2012年7月29日 のアーカイブ

神道の死生観

2012年7月29日 日曜日

昨日に続いて今日も猛烈な暑さとなりました。

暑さ寒さの極まりの時期は、体に不調をもたらすものですが、2日続けて神葬祭が入りました。

k

神葬祭では通夜の晩に、御遺体から「霊璽」(れいじ)といわれる「御霊代」(みたましろ)に御霊を遷す「遷霊祭」(せんれいさい)を執り行います。

浄暗の中で、杉の板に錦の覆いをした「神依板」(かみよりいた)と呼ばれるものを霊璽にかざし、「中啓」(ちゅうけい)で打ち、「オーオーオー」という「警蹕」(けいひつ)を唱える秘技です。

故人を偲ぶ祭詞

故人を偲ぶ祭詞

「天命を尽くす」(吉川惟足)、「天業に励む」(中西直方)、「生れつるまにまに」(本居宣長)など、神さまからいただいた命という神観念があります。

日の本に生れ出でにし益人は神より出でて神に入るなり  中西直方

DSCF3301

私たちの命は親からいただいたものですが、命は一つでも先祖から脈々とつながっているという連続性、祖先の神のもとへ帰っていくという信仰こそ、神道の死生観です。