‘なぜ?なに?’ カテゴリーのアーカイブ

清祓について

2012年10月8日 月曜日

本日は、冷気次第に深まり、草の葉に宿る露も霜になる意で「寒露」(かんろ)。各地でこの秋一番の冷え込みとなり、旭川や奥日光では初霜が降りたようです。

心あてに 折らば折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花 『古今和歌集』

暦の上では菊の花が咲き始め、山の木々の葉が紅葉に入る頃ですが、夏の暑さが影響してか、菊の花は今のところ出来があまりよくないと聞いています。

さて、旗日となった今日、七五三で着物姿となった子供たちが、境内ではしゃぐ様子が目立ちました。

14日(日)は、秋の大祭である「正祭」(しょうさい:9時社殿)と「比々多地区戦歿者慰霊祭」(10時招魂社)を執り行いますが、氏子の方が秋のおまつりを前にして、「清祓」(きよはらひ)に来られました。

祓所

祓所

おまつり前になると、それぞれの立場や役目などにより「不幸があったのでお祓いをお願いします」と依頼を受けます。

ここには、古くから守られてきた「祓」(はらへ)の観念、清浄を尊ぶ日本人の気質、まつりへの特別な思いというものを感じます。

「喪(も)が掛かる」「火掛り(ひがかり)」「火の内」「忌中(きちゅう)」などといって、近親に不幸があった場合には、神まつりやハレの行事への出席を慎みますが、具体的な日数や行動については分からないという方が多いと思います。

神奈川県神社庁では「服忌のこころえ」を定めていますので、是非とも参考にしてください。

服忌のこころえ

服忌のこころえ

所望の方には、「服忌のこころえ」を差し上げますので、社務所までご連絡ください。

式年祭(年祭)

2012年10月6日 土曜日

本日は、5年前にお隠れになられたお二方の祖先のまつり「式年祭」(五年祭)をご奉仕いたしました。

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ご主人と息子さんのみたま(霊璽 れいじ)に手を合わせてお参りされる奥さまの後ろ姿が印象的でした。

墓前祭

墓前祭

神道でも一定の年忌に従って先祖まつりを行いますが、およそ一年祭後に行う三年祭・五年祭・十年祭・二十年祭・三十年祭・四十年祭・五十年祭・百年祭を式年祭(年祭)といい、一般的には五十年祭をもって「弔い上げ」「まつりあげ」となります。

神社庁例祭と神宮大麻暦頒布始

2012年10月5日 金曜日

本日は神奈川県神社庁において、神宮大宮司(代理)、神社本庁統理(代理)、神社庁長・役員、県内神職、総代が参列のもと、例祭並に神宮大麻暦頒布始奉告祭(じんぐうたいまれきはんぷはじめほうこくさい)が執り行われました。

例祭 浦安の舞

例祭 浦安の舞

祭儀は副庁長、理事以下県内各社神職による祭員奉仕、舞姫(まいひめ)、伶人(れいじん;雅楽の楽人)により厳粛に斎行されました。

式後に庁長より各支部長に大麻暦が頒布されました。

神宮大麻暦頒布始式

神宮大麻暦頒布始式

今年は明治天皇の御聖断のもと、神宮大麻が全国に頒布されてから140周年となります。この佳節にあたり、頒布奉仕者や協力団体への記念表彰も行われました。

神宮大麻奉製作業  神宮提供

神宮大麻奉製作業  遷宮広報本部提供

今月末には、伊勢の神宮から清浄を期して奉製された神宮大麻が県内各社へ頒布されます。

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家庭のまつりは家族の幸せを祈る原点です。

神棚まつりについてはお気軽にお尋ねください。

e-mail  hibita@athena.ocn.ne.jp

電話 0463-95-3237

稲作と日本

2012年9月26日 水曜日

本日、ご神前に初穂(新米)が上がりました。

伊勢原産の粳米「キヌヒカリ」

伊勢原産の粳米「キヌヒカリ」

天皇陛下には、天神地祇(あまつかみくにつかみ)に御初穂をお供えして、御自ら新嘗祭(にいなめさい)をお仕えになられますが、全国津々浦々の神社でも同じように秋の実りへの感謝のおまつりが執り行われます。(11月23日)

神武天皇以来、代々の天皇が十一月の卯(う)の日に、当年の新穀を天神地祇にお供えになる重儀で、三千年近く続いています。」「新嘗布告書」(明治元年)

