2015年2月 のアーカイブ

社司社掌

2015年2月7日 土曜日

本日から兼務社で「祈年祭」(きねんさい・としごいのまつり)が始まり、午前は神明神社(伊勢原市笠窪)、午後は八幡神社(伊勢原市坪ノ内)において、氏子総代を始め関係者が参列のもと、五穀豊穣・諸業繁栄を祈りました。

祭祀(さいし)は神社祭式上、大祭式・中祭式・小祭式・諸式に区別されますが、例祭(当社は4月22日)、新嘗祭(にいなめさい・11月23日)と並んで祈年祭は大祭式にあたり、本殿の御扉(みとびら)開閉がある重きおまつりです。

さて、旧臘(きゅうろう=去年の12月)30日に帰幽(きゆう)し、年明け神葬祭(しんそうさい)奉仕をしたお宅で五十日祭が営まれました。

ご霊前には海幸・山幸(うみさち・やまさち)、そして生前好まれた甘き品々が横山の如く供えられ、家族・親族一人一人が玉串に心の丈(たけ)を尽くして拝礼しました。

自宅から列をなして奥津城(おくつき=墓所)に至り、代々の先祖が眠る墓地に安らかに埋葬されました。

五十日祭

五十日祭

古い墓石には、「社掌兼訓導〇〇〇〇祝老翁」とありました。

明治維新政府は神祇官(じんぎかん)を復興し、太政官布告(だじょうかんふこく)を以て神官職制を定め、その後も制度が整えられ、社司(しゃし)・社掌(しゃしょう)の名称ができました。社掌は府県社・郷社以下の職名で判任(はんにん)待遇の官吏(かんり)、地方長官による補命でした。

また、訓導(くんどう)は教部省・教導職の職制の一で、神道の布教にあたったものです。

拝殿 扁額

拝殿 扁額

国家管理下の神職とは、国家の定めた制度に基づき、神社の職員に任命され、官吏に準じて待遇を与えられ、国家の宗祀(または神明)に奉仕し、祭儀を掌(つかさど)り、庶務を管理し、祭儀及び庶務に従事する者をいいました。

これらは終戦により神祇院が廃止され、国家神道が終わるまで続きました。

因みに、当社拝殿に掲げられた扁額(へんがく)には「社司 永井健之輔」(先々代宮司)と記されています。

敬神の生活

2015年2月6日 金曜日

今朝一番に工務店の棟梁(とうりょう)がお越しになりました。

昨年の5月に地鎮祭を行った個人住宅の竣工が間近となり、新居におまつりする神棚4宇の注文を承りました。

養鶏業を営む施主さんの信仰は篤く、生活と神まつりが身近なものであることを感じます。

家庭のまつり

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世界に戦慄(せんりつ)が走ったイスラム国の蛮行(ばんこう)は、イスラム教の信仰とはかけ離れたテロ行為そのものであることは疑う余地もありません。

神道は日本人の生活文化から生まれ育ち、変遷してきた信仰であり、唯一神ではなく八百万(やおよろず)の神であり、教祖や開祖は存在せず、特定の教義・経典をもたず、布教活動を行わず、現世を重んじる宗教です。

古来より四季折々恵まれた風土の中で、自然とともに生き、花鳥風月、山川草木に神々を感じ、まつりを通してその恩恵を表してきました。

それ故に宗教と感じせしめるところがないことが大きな特徴です。

お参りはちょっとした安らぎや幸せをもたらすものであり、目に見えぬ大きな力に守られていると感じるものです。

わが心清め清めてよく見ればまことは我が心なり - 橘弘政・心の百首  -

感謝と安堵

2015年2月5日 木曜日

立春とは名ばかり、冷たい雨の一日です。

昨日は終日、殿内や境内の片付けに追われたため、今日は方々へ節分祭の御礼の挨拶回りをしましたが、事故なく無事に執り行うことができて、あらためて感謝と安堵の気持ちです。

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さて、足下の悪い中にもかかわらず、掛け軸などの表装を手がける方々が総会に先立ってお参りになりました。

今年一年の安全無事を祈り上げましたが、ご加護のもと手業が益々上がるとともに、会員相互の親睦が深まることをお祈り申し上げます。

夕方からは当地も雪の降る予報が出ています。お出かけの際には滑らない靴、肩に掛ける鞄(かばん)やリュックサックが良さそうです。

暗い道路では路面状況も分かりづらいので十分ご注意ください。

立春望月

2015年2月4日 水曜日

節分を境に春の始まりである「立春」を迎え、暦の上では今日から本格的な一年が始動しました。

参拝者から「御朱印に立春大吉と記してください」というお願いもありました。

昨年の冬至は、旧暦11月1日と重なる「朔旦冬至」(さくたんとうじ)で、〝 日と月の蘇りの吉日 〟とブログ(12月22日)に記しましたが、昨日は節分と旧暦12月15日(十五夜)が重なり、本日は立春に満月が重なる「立春望月」(りっしゅんもちづき)でした。

