‘なぜ?なに?’ カテゴリーのアーカイブ

祈り

2010年9月9日 木曜日

本日9月9日は重陽(ちょうよう)。陽数の9が重なるめでたい日で、中国では高所に登り菊酒を飲み、長寿を願い厄災を祓う風習がありました。日本へは奈良時代に伝わり、宮中で観菊の宴が催され、詩歌をつくりました。江戸時代には五節句の1つに数えられていました。

イスラム文化圏のヒジュラ暦では、今日でラマダーン(断食月)が明け、明日10日がこれを祝う祭日(ハリラヤプアサ)となるようです。キリスト教では、感謝祭(Thanksgiving Day)やクリスマス、キリストの復活を祝うイースターなどがあり、仏教でも釈迦の誕生を祝う灌仏会(かんぶつえ)などがあります。

「神の御心(みこころ)のまにまに」祈りを捧げるムスリム(イスラム教徒)の姿勢には感服の至りですが、聖戦(ジハード)の名の下に行われる戦争には、人智を尽くして欲しいと思うばかりです。

家庭の祈り

家庭の祈り

今日は戌の日で、安産を願う人たちの祈りが神さまに捧げられました。

安産祈願 おめでとうございます

安産祈願 おめでとうございます

安産祈願 おめでとうございます

安産祈願 おめでとうございます

丈夫な赤ちゃんを授かりますようにお祈り申し上げます。

風の鎮め

2010年9月1日 水曜日

今日は、暦の上で「二百十日」(にひゃくとおか)。立春(節分の翌日)から数えて210日目です。台風襲来の時期ということで、農家にとっては忌日(いみび)に当たりますが、今年に関してはその心配もまだ先の様子です。

この日の前後には、農作物に被害がもたらされないように、風を鎮める「風祭」(かぜまつり・かざまつり;とうせんぼう)という伝統的な神事を行いますが、富山県で行われる越中八尾の「おわら風の盆」はその代表的なものです。“風を切る”として鎌を立てる風習が中部地方や北陸地方には残っています。

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この頃吹く風を「野分」(のわけ・のわき)といいます。

 吹 き 飛 ば す 石 は 浅 間 の 野 分 か な  (松尾芭蕉)

さて、先般行われました神奈川県神社庁「青少年書道展・絵画展」の作品と受賞者の賞状・記念品などが送られて来ました。

あらためて、神社庁長賞に選ばれた3作品をご紹介いたします。

「桜の花びらが散る神社」

「桜の花びらが散る神社」厚木第2小5年・佐藤瑠南さん

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「神社の味方」桜台小3年・駒崎仁耶くん

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「お祭り楽しいな」中央マドカ幼稚園・年長・萩原亘くん

 

暑さはまだまだ弱まりませんが、風の心配もなく、地を鎮めるお祭り(地鎮祭)のご奉仕ができました。

共同住宅の地鎮祭 おめでとうございます

共同住宅の地鎮祭 おめでとうございます

百合のように

2010年8月25日 水曜日

猛暑に変わりありませんが、昨日は十五夜の綺麗なお月さまを眺めることができました。来月は、仲秋の名月を拝することができるでしょうか。

旧暦7月15日のお月さま

旧暦7月15日のお月さま

さて、神奈川県の県花は山百合(やまゆり)ですが、百合は 細い茎の割に大きな花がつき、風によく揺れることから  「ゆる(揺)」、それが変化して「ゆり」になったといわれます。漢字の「百合」は漢名で、葉や鱗茎(りんけい)が多数重なり合うことからだそうです。

地中にある球根を「ユリ根(ゆりね)」といいますが、食用になり神社の神饌(しんせん=お供え物)として上げることもあります。    

日本書紀・巻二十四(皇極天皇)には、「夏六月(なつみなづき)、癸卯朔(つちのとうついたちのひ)大伴馬飼連(おおとものうまかひのむらじ)百合の華を奉(たてまつ)る」とあります。

