2011年4月13日 のアーカイブ

産育儀礼 安産の神さま

2011年4月13日 水曜日

今日は戌(いぬ)の日。桜吹雪が舞う中、安産のご祈願や安産御守を受けに来る参拝者が目立ちました。

妊娠・出産は、女性にとって重大な事柄でありますが、家族や親戚にとっても喜びと不安が交錯した関心事といえます。新しい生命の誕生に希望をもち、母体の安全を祈ることは、医学が発達した現在でも昔と変わらぬ祈りです。

安産守・岩田帯・腹帯イロハ

岩田帯・安産守・腹帯イロハ

比々多神社には、「木花開耶姫」(このはなさくやひめ)という妊娠と出産を守護する神さまがおまつりされています。

神話では、天孫(てんそん)・瓊々杵尊(ににぎのみこと)と出会い、その日の内に子を孕(はら)みます。「一夜で娠(はら)むなど、私の子ではない。」といい放たれますが、戸の無い室屋に籠(こ)もり、「もし天孫(あなたの子)であるなら、元気に生まれるでしょう」といって、室に火を放った中で、立派な3人の神さまを生みました。

また、『吾妻鑑』(あづまかがみ)建久3年(1192)8月9日条には、時の征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)・源頼朝公(みなもとのよりともこう)が、妻・政子(まさこ)の安産を祈願して、「三宮冠大明神」へ神馬(しんめ)を奉納したことが記されています。そして、無事に実朝公(さねともこう)を授かっています。

産育を司る安産の神さまのご加護のもと、元気な赤ちゃんを授かり、すくすくと成長することを願います。

銀(しろがね)も金(くがね)も玉もなにせむにまされるたからこにしかめやも

 

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