当社では、新穀勤労感謝祭といいますが、春の祈年祭(きねんさい:2月17日)と対になる大切なおまつりで、まつりの原点といってもいいと思います。

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田起こし、代掻(しろか)き、籾播(もみま)き、田植え、稲刈り、天日干し(乾燥)、脱穀、籾擦(もみす)り、精米に至るまで、定期的な水の管理や肥料、雑草取りなど、様々な過程を経てお米が出来上がりますが、水田は我が国の原風景であり、稲作は日本の文化そのものといえます。

その稲作文化の起源といえるのが、三大神勅(しんちょく)の一つ「斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅」です。

神話に遡る稲作ですが、神さまからいただいた瑞々しい稲穂が穂を垂れる、恵みの季節となりました。

卒寿の祝い

2012年9月16日 日曜日

昨日お休みの方は3連休の中日ですが、社頭は昨日に続いて初宮参りなどのご祈願で賑わいました。

人の一生の中で、初宮参りや七五三参り、十三参り、成人式など、成長の過程で行われる節目の御祝、また、結婚式や厄年、年祝いや葬儀など、折々の儀礼を「人生儀礼」(または通過儀礼)といいます。

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さて、明日は「敬老の日」で、祝日法には「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」とあります。

老人を敬う国風と大陸から伝わった風習は、年祝い(または年賀・年寿・算賀・賀の祝いともいう)として、還暦(60歳)、喜寿(77歳)、米寿(88歳)など国民的行事となっています。

本日は卒寿(90歳)の祝いで、健康長寿祈願祭がありました。

九十の賀(卒寿) おめでとうございます

九十の賀(卒寿) おめでとうございます

年祭

2012年9月8日 土曜日

本日は昨年の今日、身退(みまか)りました方の一年祭でした。

因みに、祥月命日(しょうつきめいにち)にあたる祖霊祭(それいさい)を「正辰祭」(しょうしんさい)といいます。春季・秋季の霊祭(みたままつり)や月次祭(つきなみさい)、日供祭(にっくさい)などと同様、「恒例祭」になります。

自宅における一年祭

自宅における一年祭

自宅の祖霊舎(それいしゃ)に、海の幸、山の幸、甘き品々をお供えし、時の花を飾り立てて、御霊を慰めました。

その後、霊園に移動し、奥津城(おくつき=墓所)における一年祭もご奉仕いたしました。

神道の葬儀(神葬祭)では、五十日祭で忌明けとし、神棚まつりも再開します。

その後は祖霊祭として執り行いますが、概ね一年祭、(三年祭)、五年祭、十年祭、十五年祭、二十年祭、二十五年祭、三十年祭といった流れの年祭(ねんさい=年忌のまつり)となります。

神宮大麻全国頒布140周年

2012年9月4日 火曜日

本日は神奈川県神社庁において、神宮大麻(じんぐうたいま)の頒布(はんぷ)推進に関する会議が開かれました。

「神宮大麻」については、過去のブログ(一昨年9月 昨年9月 昨年10月)でも何度か記しましたが、神棚におまつりする伊勢の神宮で奉製(ほうせい)される御神札です。

神宮大麻

神宮大麻

江戸時代には、神宮の師職である御師(おんし)により、祈祷の験(きとうのしるし)として「御祓大麻」(おはらいたいま)が頒布されました。

江戸中期、宇治山田の御師は800余軒にのぼり、檀家数は421万8584戸(『安永6年外宮師職檀方家数改帳』)であり、実に総戸数の89%に大麻が頒布されていたことが分かります。

ところが、明治新政府のもと神宮制度が改革され、明治4年(1871)には御師による祈祷や配札が廃止となりました。

国民の崇敬の道が閉ざされることを危惧した神宮当局は、神祇省に大麻頒布を具申した結果、神宮による大麻頒布が告諭されました。

これを受けて神宮司庁に大麻暦製造局が設置され、全国に頒布されるようになりました。その年から数え、本年は140周年となります。

助成金を受ける当支部庁

頒布推進の助成金を受ける当支部長

戦後、一宗教法人となった神社本庁が頒布の委託を受け、各都道府県神社庁を経て各家庭に頒布されるようになりました。

大麻頒布の制度は、国の政策転換により変更を余儀なくされていますが、お伊勢さまと家庭をつなぐ役目を神職や総代が担い、日本の精神文化を引き継いでいかなければなりません。

