2015年3月14日 のアーカイブ

むねあげのまつり

2015年3月14日 土曜日

今日は上棟祭(むねあげのまつり・じょうとうさい)のご奉仕がありました。

各種建物の新築工事において、棟木(むなぎ)を上げるにあたり、家屋の守護神、屋船久久能遅命(やふねくくのちのみこと)・屋船豊宇気姫命(やふねとようけひめのみこと)並びに工匠(たくみ)の神、手置帆負命(たおきほおいのみこと)・彦狭知命(ひこさしりのみこと)を祭って、新室(にいむろ)に災禍なく、永遠の守護を願う祭儀です。

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工匠の仕来(しきた)りであることから、神さまの依代(よりしろ)となる榊(さかき)の神籬(ひもろぎ)の後方には、扇車に鏡を取りかけた幣串(へいぐし)や、邪気払いの破魔矢・破魔弓などを飾ります。

方位神の鎮めとして、表鬼門(艮=うしとら 東北)・裏鬼門(坤=ひつじさる 西南)に餅や銭を撒(ま)く散餅・散銭の儀を行うのも特徴的です。

本日は一般家屋の棟上げのため、既に棟が固定されていることもあり略儀でしたが、「曳綱の儀」(ひきつなのぎ)と称して白布を棟木にくくり、建主と棟梁(とうりょう)が曳くのに合わせて、職方一同が「エイ、エイ、エーイ」と心一つに唱えました。

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取挙(とりあぐ)る棟梁(むねうつばり)は此の家長(いえぎみ=主人)の御心の林(栄える意)なり