せになって欲しいと思います。

人形感謝祭

2012年3月17日 土曜日

彼岸に入りましたが、ようやく社務所前の梅の花が開き始めました。

昨日

昨日

しかしながら、今日は終日雨となりました。

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従って、境内で行う予定の人形感謝祭は拝殿内で行うことになりました。

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家庭の中で子供たちは無事成長し、人形もその役目を十分に果たしたことと思います。

それぞれの思いが寄せられた人形に感謝の祈りをこめて、参列者は頭を垂れていました。

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子供、親、祖父母と、その立場によって思いに違いはありますが、それぞれ慣れ親しんだ人形に良き別れが告げられたことでしょう。

餅の霊的な力

2012年3月16日 金曜日

明日の人形感謝祭に向けて、参列者にお頒ちする撤下品(てっかひん)の準備をいたしました。

日々の食事は私たちの生活の上で最も大切なものですが、神事では神饌(しんせん)といってご神前にお供えをいたします。

三方(さんぼう)にのせた餅

祭器具である三方(さんぼう)にのせた餅

中でも、餅はご神前にお供えしたり、年中行事に関わりのある食べ物で、「ハレ」の日のものです。

紅白餅

紅白餅

正月に餅を食して歯固めとしたり、ひな祭りの菱餅(ひしもち)や端午の節句の柏餅(かしわもち)、明日からお彼岸となりますが、「入りぼた餅に明け団子、中の中日(ちゅうにち)小豆飯(あずきめし)」といわれるように、餅は特別な意味合いのある食べ物です。

最近はあまり見られませんが、建築儀礼の棟上げには、四方に餅を撒(ま)いて厄を祓う儀式や、大きな神社仏閣がある門前町には必ず厄除け餅などが売られています。

餅にこもる霊的な力をいただいて、生命の更新をはかり、心身ともに健やかになることは先人の知恵といえましょう。

総代慰労会

2012年3月15日 木曜日

国府祭類社会議を終えて神社に戻り、少しばかりの社務をこなした後、年度末の総代慰労会(熱海・渚館)に出席いたしました。

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今年は花便りが遅れているものの、熱海桜はもうすぐ見頃を迎えます。

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三年間の任期を終える総代さんには、本当に感謝いたします。とともに、新しく入る総代さんたちのご指導をお願いするところです。

相模国府祭類社会議

2012年3月15日 木曜日

毎年恒例の類社会議が大磯・松月において開かれました。

相模國の一之宮・寒川神社、二之宮・川勾神社、三之宮・比々多神社、四之宮・前鳥神社、一国一社・平塚八幡宮、総社・六所神社の宮司・総代44名が集い、5月5日に斎行する国府祭について協議いたしました。

五社代表宮司挨拶(今年は当社が輪番)

五社代表宮司挨拶(今年は当社が輪番)

大化の改新(645年)に源を発する、相模国の成立を物語る格式と伝統を誇るおまつりとあって、口上を大切にしながら会議を進めていきます。

国府の長官役をつとめる大磯町長は、「伝統のおまつりならではの、各社の短い言葉の中に深い意味合いが込められているのがわかる。」との挨拶をされました。

県の無形民俗文化財に指定されるおまつりですが、今年から県の補助金がなくなりました。長い時代の中では、様々な障害も生じますが、今年もしっかりと六社の合同祭典を執り行い、国の安寧と発展を祈念したいと思います。

当社の輪番は栗原(くりばら)となります。