〝 陰陽一致 〟というめでたい始まりに、良いことが起こる前兆、吉兆を祈るところです。

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さて、総代さんたちが節分祭の舞台解体に従事する最中、千葉県神社庁印旛支部御一行様が、遙々(はるばる)当社に詣で昇殿参拝されました。

限られた時間ながら、当社の由緒や歴史の一端についてお話しの後、神輿殿や博物館をご案内いたしました。

草枕(くさまくら) 旅ゆく君を幸(さき)くあれと 斎瓮(いわいべ)(す)ゑつ 我(あ)が床(とこ)の辺(へ) 『万葉集』

旅路にあるものは旅先で安全を祈り、留守のものは家の枕辺(まくらべ)に無事を祈る、今も昔も変わらない旅の心です。

節分追儺祭アルバム

2015年2月3日 火曜日

お蔭様で天候に恵まれ、平日ながら境内には多くの人たちが集まり、とても賑やかな節分追儺祭となりました。

地域の伝統行事とあって、短縮措置により大勢の小学生も駆けつけ、体験した子供たちにとっては思い出に残る〝課外授業〟だったと思います。

年男・年女奉仕者161名、景品協賛の企業・商店・個人の皆さま、神前奉納寄進者、警察・防犯指導員・交通指導員・ボランティアの皆さま、裏方として尽力された総代さんなど、多方面でのご理解・ご協力のもと大きな行事を催すことが出来得ました。

大晦日である節分、明日は春の始まり立春を迎えます。

ご関係各位の今後の平穏無事と更なる発展を祈りながら、拙ブログから御礼申し上げます。

尚、フェイスブックのアルバムに写真を投稿しましたのでどうぞご笑覧ください。

平成27年 節分追儺祭 アルバム

その1 「節分追儺祭当日」

その2 「10時式典」

その3 「12時式典」

その4 「15時式典」

節分祭の前日準備

2015年2月2日 月曜日

明日の節分を前にして、卵や納豆、焼きそば、鉢花など、地元の生産品が沢山揃いました。

今日も総代さんが集まり、境内外の注連縄(しめなわ)張り、駐車禁止の看板立て、景品のくじ準備など、準備万端奉仕にあたってくれました。

くじの準備

くじの準備

年男・年女奉仕者、景品協賛者、奉納者のご芳名を張り出し、受付、控所、駐車場など、各所の準備を整えました。

夕方には殿内を隈無く清掃し、祭典の設営をした後、宮司以下神職全員で祭儀の習礼(しゅらい)を事細かに行いました。

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明日は10時・12時・15時と祭典を行い、その後はお楽しみの「豆まき・宝まき」です。

皆さまのお参りをお待ちしております。

生更ぎ

2015年2月1日 日曜日

お蔭様で、終日にわたる総代さんのご奉仕により、豆まき・宝まき神事の櫓(やぐら)が立派に出来上がりました。

「節分追儺祭」(せつぶんついなさい)に参列される年男・年女の人数は、昨年より若干増えましたが、最後の細かな準備を整えているところです。

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さて、草木が更生(こうせい)する「生更ぎ」(きさらぎ)の意とされる如月(きさらぎ)を迎えました。

ご神前では「月次祭」を常の通り斎行(さいこう)し、皇室のご安泰、国家の安寧(あんねい)、氏子崇敬者の平穏無事を祈り上げました。

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今月は「節分追儺祭」を斎行して春を迎え、五穀豊穣を祈る「祈年祭」(きねんさい)を兼務の各社で執り行います。

1日(日)月次祭、3日(火)10時・12時・15時 節分追儺祭、真田神社(平塚市真田)節分追儺祭、7日(土)神明神社(伊勢原市笠窪)祈年祭、八幡神社(伊勢原市坪ノ内)祈年祭、国府祭類社会議、8日(日)稲荷神社(伊勢原市下平間)例祭、14日(土)北金目神社(伊勢原市北金目)祈年祭、15日(日)月次祭、雷電神社(伊勢原市串橋)祈年祭、17日(火)祈年祭、21日(土)石座神社(秦野市鶴巻)祈年祭、落幡神社(秦野市鶴巻)祈年祭、22日(日)御嶽神社(伊勢原市池端)祈年祭、神明社(伊勢原市上平間)祈年祭、25日(水)南金目神社(平塚市南金目)祈年祭、28日(土)十二柱神社(伊勢原市伊勢原)祈年祭、日月神社(伊勢原市沼目)祈年祭

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11日(水)は初午、23日(月)は二の午にあたり、工場などの稲荷社で初午祭が執り行われます。

安産祈願の戌の日は3日(火)、15日(日)、27日(金)です。