ユリ

駐車場に咲くユリ

「立てば芍薬(しゃくやく)、座れば牡丹(ぼたん)、歩く姿は百合の花」と綺麗な喩えがありますが、百合は清楚な女性のイメージを持っています。

明日から2日間、比々多小学校の先生2名が社会体験研修で来られます。まだ暑い日が続きそうですが、百合のように姿勢・態度・気持ちをしゃきっと過ごしたいと思います。

土にこもるもの

2010年8月21日 土曜日

熱闘甲子園では、いよいよ決勝進出の2校(沖縄県・興南高校、神奈川県・東海大相模高校)が決まりました。連戦で疲労も蓄積しているとは思いますが、全力を尽くし、それぞれの持ち味を活かした試合運びで頂点を目指して欲しいものです。

敗者が、その悔しい思いを甲子園から持ち帰る土にこめ、それを糧にして更なる発展を期すのは印象深いものです。

 

さて、20日はお盆明け最初の大安ということもあり、地鎮祭などの出張祭典が重なりました。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭の式次第に、四方祓(しほうばら)い・切麻散米(きりぬささんまい)という儀式があります。これは敷地の四方を祓い清め、お供え物を撒いて土地の神さまのみたまを鎮めるものです。

力士が土俵で撒く塩も、土俵を清め自らの心をも清める役割があります。

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭 おめでとうございます

地鎮祭では、鎮物(しずめもの)といって、鏡・刀・玉・人形などの入った箱を土地の中央に埋め、土地の神さまのみたまを鎮めることも行われます。

私たちが生活する足下、大地にこもる思いというのはとても大切です。

埒が明かぬ

2010年8月6日 金曜日
昨日に続き、今日はこんな大物が到来しました。
30㎝を優に超える長茄子

30㎝を優に超える長茄子

さて、今日の読売新聞の夕刊に記されていましたが、「あかん」の語源について。決して予算委員会を終えた某首相のことではありません。

この言葉は、京都・上賀茂(かみがも)神社で生まれたそうです。毎年5月5日に行われる賀茂競馬(かもくらべうま)という、その年の吉凶を占う伝統神事において、皆がその行事に集中し、これが終わらないと何事も手につかず、埒(らち)が明かないそうです。無事終わると、馬場の柵である「埒」が片付けられ、埒が明くというわけです。

漢字で記すと、「明かん」。「埒が明く」の否定形、「埒が明かぬ」の「明かぬ」が「明かん」になったということです。

実は、比々多神社の北側に、「埒面」(らちめん)という字名があります。昔は、ここに馬場があり、神事として競馬が行われていました。語源はやはり上記と同じです。

埒面古墳

埒面古墳

らちめん古墳は、比々多神社の北側、元の恵泉女子学園短大の構内に位置(この周辺は、元比々多神社境内地)します。この古墳は、昭和43年(1968)に工事中に発見され、横穴式石室をもち現在は露出した石室(せきしつ)や玄室(げんしつ)、玄門(げんもん)、羨道(せんどう=えんどう)も見ることができます。

神奈川県内では最大級の円墳(えんぷん)ですが、古墳時代にかなりの権力を保持していた相模国の国造(こくぞう・くにのみやつこ)の墳墓ではないかと考えられています。

この埒面古墳の少し上からは、相模国を一望できる素晴らしい眺望です。

 

初物七十五日

2010年8月1日 日曜日

旧暦8月1日を八朔(はっさく)といいます。朔日(ついたち)はお参りが多い日ですが、お伊勢さん(神宮)では、特に八朔参宮(はっさくさんぐう)といわれ、参拝者で賑わい、そして粟餅(あわもち)を食す習慣があるそうです。

伊勢・五十鈴川(いすずがわ)は御手洗(みたらし)の清流

伊勢・五十鈴川(いすずがわ)は御手洗(みたらし)の清流=御裳濯川(みもすそがわ)

古来、八朔には新穀を贈り祝う習わしがありました。これは、今日のお中元のはじまりともいわれています。

今月のポスター

8月の「まことの道」(ポスター)

当社では、昨日のTVKテレビ放映の影響か、終日参拝者が絶えませんでした。番組でも紹介されましたが、比々多はフルーツの里で、種なし葡萄(ぶどう)のデラウェアが出始めました。

食べ頃を迎えたデラウエア

初物のデラウェアが御神前に上がりました

 また、この暑い時期の産物、生姜(しょうが)も奉納で上がりました。

健胃剤・鎮嘔剤の役目をなす生姜

健胃剤・鎮嘔剤の役目をなす生姜

以前、ファーストフードに対してスローフードという言葉が流行りましたが、郷土の特色ある食材を旬に食したり、伝統的な料理を見直すことは、豊かな食生活を生み出すものです。