「心を育てるお家のかみさま」

「心を育てるお家のかみさま」

人々の心が荒廃し、人のつながりが希薄化している現代社会だからこそ、神棚にそっと手を合わせ、神さまに対する感謝や畏敬(いけい)の念を大切にしたいものです。

正直の実践

2012年9月2日 日曜日

昨夕、本日と葬儀場において神道の葬儀「神葬祭」(しんそうさい)のご奉仕がありました。

俄(にわか)に設えられた斎場は、遺族や会葬者の悲しみの気持ち、慈しみの心、優しい愛情に包まれていました。

御霊の平安をお祈り申し上げます

御霊の平安をお祈り申し上げます

日頃、私たちは「食べたい」「眠りたい」「○○したい」・・・など、〝 欲 〟を抜きには生きられません。それが生きる源、希望や活力となっているからです。

一方で、故人にはその〝 欲=我 〟が失われます。

ご神前には、神さまの象徴である「神鏡」(しんきょう)が置かれますが、鏡はその姿を写すことから「正直」の意といわれます。

みな人のこころもみがけ千早(ちはや)ぶる神のかゞみのくもる時なく

- 後醍醐天皇  『 続後拾遺集 』  -

冗談話ですが、かがみの「が」(我)を取ると「かみ」になります。

私たちは、学業や仕事、スポーツなどに欲を以て取り組みますが、真剣で夢中な姿からは欲が感じられず、むしろ美しいものです。

心静かにご先祖さまと向かい合い、頭を垂れて御霊を慰めることにより、心の穢れが払拭され、正直の生き方が実践できるのです。

献幣使随員の御奉仕

2012年8月28日 火曜日

本日は大山阿夫利神社の秋季例祭でした。

平安時代からの式内十三社のつながり、現在は相模中連合支部、そして伊勢原市内鎮座のお付き合いで、例年通り宮司が例祭式に参列いたしました。

伊勢原駅前の鳥居

伊勢原駅前の鳥居

また、この度は献幣使(けんぺいし)随員(甲)のお役として、禰宜が祭典のご奉仕をすることになりました。

献幣使さんの装束

献幣使さんの装束

戦前は、使者である「幣帛供進使」(へいはくきょうしんし)が、国や各自治体からの幣帛を御神前にお供えしました。

しかしながら、戦後は一宗教法人として、神社本庁からの幣帛を「献幣使」がお仕えして祭詞を奏上しています。

本日の献幣使は、神奈川県神社庁・庁長、鶴岡八幡宮・吉田宮司がつとめました。

『神社祭式同行事作法』(神社本庁編) 「献幣図」

『神社祭式同行事作法』(神社本庁編) 「献幣図」

明治初年に春日大社(奈良)から伝わった大和舞(やまとまい)などが御神前に奉奏(ほうそう)され、神恩(しんおん)に感謝し、神慮(しんりょ)をなぐさめ、1時間半にわたる祭儀がつつがなく斎行(さいこう)されました。

五風十雨(ごふうじゅうう)を祈り、五穀豊穣を願い上げました。

神社は法人

2012年8月23日 木曜日

神社には、神さまをおまつりする本殿、お供え物を奉(たてまつ)る幣殿(へいでん)、祈りや願いをこめる拝殿(はいでん)などの社殿をはじめ、鳥居や参道、狛犬、神楽殿(かぐらでん)、社務所、手水舎(てみずや)などの境内建物が配置されています。

そして、それらを取り巻く樹木が鎮守の森をつくり、神社らしい雰囲気を醸し出し、私たちの心を普遍的に和ませてくれます。

SYADEN

また、四季折々の自然とともに、春まつりや夏まつり、秋まつりなどが行われ、幟(のぼり)や提灯(ちょうちん)、露店や神輿(みこし)、山車(だし)、神楽(かぐら)や伝統芸能、各種行事などが一層その景観をつくりだしています。

MIKOSIこうした人々の祈り、憩いや交流の場である神社は、神聖さを保ちながら公共性と存続性を大切にする法人組織・機構として成り立っています。

戦前の神社はその公共性から、〝宗教〟という範疇(はんちゅう)の外に置かれ、神官・神職は公務員の待遇を受け、国や地方公共団体から制度的な供進や補助により、経済的な保護・監督がなされて来ました。

しかしながら、敗戦により占領軍の指示による宗教法人令の下での「私法人」となりました。その後、全国の神社が結集し、その総意によって神社本庁を設立し、傘下の神社は宗教法人としての手続きを行いました。

昭和26年4月に公布された宗教法人法により、現在に至るまでその財産を承継しています。

YASUKUNI

宗教団体は「聖と俗」という二面性をもっているのが他の法人との大きな相違点です。

「聖」は宗教活動そのもので、宗教法人法にいう①教義を広め②儀式行事を行い③信者を教化育成することです。これらは公共機関による干渉や介入が許されないところです。

そして、「俗」の一面として、その財産の維持運営管理を図らねばならず、それは本来の宗教活動の健全な歩みを確保するためのものです。