境内のあちらこちらに、土竜(もぐら)が土を隆起させています。地中にもぐって土を持ち上げることから、“ もぐらもち ” “ むぐらもち ”ともいわれています。姿は見せませんが、東日本に多いアズマモグラでしょうか。
「土竜」の字は、漢名では“ ミミズ ”のことをいい、もぐらがミミズを食すことから誤用して定着したそうです。【広辞苑】
もぐら塚を数多く目にしますが、土中にトンネルを作り、ミミズや昆虫を食べて生活しているので、地上で目にすることは滅多になく、私たちの生活には影響がないように思えます。
しかしながら、農家にとっては畔(あぜ)を壊すなど田畑に害をもたらします。田鼠(でんそ)と呼ばれるのも納得できます。
当地では耳にしませんが、小正月に行われる伝統行事で「土竜追い」「土竜打ち」「土竜送り」があります。これは、子どもたちが竹などに藁(わら)を巻き、地面を叩いて歩き、田畑を荒らす土竜を追い払う五穀豊穣の行事です。
昨日は夏の勢いが盛んで秋の気を伏する末伏(まっぷく)でしたが、土中でも猛暑に悩まされている動植物があると思います。
夕方の水まきは欠かせません。