2010年10月14日 のアーカイブ

祖先のまつり

2010年10月14日 木曜日

神道でも仏教同様に、神葬祭(しんそうさい)といわれるお葬式のご奉仕をいたします。

通夜や告別式、火葬祭(かそうさい)、埋葬祭(まいそうさい)などは亡骸(なきがら)に対して行われますが、一定の年忌(ねんき)に行われる年祭(ねんさい=祖霊祭)は、御霊(みたま)に対して行われるものです。

(詳しくは比々多神社HP 祖先のまつりをご覧ください。)

今日は、先月お隠れになった方の「五十日祭」のご奉仕がありました。奥津城(おくつき=墓所)に設けられた祖霊舎(それいしゃ)で行われました。

 *祖霊舎~御霊が祀(まつ)られる社(やしろ)。仏壇に相当するもの。

左:祖霊舎 右:奥津城

左:祖霊舎  右:奥津城

通常、祖霊舎は神棚とは別に、自宅の中に仏壇と同じように設けられます。しかしながら、子や孫など家族の居ない家庭であったため、親類の方が墓地の一角に、ご先祖さまの御霊を納めるために設えたものです。【上の写真】

社務所では、仮の霊床(たまどこ)として、年祭(祖霊祭)を行うことも可能です。

十年祭を終えて(11日 参集殿)

十年祭を終えて(11日 参集殿)

残った人の事情により、“ 直葬 ”(ちょくそう)という、簡素化された葬儀が増える傾向にあるようですが、古来より、私たちは、安産、初宮参り、七五三、成人式、結婚式、厄年、年祝いなど、節目としての「人生儀礼」を大切にしてきました。その意味で、人生最後の重儀として葬儀は行われるべきものです。また、その延長上に祖先のまつりがあります。