「さえのかみ・くなどのかみ・ちまたのかみ」などというと、さっぱり何のことか分からないでしょうが、「障神・岐神・衢神(道俣神)」と記すと理解できるかもしれません。これは全て、道祖神(どうそじん)のことです。
古くから道祖神は、村境、峠、道の辻、橋のたもとなどに祀(まつ)られ、邪悪なものや疫病が進入するのを防ぐ尊い神さまとして敬われてきました。現世と他界とを隔てる場所や祖霊を迎える場所とも考えられてきました。
また、道案内の猿田彦(さるたひこ)と同一視されたり、地方により縁結び・安産・子どもの神・夫婦和合・旅行神などの複雑な信仰を有しています。
県道44号(伊勢原藤沢線)において、車の往来が激しく危険なため、新たに歩道を設けることになりました。しばらくの間、道祖神さんに移転していただくこととなり、その奉告(ほうこく)と安全を祈願いたしました。