2015年8月28日 のアーカイブ

玉垣

2015年8月28日 金曜日

社殿や神聖なところを限るために、周囲に繞(めぐ)らした垣を「玉垣」(たまがき:玉籬)といいます。

木造、石造などがありますが、古くは樹木で囲む「柴垣」(しばがき)であったと考えられています。

〝玉垣の内つ国〟は日本国の美称です。

伊勢の神宮では板垣、外玉垣、内玉垣、瑞垣(みずがき)と丁重に四重の垣(木造)が設けてあります。

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当社本殿の周囲には、古色を帯びた石造の玉垣がありますが、建立の年号は明治21年(1888)10月となっていますので、今から127年前です。

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また、関東大震災(大正12年9月1日)による倒壊があり、大震災復旧工事と記された玉垣も何本か見られます。

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個人による寄進もありますが、氏子中や伊勢原市内はもちろんのこと、「東田原村中」「今泉村中」(秦野市)、「厚木町中」「戸川村中」(厚木市)「万田村中」「真土村中」(平塚市)など、その多くが近隣の村内からの奉納となっています。

また、遠くは「八王子村中」(東京都)や「近村商人中」などというものもあり、延喜式内社や相模國三之宮としての信仰の広がり、その由緒や風格を物語るものといえます。

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