2010年11月10日 のアーカイブ

東郷さん

2010年11月10日 水曜日

昨夕、神道青年全国協議会の顧問会出席のため、禰宜が東郷神社(渋谷区神宮前)へ出向きました。

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東郷神社は、日露戦争の日本海海戦においてロシアのバルチック艦隊を破った元帥(げんすい)・海軍大将 東郷平八郎をおまつりする神社です。

東郷幼稚園とはご縁があり、3年に一度、みかん狩りのため比々多神社にやって来ます。昨年はバス3台でした。また、何代か前の宮司さんは三ノ宮のご出身でした。

togo jinjya

6時を回っていたので、御神門は閉ざされていました。外交において、内外から揺すぶられる安定なき日本を憂い、無言の一礼をしてルアール東郷へと向かいました。

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“ 東郷ビール ”をいただきながら、全国各地から集まった先輩、同志と楽しく語り合いました。東郷さんの神苑で様々な思い、意識を新たに帰って来ました。

“御生れの神事”(酒祭)

2010年11月10日 水曜日

沢山(さわやま)での「お水取り神事」に続いて、「酒祭」(さかまつり)です。

祓所(はらえど)でのお祓い

祓所(はらえど)でのお祓い

『神名帳考証』(伴信友著)の「惣國風土記」には、

大住郡比々多神社天萬豊日命(孝徳天皇の別名)乙巳十月所祭大酒解神・小酒解神也(中略)相模ハ酒醸ナルベシ

とあり、孝徳天皇の御代(645-654)、酒解(さかとけ)の二神が祀られ、酒造りが行われていたことがわかります。

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『特選神名帳』(内務省編纂)には、「本社いと古き瓶二つを神体とす」とあります。

『新編相模風土記稿』には、「鶉瓶(うずれみか)と名付・・・石凝姥命(いしこりどめのみこと)作と傳(つた)ふ、旱魃(かんばつ)の時は此器に水を盛り神前に供して雨を請ひ、又霖雨(りんう)の時は社地四隅の土を盛りて晴れを祈るに験ありと云」とあります。

また、『相中留恩記』(そうちゅうるおんき)には、「旱魃の時、雨請には神職身を清めて、手洗川(栗原川)と鈴川の二水を汲来り、此器に入れて祈り」とあります。

「うずらみか」には、古来より “ 神実 ”(かむざね)として、多くの祈りがこめられてきたことがうかがい知れます。

御神宝「うずらみか」(県重文)

御神宝「うずらみか」(県重文)

この「うずらみか」に、沢山で汲み上げた「御神水」を捧げて、今年も新酒の醸造安全、酒類関係者の繁栄を祈念いたしました。

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祭典では、神職が大祓詞(おおはらえことば)を奏上する中、「うずらみか」が出御(しゅつぎょ)となり、注連縄(しめなわ)を張り替え、四方に真榊(まさかき)を立て、宮司以下酒造関係者、神社役員総代が御神水を捧げました。

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荘厳な御生れ(*みあれ)神事により、酒解(さかとけ)の神さまの御神威をいただき、今年も良い酒が醸(かも)されることを期待いたします。

*御生れ~御阿礼。神さまが降臨すること。