2010年5月 のアーカイブ

馬羊会研修 in 対馬

2010年5月21日 金曜日

 伊勢原青年会議所OB有志の会「馬羊会」(うめ~会)で、研修会を開催(19・20日)し、国境の島・対馬(つしま・長崎県)へ事情視察に行ってきました。 

対馬市役所前で

対馬市役所前で

対馬空港には、海神神社(かいじんじんじゃ)・平山宮司さんを始め、日本会議長崎・対馬支部の方々が出迎えに来てくれました。

最初に対馬市役所を訪れました。大浦副市長さんから対馬の現状についてご説明をいただきました。(財部市長さんが出張の為)また、観光物産推進本部の方々から対馬の概要について詳しくご報告いただき、こちらからも様々な質問をさせていただきました。

ろくべえ汁

ろくべえ汁

昼食には、郷土料理の「*ろくべえ」や対馬暖流の荒潮から水揚げされた天然のブリ・タイなどの活きづくりをいただきました。

*ろくべえ~サツマイモのでん粉で出来た“せんだんご”を湯で戻し、麺状に押し出したものを、旬の魚でとった出汁のつゆでいただく郷土料理。こんにゃくのような食感。

対馬の湧水でつくられる清酒「白嶽」(はくたけ)と焼酎「やまねこ」

対馬の湧水でつくられる清酒「白嶽」(はくたけ)と焼酎「やまねこ」

 小茂田濱神社(こもだはまじんじゃ)をお参りして、元寇の役(げんこうのえき)古戦場を訪れました。

小茂田浜神社にて

小茂田濱神社にて

 13世紀中頃、対馬国の守護代(しゅごだい)として、実権を掌握していた宗氏の初代当主・資国(すけくに)は、文永11年に兵力25,000人・900艘の蒙古(元)をわずか80余騎で迎え撃え撃ち、大敗を喫し、自らも命を落としました。近くには首塚、胴塚などが点在し、国境の島ならではの壮絶さが伝わってきました。

元寇古戦図

元寇奮戦図

 板状の石で屋根を葺(ふ)いた高床式(たかゆかしき)の石屋根(いしやね)倉庫は、湿気や火、風などから穀物を守り、保存するために島民の長い経験と知恵から生まれたもので、今もその機能に変わりがないようですが、残念なことに現在では、この厳原(いづはら)町の西海岸にわずかに残るだけのようです。

椎根の石屋根倉庫

椎根の石屋根倉庫【県指定重要文化財】

この辺りは、縄文時代に大陸から伝わったとされる、つなぎを一切使わない「対馬そば」の産地でもあります。

対馬そば

対馬そば

また、全島の約89%が山林であり、森林資源を活かしてつくられた「対馬しいたけ」は肉厚で香りが高く、歯ごたえ十分ということでお土産に買いました。

“どんこ”(丸い)といわれる肉厚のしいたけ

“どんこ”(丸い)といわれる肉厚のしいたけ

周囲403.3㎞にも及ぶ美しいリアス式海岸が広がる浅茅湾(あさかわん)は、良質の真珠や魚介類の養殖が盛んで、鯛釣りの漁場としても有名です。

風光明媚なリアス式海岸が広がる浅茅湾

風光明媚なリアス式海岸が広がる浅茅湾

『古事記』の「国生み神話」では、淡路島(あわじしま)、四国、隠岐(おき)、九州、壱岐(いき)についで6番目(津嶋)に生まれた島であり、佐渡と本州を含めて大八嶋(おおやしま)といわれます。

大潮の満潮時には2メートル海中に沈む鳥居

大潮の満潮時には、海中に2メートルも沈む鳥居

 和多都美神社(わたづみじんじゃ)は、海神(わたのかみ)の娘・豊玉姫命(とよたまひめのみこと)、海幸彦(うみさちひこ)・山幸彦(やまさちひこ)という海の神さまをお祀(まつ)りする神社で、豊玉町の町名の由来になっています。神社裏の社叢(しゃそう)は、奥深く神秘的で、神話を彷彿(ほうふつ)とさせてくれます。

