2014年11月 のアーカイブ

神社開運暦

2014年11月11日 火曜日

お昼前くらいから冷たい雨が降り始め、境内はひんやりとしてきました。

今日は「戌の日」で、安産祈願のお参りがあります。

平成27年 神社開運暦

平成27年 神社開運暦

本日から授与所で「平成27年神社開運暦」を頒布(はんぷ)しています。

神事の機会や日常生活の指針としてお役立てください。

冬支度の祭儀

2014年11月11日 火曜日

友引の昨日は、酒蔵祓や病院解体工事安全祈願祭、ボイラー火入式など、冬支度を始める出張祭のご奉仕がありました。

解体工事安全祈願祭

解体工事安全祈願祭

今夏新築移転した病院では、解体工事にあたり、粛々と安全祈願祭を執り行いました。

地域医療の要として、病気や怪我等に悩み苦しむ人たちの治療にあたり、また、多くの医療関係者の職場として、その責任を果たしてきた施設に思いを致しながら、感謝の念を込めつつ、工事にあたる人たちの安全を祈り上げました。

ボイラー火入式

ボイラー火入式

大学施設では暖房を求める季節を迎え、ボイラー室において恒例となっている火入式を執り行いました。

鍛冶(かじ)の守護神とされる伏見稲荷大社では、8日に火焚祭(ひたきさい)が斎行されましたが、鍛冶屋や鋳物師(いものし)にとっては重要なお祭りで、全国でもこの日を中心に、鞴祭(ふいごまつり)が行われています。

設備の安全、技術者や運転員の管理安全などの願いを込めるとともに、暖房により温もりが多くの人たちにもたらされるよう祈りました。

お参りの順番待ち

2014年11月10日 月曜日

一週間の始まりの月曜日、澄んだ青空が広がる一日となりました。

今日は「一の酉」(いちのとり)で、日本武尊(やまとたけるのみこと)をお祀(まつ)りする鷲神社(台東区)や大鳥神社(目黒区)、花園神社(新宿区)などの〝 お酉さま 〟では、境内に賑やかな「酉の市」が立ち、商売繁昌を願って「福をとり(酉)こむ」縁起物の熊手などが売られ、季節の風物詩となっています。

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午前中、山王幼稚園の園児たちがどんぐり拾いにやって来ました。

七五三参りで写真を撮る家族もいましたが、礼儀正しくしっかり順番を待ち、お参りする姿が何とも愛らしく見えました。

どんぐりを袋一杯に拾い集め、元気に園に戻って行きました。

賽銭を落して払う落葉かな 去来

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言挙げ

2014年11月9日 日曜日

朝の内は一時雨が強く降ったものの、予想より早く上がり、七五三参りの家族連れには良き日曜日でした

第二駐車場(神社向かって左側)では、四季桜がとても見頃になりました。

四季桜

四季桜

さて、今日は朝8時半から真田神社(平塚市真田)の月次祭(つきなみさい)奉仕がありました。

毎月第二日曜日に執り行う月次祭ですが、この機にあたり、季節や時宜(じぎ)の話題などを盛り込みながら、神社に関する身近な話を平易(へいい)にするよう心掛けています。

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神道は日本の国土に生まれた自然発生的な民族宗教であり、四季折々、豊かな自然風土に恵まれた生活の中で、私たちの身にしみ込んでいるものです。

悠久の長い歴史と文化、伝統に培われたもので、「惟神の道」(かんながらのみち:古くは「かむながら」)といわれます。

創始者や経典をもたないことが仏教やキリスト教、イスラム教などの宗教と異なるところです。

先人は人々の生活に欠くことの出来ない水や土、火など、あらゆる自然や万物、人の力の及ばない、すぐれたる徳のある、そして恐れ慎むべきものを〝 神 〟といいました。

『古事記』、『日本書紀』、『古語拾遺』(こごしゅうい)、『万葉集』などの「神典」(しんてん)と呼ばれる古典を規範とし、「祭り」という行為を通して発展してきたのです。

