2015年8月11日 のアーカイブ

生も神意、死も神意

2015年8月11日 火曜日

一昨日・昨日は神葬祭のご奉仕がありました。

仏教が伝来してより葬儀はお寺を中心に行われ、江戸時代の寺請制度によって専ら僧侶に委ねられることになりました。

しかしながら、仏・法・僧に帰依(帰依三宝)するという仏教信仰の内実には、我が民族固有の信仰といってもよい「祖先崇拝」に重きがおかれています。

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江戸時代中期頃より復古的自覚が強まり、明治初年の神仏分離に至って神職による葬儀が許可されるようになりました。

そして、神道信仰の根本要素である祖霊祭祀が神葬祭として行われるようになりました。

人生儀礼といわれる結婚式や安産祈願、初宮参り、七五三、成人式、厄年祓、年祝などと同様に、葬儀は人生最後の祭であり、「生も神意、死も神意」といわれる所以(ゆえん)です。

神道儀礼は〝 祓 〟に始まりますが、清め清めて悲しみや不幸を浄化するのです。

日の本に生れ出でにし益人(ますひと)は神より出でて神に入るなり 中西直方

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