和多都美神社の前で

和多都美神社の前で

台湾や中国に見られる大陸系植物で、国の特別天然記念物になっている「ヒトツバダゴ」(別名ナンジャモンジャ)は、4~5月に白い花を咲かせますが、この花をお好みになられた昭和天皇は、原生の樹をお庭に植えられ、

“わが庭の ひとつばだごを 見つつ思ふ 海のかなたの 対馬の春を”  という御製を詠まれました。(昭和57年)

 

その位置関係(福岡県から132㎞・韓国の釜山から49.5㎞)から、国境の島、防人(さきもり)の島として重要な役割を果たして来ましたが、江戸時代には、外交使節団である朝鮮通信使(ちょうせんつうしんし)などにより大陸との文物の交流が盛んになりました。また、日露戦争では世界を驚嘆させたあの“日本海海戦”(欧米では「バトル・オブ・ツシマ」)の舞台となり、軍事上極めて重要な拠点でもあります。

韓国資本によって安全保障にかかわる海上自衛隊対馬防備隊本部の隣接地が買われているということでその視察をいたしました。

戦前は軍事自衛隊の隣接地

軍港に転用も可能な環境

ここには、旧日本軍の軍事施設があり、日露戦争時代の弾薬庫もそのまま残っているそうです。また、水雷艇(すいらいてい)が停泊していた港も韓国資本に買われたそうです。

因みに、外国では国境や軍事上重要な土地を取得する場合には、国の許可が必要なことが殆どだということで、国防とか国益ということについてもっと議論を尽くし、法の整備をはかって欲しいと感じました。

韓国資本のリゾートホテル

韓国資本のリゾートホテル

韓国資本のリゾートホテルの中には、平成2年に天皇皇后両陛下が行幸啓された際に建てられた「行幸記念の碑」がありました。

行幸記念碑の見学ということで施設内に入らせていただきました

行幸記念の碑

 普段の生活の中では、市の境ぐらいのことでは不便さを殆ど感じませんが、いざ国境の島を訪問してみると、様々なことを考えさせられました。主権や領土、国益というものが安定してこそ、生活の安全があることを再認識いたしました。

五月晴

2010年5月21日 金曜日

研修で対馬へ出張していた為、2日間ブログをお休みしました。【あらためてご報告いたします】

今日は五月雨(さみだれ=陰暦5月の長雨、梅雨をさしますが、、、)のあとの五月晴(さつきばれ~“ごがつばれ”といって今の時期にも使う言葉です)という表現をしたくなるような良いお天気で、全国的にも晴れわたりました。

カキツバタが満開

ハナショウブが満開

夏のように最高気温も28度と高く、汗ばむ一日でした。

比々多小3年生の校外事業

比々多小3年生の校外事業

暑さにも負けず、比々多小学校の3年生が「地域探検」と称して、神社の歴史や自然に触れ合う為にやってきました。それぞれの目線、考え方で学んでいる様子が感じられました。

竣工式の祭壇

出張祭典の祭壇(さいだん) <一例>

大安吉日ということもあり、地鎮祭(じちんさい)、竣工式(しゅんこうしき)などの出張祭典(各種祭儀)も多くありました。

竣工式の様子

竣工式の様子

まが玉祭の様子がタウンニュースに掲載されました。(本文中の14・15日は誤りで、正しくは15・16日)

タウンニュース 5/21号

タウンニュース 5/21号

まが玉祭で無料配布したマリーゴールド

「まが玉祭」で無料配布したマリーゴールド

大祓の準備

2010年5月18日 火曜日

6月30日は夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)。古来より日本人は、季節の折り目ごとに行事を行い、神さまやご先祖さまをお招きして子供の成長や一家一族の繁栄を祈願して参りました。

茅の輪くぐり

茅の輪くぐり

この大祓は、『源氏物語』にも記されているように、1年を2期に分け「夏越しの祓」と「年越しの祓」として行われています。半年の間に知らず知らずのうちに犯した罪、積もり積もった穢(けが)れを〝人形(ひとがた)〟に負わせて心身を祓い清め、本来の清浄な姿に戻る行事です。