葦原(あしはら)の瑞穂(みずほ)の国は神ながら言挙(ことあ)げせぬ国 『万葉集』

真田神社

真田神社

「言挙げ」とは言葉により明確にすることですが、「神ながらの道」ですから、神代(かみよ)のままに言葉にする必要がなかったのです。

しかしながら、戦後の社会構造の変化、家族構成や地域のつながりの希薄化、またグローバル社会にあって、言語表現をすることが大切とされる世の中です。

微力ながら、こうして拙ブログを続けることも言挙げであり、祭りの場における表現も神職としての今日的課題といえます。

もみいづる

2014年11月8日 土曜日

昨日とは打って変わり、肌寒い日となりました。

今にも降り出しそうな空模様でしたが、七五三参りの家族連れも多く、降られずに良かったと思います。

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境内の木々の葉も色づき、冷え込みとともに〝 もみいづる 〟のも時間の問題です。

もみぢ葉は濡れね立よる初時雨 心敬

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当社からほど近い三ノ宮・伯母様(おばさま)から見上げたところには、室町時代の連歌師・心敬の墓所とされる心敬塚があります。

心敬は心敬塚の北側に位置する浄業寺(じょうごうじ:現在は跡のみ)において、太田道灌と連歌で交流したといわれ、『ささめごと』『ひとり言』『老いのくりごと』などを著しました。

因みに、松尾芭蕉は心敬の弟子・宗祇(そうぎ)を敬慕していたそうです。

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立冬を迎え

2014年11月7日 金曜日

今日は二十四節気の一で「立冬」(りっとう)、暦の上では冬の始まりですが、昼間はぽかぽか陽気となりました。

平日ながら七五三参りも多く見られ、地鎮祭や新築家祓、神棚奉還祭(かみだなほうかんさい)など、多くの出張祭儀もありました。

明日から週の始めまで雨が続く予報で、肌寒い数日を迎えそうです。

徐々に空気も乾燥してきますので、風邪や流行性感冒の予防など、早めの対策が大切な時期でもあります。

読売新聞 7日

読売新聞 7日

さて、今朝の朝刊に昨日の「酒祭」の記事が掲載されましたのでお知らせ致します。

昨夕、伊勢原市からの情報で、沢山(さわやま)の近くに熊が出没(定点撮影)したとのこと、関係者が無事で安堵しました。

また、中・平塚・伊勢原連合神社総代の会事務局から、参拝研修旅行「一之宮巡りと南房総勝浦温泉の旅」(17日・18日)の配車案内が到来しました。

バス3台108名での行程となりますが、楽しく和やかな旅路となるよう皆様のご協力をお願いする次第です。

暮らしに生きる神道 「 氏神さま 」

暮らしに生きる神道 「 氏神さま 」

酒解奉賛

2014年11月6日 木曜日

沢山(さわやま)から下山し、祭典準備を整えて、いよいよ「酒祭」の斎行です。

先ずは手水で清め、社務所前に列立(れつりゅう)。

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当社では、祈年祭(2月17日)、例祭(4月22日)、崇敬者大祭(6月第3日曜日)、新穀勤労感謝祭(11月23日)、そして「酒祭」においては、境内に特に祓所(はらえど)を設けて心身を祓い清め、その後殿内に参入します。

まさしく、「清浄無垢」「明鏡止水」を第一義としています。

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殿内では本殿の御扉(みとびら)を開き、大化元年(645年)酒解神(さかとけのかみ)合祀(ごうし)の折に奉納された「うずらみか」(県重文)に、宮司以下、参列者代表が御神水を注ぎます。

ご神前で清められた御神水は、参列者の撤下品(てっかひん)として頒布(はんぷ)され、それぞれの会社や店舗、家の神棚に一年間お供えして頂きます。

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そして、海の幸・山の幸である神饌(しんせん)を奉(たてまつ)り、宮司が祝詞(のりと)を、参列者を代表して蔵元が祭文を奏上します。