「初物七十五日」(初物を食すと75日生きのびる意)といいますが、古老のいうことはうんちくがあります。

瓜食めば子ども思ほゆ

2010年7月30日 金曜日

このところ、蔓性(つるせい)一年草である胡瓜(きゅうり)、南瓜(かぼちゃ)、西瓜(すいか)などの“ 瓜 ”(うり)類の奉納があります。今日は、真桑瓜(画像 まくわうり=漢名:甜瓜 てんか)が上がりました。直に冬瓜(とうが・とうがん)なども顔を出しそうです。

真桑瓜(甜瓜)はメロンの一変種

真桑瓜はメロンの一変種

お宮では漢字を記す機会が多いですが、野菜を感じで記すのはかなり難しいものです。牛蒡(ごぼう)、茄子(なす)、蕃茄(ばんか=あかなす、トマトの異称)、甘藍(かんらん=キャベツ)、萵苣(ちしゃ=レタス)、菠薐草(ほうれんそう)など。「瓜(うり)に爪(つめ)あり爪に爪なし」という漢字を覚えるための句もあります。
 
 
『万葉集』に、山上憶良(やまのうえのおくら)の子らを思う歌があります。
 
うりはめば こどもおもほゆ くりはめば ましてしぬばゆ いづくより きたりしものぞ まなかひに もとなかかりて やすいしなさぬ
 
<訳>
瓜を食べると子どものことが思われる。栗を食べると、いっそうしのばれる。子どもというのはどこから来たものなのか。目の前にしきりにちらついて安らかに眠らせないことだ。
初宮参り おめでとうございます

初宮参り おめでとうございます

 因みに、「銀(しろがね)も金(こがね)も玉も・・・こにしかめやも」【7月22日ブログ】が、上述の反歌(はんか)になっています。
 

天神信仰

2010年7月24日 土曜日

都心では4日連続の猛暑日が続き、観測史上最も長い記録で、7月に4日も猛暑日が続くのは初めてのことだそうです。まさしく天変地異(てんぺんちい)ともいえる異常気象です。

熱中症患者も後を絶たぬ状況で、雨が欲しい状況です。境内でも枝垂れ桜が1本枯れかけており、連日境内の水やりに時間を費やしています。

さて、明日25日は菅原道真公(すがわらのみちざねこう)のご縁日(えんにち)で、全国の天神社でお祭りがおこなわれます。中でも、天下の三大祭(*さんだいまつり)の1つといわれる天満宮(大阪)では天神祭(てんじんまつり)が行われます。

*三大祭~他に祇園祭(ぎおんまつり 京都・八坂神社)と江戸の天下祭(神田祭と山王祭)

京都・北野天満宮

京都・北野天満宮

道真公は、延喜元年(901)時の左大臣・藤原時平(ふじわらのときひら)の中傷により、太宰府(だざいふ)に左遷され、その地で薨(こう)じました。その後、京の都では天災地変が起こり、道真公の怨霊(おんりょう)の祟(たた)りであると恐れられました。そして、天暦元年(947)、朝廷は北野に天満宮を建てて道真公の霊を祀りました。

湯島・天満宮

湯島・天満宮

道真公は5歳の若さで和歌を詠じ、11歳で詩をつくりました。後に『三代実録』(さんだいじつろく)、『類聚国史』(るいしゅうこくし)、『新撰万葉集』(しんせんまんようしゅう)の編著にあたり、学者として秀でた才能を発揮しました。現在では、学問の神さまとして信仰を集め、受験シーズンには全国の天神さまが賑わいます。

天保5年の社伝記に記されている天神社

天保5年(1835)の社伝記に見られる天神社

 比々多神社の社伝記(天保年間)にも天神社が記されています。

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三種の神器

2010年7月15日 木曜日

今日は、自修館中等教育学校の生徒が、課外学習のためやって来ました。伊勢原市文化財課の説明で、郷土博物館を見学し、地域の歴史や文化について学んだようです。教科書では学ぶことのできない良い機会となったことと思います。