半紙で1体ずつ人形(ひとがた)をつくります

半紙で1体ずつ人形(ひとがた)をつくります

当社でも、古くから受け継がれてきたこの恒例の大祓行事を、6月30日午後2時より執り行います。

茅の輪守り

茅の輪守り

今日は、人形(=形代 かたしろ)の裁断と茅の輪守(ちのわまもり)づくりをしました。「茅の輪」についてのお話はあらためていたします。

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原態復帰

2010年5月17日 月曜日

朝から、ひたすら片付け、片付け、片付け。舞台、照明足場、テント、机、椅子など。夕方ようやく元の静かな境内に戻りました。

神奈川新聞 5/17朝刊

神奈川新聞 5/17朝刊

「まが玉づくり」の記事が神奈川新聞に掲載されました。約1時間の作業工程ですが、子どもや親子連れを中心に、224人もの方にご参加いただきました。

古代米

古代米

イセヒカリ

イセヒカリ

10日前(5月7日)に種まきした籾種が、苗床でしっかりと成長していました。天地の恵みと稲の生命力に驚くばかりです。神社周辺でも間もなく田植えの時期を迎えます。

第23回まが玉祭 <その3>

2010年5月16日 日曜日

「まが玉祭」2日目(16日)の様子です。昨日同様、舞台行事、境内の様子、鉢花または野菜の無料配布、菓子組合桜餅製作実演、富くじなど、、、画像で一挙ご紹介です。

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何よりもお天気に恵まれ、多くの人たちにお越しいただきました。ご協力をいただいた実行委員を始め、29団体・450人以上の参画者の皆さまに感謝申し上げます。

第23回まが玉祭 <その2>

2010年5月16日 日曜日
第23回まが玉祭<その2>です。15日(土)18:45-20:15に行われた「管絃と舞楽の夕べ」をご紹介いたします。
まが玉祭 奉告祭(ほうこくさい)

まが玉祭 奉告祭(ほうこくさい)

実行委員会代表者による玉串拝礼

実行委員会代表者による玉串拝礼

火入れの儀

火入れの儀

火入れの儀

象徴であるまが玉

象徴であるまが玉を舞台中央へ

まが玉祭開催の奉告祭と火入れの儀が行われ、来場者をお祓いして全員で拝礼をしました。

本年は比々多神社雅楽会(田渕勝彦会長)による演奏で、はじめに管絃(かんげん)の演奏で、「平調音取」(ひょうじょうねとり)、「五常楽急」(ごしょうらくのきゅう)、「越天楽」(えてんらく)、「陪臚」(ばいろ)が演じられました。

*管絃  「三管両絃三鼓」(さんかんりょうげんさんこ)の楽器編成からなり、「三管」とは、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、竜笛(りゅうてき)の三種の管楽器を、「両絃」(りょうげん)は琵琶(びわ)、楽箏(がくそう)の二種の絃楽器を、「三鼓」は鞨鼓(かっこ)、太鼓、鉦鼓(しょうこ)の三種の打楽器をいいます。管絃では、管楽器が主な役目をします。篳篥が主旋律を、竜笛がやや装飾的に同じ旋律を奏し、これに笙が和音を付けます。打楽器はもちろんのこと、絃楽器もリズム楽器として用います。奏法は舞楽の場合には活発に力強く奏するのに対し、管絃の場合は緩やかに繊細に奏します。

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 管絃の後は舞楽(ぶがく)で、「胡飲酒」(こんじゅ)が演じられました。

*舞楽 唐楽(とうがく)の伴奏で舞う「左舞」(さまい)、主として高麗楽(こまがく)の伴奏で舞う「右舞」(うまい)があります。左舞では原則として赤色の系統の装束を、右舞では緑色の系統の装束を用います。左舞では、舞人(まいびと)は向かって左の方から舞台に進み、伴奏は通常絃楽器を用いず、三管三鼓の楽器編成で演奏し、篳篥と竜笛の旋律に合わせて舞い、右舞では、舞人は向かって右の方から進み出て舞台に上がり、伴奏も左舞と異なり笙を通常は用いず、竜笛に代わり高麗笛(こまぶえ)を、鞨鼓に代わり三の鼓(さんのつつみ)を用い、絃楽器は使いません。三の鼓と太鼓のリズムに合わせて舞います。

