相模国三ノ宮・比々多神社

国府祭 其の二

金目からバスに乗車して大磯まで移動。昔は八十八ヶ村の村渡しで国府・大磯へ行っていました。「天下祭り」の異名もうなづけます。途中には、血見せ坂という名残の場所もあります。

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神揃山(かみそろいやま=神集山)の入口で、在庁(大磯)の奉仕者が待ち受けています。ここで、神さまの依り代である「守公神」(しゅこうしん)と桙(ほこ・三枝)を在庁の方に捧持していただき、ともに山の祭場に向かいます。

各社とも参道が異なりますが、当社がもっとも険しい山道を進みます。

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 当社の神輿は暴れ神輿といわれますが、神さまの神威(しんい)を人々に分け与えるためのものです。そのお蔭で、人々は合一することができるのです。

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 裏方では神饌(しんせん:お供え物)の準備。以前は「熟饌」(じゅくせん)といって、煮炊きしたものを神さまに供えていました。

力石と三之宮の粽俵

力石と三之宮の粽俵

一之宮・寒川神社から順に神揃山祭場に入り、お着きの式を執り行います。一国一社八幡宮の着御祭が済んだのを見計らい、粽行事が始まります。

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三和会の威勢のよい掛け声で俵が数度宙に舞った後、“ 散り撒く ” ように中に詰められた餅を四方八方に撒きます。この動態から「ちまき」と名付いたと言い伝えられています。

無病息災・家内安全を願う三之宮の伝統行事です。ご家族で召し上がってください。

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各社の神職が5つの神社(寒川神社・川勾神社・比々多神社・前鳥神社・平塚八幡宮)をお参りする五社列拝(ごしゃれっぱい)。どこの神さまも同様に尊いものです。

座問答

座問答

神揃山の神事として名高いのが古式・座問答(ざもんどう)。

相武国(さがむのくに)と磯長国(しながのくに)が合わさって、相模国となった折、一之宮争いが生じました。それを神事化したものが座問答です。

一之宮・寒川神社と二之宮・川勾神社が神さまの座位(ざい)である虎の皮をお互いに上位に進めること三度、お互い譲らぬ中で、三之宮・比々多神社宮司が仲裁に入り、「いづれ明年まで」の掛け声で神事は閉じます。神さま同士の円満解決が表れ、拍手の渦となります。

 

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