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沢山に上がってのお水取り神事に続き、一時間にわたる厳粛な祭典でしたが、酒解奉賛(さかとけほうさん)の祭りに、商売の無事や繁栄などを祈念されたことと思われます。

酒を通した交流が広がり、幸がもたらされることを願うところです。

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〝日本酒で乾杯〟の推進運動が起こり、日本の文化を見つめ直す機会にもなっていますが、直会(なおらい)では和やかな雰囲気の中、様々な話題で盛り上がりました。

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お水取り神事

2014年11月6日 木曜日

今朝早くから総代さんのご奉仕で、沢山(さわやま)への登山道を塩で清めていただきました。

里山に下りてきた鹿や猪により、ヤマビルの被害が叫ばれていますが、今日は安心して山に入ることができました。

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また、事前準備(11月1日)で、登山道の清掃・整備はもとより、祭場の足場や手すりを設置して頂いたこともあり、落ち着いて神事を執り行うことが出来得ました。

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ご参列の蔵元、卸、小売の皆さんは、神妙な面持ちで頭を垂れ、一人一人が柄杓(ひしゃく)で水を汲み上げました。

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今日は水量も豊富で、汲み上げた水はとても澄んでいました。

総代の皆さん

総代の皆さん

酒祭の準備

2014年11月5日 水曜日

明日の「酒祭」(さかまつり)を前に、神饌(しんせん)の買い出し、祭具、玉串、お神札、撤下品(てっかひん)、装束皆具(しょうぞくかいぐ)、直会(なおらい)の下ごしらえなど、準備万端整えました。

七五三祈祷が落ち着いた夕方には、殿内の清掃・舗設(ほせつ)、そして宮司以下神職揃って祭儀の習礼(しゅらい:予行練習)を入念に行いました。

祓所(はらえど)の神籬(ひもろぎ)

祓所(はらえど)の神籬(ひもろぎ)

予報では曇りながら、沢山(さわやま)へのお水取りも安心して上がれそうです。

明日は総代さんたちが先行して山に上がり、諸準備を整えてから一般参列者がお水取り神事に向かいます。

新酒の醸造安全はもとより、酒類を商う人たちの商売繁盛、酒難を除け、酒に親しむ人たちの幸を言祝(ことほ)ぎ、酒解神(さかとけのかみ)に祈り上げます。

荒ぶる神

2014年11月4日 火曜日

この数日は欅(けやき)を中心に落ち葉が舞い、境内は掃いても掃いても葉っぱとの追いかけっこです。

こちらの心境を余所(よそ)に、七五三参りの子供たちは風に舞う落ち葉で遊び、いとも可笑(おか)しなものです。

当社では落ち葉は樹木の根元などに寝かせ、長い時間をかけて自然が作り出す天然の肥料、腐葉土(ふようど)にしています。

昔は見られた焚き火や焼き芋は季節の風情であり、「落葉焚」(おちばたき)は冬の季語、また童謡「たき火」は歌詞を見ているだけでも温かな気持ちになったものです。

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記紀神話において、国産み・神産みをした伊邪那岐命(いざなぎ:伊弉諾尊)・伊邪那美命(いざなみ:伊弉冉尊)ですが、火の神である迦具土神(かぐつち:軻遇突智)を産み、火傷をして亡くなってしまいます。

日本人は縄文の昔から、火に対する恐怖と恵みを感じながら、暮らしの中で上手に付き合い、様々な文化を生み出してきました。

「三宝荒神」(さんぽうこうじん)といわれる火産霊神(ほむすび)・奥津彦神(おきつひこ:奥津日子)・奥津姫神(おきつひめ:奥津比売)を竈(かまど)や台所にお祀(まつ)りして、〝荒ぶる神〟の神威(しんい)を恐れるとともに加護を祈るのです。

左が荒神さま

左が荒神さま