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また、現代雅楽曲として、芝祐靖(しばすけやす)氏作曲の「招杜羅紫苑」(しょうとらしおん)という曲が披露されました。ワシントンで演奏の折にはニューヨークタイムスにも報じられたそうです。

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 2枚前の写真で、一番手前で笙を吹いているのは宮田まゆみさんです。ご存じの通り、長野オリンピック開会式で君が代演奏をして、世界的にも有名な笙奏者です。記念にサインをいただきました。

宮田まゆみさんのサイン色紙 宮田まゆみさんのサイン

 

 

第23回まが玉祭

2010年5月16日 日曜日

好天のもと、第23回まが玉祭が開催いたしました。開会に先立ち、修祓式(しゅばつしき)が執り行われ、会場のすみずみ、実行委員全員をお祓いしてオープニングとなりました。

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社務所では、書道展、書作品展、絵画展、華道展が行われています。

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境内特設舞台では、居合抜刀術、ポピュラーステージライブ、民謡、いきいき体操、手作り甲冑隊、津軽三味線、空手演武、吟舞などが行われました。

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境内では、野点、菓子展、福祉施設作品展・製作物販売、地元農産物販売、フリーマーケット、まが玉づくりなどが行われました。特に、まが玉づくりは子どもたちに大人気でした。

<その2>は「管絃と舞楽の夕べ」です。

準備も大詰め

2010年5月14日 金曜日

いよいよ「まが玉祭」の準備も大詰めを迎えました。音響、照明関係の方も大道具の設置準備が整いました。

タウンニュース 5/14号

タウンニュース 5/14号

問い合わせの電話も多く掛かってきました。

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富くじの景品もたくさん集まりました。

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ホームページリニューアルの効果もあって、「管絃と舞楽の夕べ」の鑑賞者も今年はかなり多くなりそうです。

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子どもたちの書道・絵画や書作品展も展示が完了しました。

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華道出展の皆さんも大小様々な花器を持ち込み、生け終わりました。

皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

まが玉祭の楽しみ

2010年5月13日 木曜日

今日も終日、まが玉祭準備でした。ござ干し、幕の取り付け、野点(のだて)準備、看板立て、フリーマーケット準備など。博物館では文化財課により、展示品のレイアウト変更をしていただきました。

野菜または鉢花の無料配布(一昨年の様子)

野菜または鉢花の無料配布(一昨年)

16日(日)には、先着で鉢花または野菜の配布(1人1点限り先着順)が2回行われます。【12:30-13:00(無料券配布11:30-12:00)と14:30-15:00(無料券配布13:30-14:00)】
菓子組合による桜餅製作実演(一昨年)

菓子組合による桜餅製作実演(一昨年)

 昨年の菓子製作実演(伊勢原菓子組合)は、クレープでした。今年は「桜餅」です。先着で出来たての桜餅を召し上がれます。【16日(日)14:40-16:00】

富くじ抽選会を待つ人たち(一昨年)

富くじ抽選会を待つ人たち(一昨年)

そして、江戸時代の風物詩「富くじ」抽選会は、16日(日)17:00-18:00に行われます。【富札配布15:00~1人1枚限り先着順】

この時期には珍しく好天の予報です。風薫る新緑の境内は、それだけで気持ちよいものですが、「まが玉祭」は老若男女を問わず、皆さまにお楽しみいただけると思います。

まが玉祭舞台準備

2010年5月12日 水曜日

今朝は舞台作りで大工さん、照明足場づくりで土建屋さん、配線で電気屋さんなどが集まり、まが玉祭の準備に取り掛かりました。

舞台行事が行われる特設舞台

舞台行事が行われる特設舞台

途中、雷雨があり中断しましたが、天気も回復して2時間ほどで再開しました。

照明の足場

照明の足場

「管絃と舞楽の夕べ」は、スモークと照明を用いて幽玄美溢れる演出となります。

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舞台以外の行事用に、テントも10張立てました。「富くじ」(16日)の景品もぞくぞく集まってきました。

伊勢原タイム 4/13号

伊勢原タイム 5/14号