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 国の歴史や伝統的な文化の基を形成しているにもかかわらず、神道や仏教など宗教教育については学校では学べないのが現状です。そこで、本日は「神道の教え」についてご説明いたします。【『神道百言』(神道文化叢書・岡田米夫著)を参考】

仏教やキリスト教には、開祖や教義・教典がありますが、神道にはそれらがありません。前者2つが “ 教え ” なのに対し、神道は柔道、剣道、茶道、華道と同じように “ 道 ” です。

ここで、神道の教えについて、その疑問を解く1つの鍵となるのが「三種の神器」(さんしゅのじんぎ)です。

江戸前期の儒学者・熊沢蕃山(くまざわばんざん 1619-1691)は、『集義和書』(しゅうぎわしょ)に、

「三種の神器は則(すなわ)ち神代(かみよ)の教典也 〔中略〕 器を作って象(かたち)とす。玉を以て仁の象とし、鏡を以て智の象とし、剣を以て勇の象としたまへり」と説きました。

つまり、「鏡は智・玉は仁・剣は勇」とし、この3つの徳を尊ぶことを諭されたというものです。

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また、南北朝時代の公家・北畠親房(きたばたけちかふさ 1293-1354)は、『神皇正統記』(じんのうしょうとうき)に、

「三種の神器世に伝ふること、日月星の天にあるにおなじ、鏡は日の体なり、玉は月の精なり、剣は星の気なり、ふかき習ひあるべきにや」と記しています。

神道の道統(どうとう=道を伝えた系統)は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)から御歴代の天皇に至る道を根幹としています。世に日・月・星があるように、三種の神器の鏡・玉・剣の3つは、宇宙の真理を表しています。

上記の文章に続き、鏡は正直、玉は慈悲、剣は智慧の徳を表しているとしています。

 

これら引用したものは、“神典”(しんてん)といわれる『古事記』、『日本書紀』、『万葉集』、『風土記』(ふどき)、『古語拾遺』(こごしゅうい)、『延喜式』などの古き教えに基づくものだと思います。

『古事記』の序文に、「稽古照今」(古えをかんがえ今を照らす)とありますが、先人の知恵や努力に習い、後に続き、更には発展させることこそが道の道たる所以かと解釈いたします。

 

 

太陽の国

2010年7月9日 金曜日

梅雨の最中とは言え、今日から1週間はお天道さまにお目にかかる機会は少なそうです。

私たち神職は、研修などで食事をいただく時に、「静座(せいざ) 一拝(いっぱい) 一拍手(いちはくしゅ)」の後に、食前感謝の和歌(以下)を唱え、「いただきます」と発して食事をいただきます。

たなつもの 百(もも)の木草(きぐさ)も 天照(あまて)らす 日の大神の恵み得てこそ

昔は、年寄りが「ご飯を粗末にすると目がつぶれるよ。」とよく言いましたが、今ではなかなか聞かれなくなりました。『古事記』には、オオゲツヒメが鼻や目や尻から取り出した食べ物をスサノヲノミコトにもてなすと、ミコトは怒ってヒメを殺してしまいました。その体からは沢山の作物が生まれましたが、目から生まれたのが、“ 稲 ” です。

食べ物は神さまからいただいくものということが分かると思います。

さて、昨年の11月12日は何の日だったかご存じでしょうか。天皇陛下御即位20年の国民式典が行われた日です。本来であれば臨時祝日法により祝日になる予定でしたが、政権交代により実現しませんでした。

EXILEのCD 組曲 『太陽の国』

EXILEのCD 組曲 『太陽の国』

その時に、天皇皇后両陛下に捧げられたのが、国民的人気グループEXILE(エグザイル)の歌う奉祝曲(ほうしゅくきょく)組曲「太陽の国」です。【作詞:秋元康 作・編曲:岩代太郎 演奏:東京都交響楽団】

当初は発売の予定がありませんでしたが、この度CD化され販売されることになりました。財団法人国民精神研修財団で、1枚千円で求めることができます。

皇居前広場での奉祝式典 平成21年11月12日

皇居前広場での奉祝式典 昨年11月12日    撮影:日本会議

 日の恵みに感謝する日本人なら、この曲を聞いて感動すること間違いなしです。