相模国三ノ宮・比々多神社

日本人の生死観

お彼岸の最中、一年祭と三年祭、そして神葬祭(しんそうさい)と、「祖先のまつり」のご奉仕がありました。

自宅での一年祭

自宅での一年祭

お彼岸には、お墓参りをいたしますが、そもそも日本人の生死観には、「人は亡くなると、霊魂は山に行く」という霊魂と肉体の二元論、そして仏教でいう心身は一体である「心身一如」という2つの矛盾した考えが共存しているのがとても興味深いところです。

神道では古来、死を穢(けがれ)の最たるものとして忌(い)み嫌いました。神さまは死を忌み、神職もその死穢に近づくべきでないとの考えから、戦前までは官社の神職は葬儀奉仕に関われず、その研究もあまりなされませんでした。

しかしながら、死に向き合うことは、命を授かったご先祖や、未来に続いていくであろう子孫への使命であり、現今の悩みや苦しみに応えるための神職の責務ともいえます。

067

神道の葬儀には、日本民族が古来大切にしてきた「命は一つでも代々のご先祖さまから子々孫々へ脈々とつながっている」という中今(なかいま)の精神がしっかりといきづいています。

コメントをどうぞ