2016年3月30日 のアーカイブ

同慶の至り

2016年3月30日 水曜日

大安吉日の今日は、新築家祓や地鎮祭等の依頼を受けて、それぞれのご奉仕にあたりました。

「新室祭」(にいむろさい)は、神さまのご加護を以て新築工事が無事竣工したことに感謝し、喜び祝うとともに、建家(たてや)の平安堅固(へいあんけんこ)ならんことを願い、行く末長く神恩(しんおん)がもたらされるよう祈る祭儀(さいぎ)です。

古儀(こぎ)に倣(なら)えば、新屋(にいや)に神宿ると信じ、神降ろし(降神)をせずに、お供え物(神饌)を奉(たてまつ)らずに行うべきともいえますが、木造ばかりではなく、生活様式も変遷しているなど、他の祭儀のように祭壇(さいだん)を設けて執り行っています。

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何(いず)れにしても地鎮祭奉仕から此(こ)の方(かた)、工事関係者の直向(ひたむ)きな努力により、今日を迎えたことを祝う家族の喜びと笑顔は、神職の立場からも同慶の至りです。

家財道具の置かれていない家の隅々を祓い清めつつ、向栄(むくさか)を祈りました。

県外神社の参拝視察

2016年3月30日 水曜日

昨日は「相模國式内社の会」の事業で、式内社巡拝会が実施されました。

平安時代の法律書である「延喜式」(50巻)の巻9・巻10を神名帳(じんみょうちょう)といい、ここに登載されている神社を「延喜式内社」「式内社」「式社」といいます。

その数は全国で2861社・3132座で、祈年祭(としごいのまつり・きねんさい)には官幣(かんぺい)・国幣(こくへい)の奉幣(ほうべい)にあずかっていました。

相模國には十三社が掲げられ、何れも千年以上の歴史をもつ由緒ある古社です。

富知六所浅間神社

富知六所浅間神社

会の事業として県内神社の参拝視察、教養研修会の開催などを行っていますが、今年は県外神社の参拝視察として静岡県を訪れました。

富知六所浅間神社(富士市)では、雪に覆われた絶景の富士山を背景に、昨年10月に遷座したばかりの馥郁(ふくいく)たる木の香漂う神殿において、清々しく正式参拝を執り行いました。

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続いて、駿河国の総社・静岡浅間神社(静岡市)へ向かいました。

二社同殿となった神部(かんべ)神社・浅間(あさま)神社の大拝殿(国指定重要文化財)に昇殿し、各天井(ごうてんじょう)の名画を拝しながらの正式参拝でした。

静岡浅間神社 大拝殿

静岡浅間神社 大拝殿

二社同殿の御本殿(重文)回りまでご案内を賜り、荘厳な建築様式、緻密な彫刻、華やかな極彩色(ごくさいしき)を貴重にも眼前で拝むことが出来ました。

神部神社 御本殿

神部神社 御本殿

参加の神職・総代一行(12社39名)は、無事当初の目的を達成し、その後は懇親を深めながら帰路につきました。