相模国三ノ宮・比々多神社

国府祭 大矢場

ぽつりぽつりと雨が落ち始める中、神揃山(かみそろいやま)から大矢場(おおやば)へと斎場が移りました。

総社・二宮・八幡宮では今年も大神輿での渡御(とぎょ)となりましたが、平成30年には「各社揃い踏みで大神輿による渡御を」との声も上がっています。

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大矢場斎場の馬場公園には、各社の囃子太鼓が賑やかに響きわたりました。

昔は農具市や見世物小屋が立ち、一年に一度の楽しみだったようです。

現在では多くの露店が出て、家族連れや子供たちで賑わいをつくっています。

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さて、七度半のお遣いといわれる各社の奉迎使(ほうげいし)により、総社の神さまを斎場にお迎えしました。

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平安装束(へいあんしょうぞく)を身にまとい国司(こくし)に扮(ふん)する大磯町長とともに、神祇(じんんぎ)制度あるいは、国の行政を物語る祭政一致の神事「国司祭」(こくしさい)が繰り広げられました。

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「七十五膳献上」(しちじゅうごぜんけんじょう)といわれる五社へ神饌(しんせん:神さまへのお供え物)が供えられた後、各社のご分霊「守公神」(しゅこうしん)を総社に納める儀式「神納対面の儀」(しんのうたいめんのぎ)が執り行われました。

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任官した国司が国内の有力大社を巡拝するには、莫大(ばくだい)な費用や人数、日数などがかかることから、ご分霊を総社におまつりして国府祭が始まりました。

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その後、「国司代奉幣」(こうしだいほうべい)、「神裁許の儀」(しんさいきょのぎ)が執り行われ、大矢場での神事を無事終えました。

お参りの方々には神揃山同様、各社の粽(ちまき)が頒布(はんぷ)されました。

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「逢親場」とも表される大矢場ですが、逢瀬(おうせ)を楽しみつつ、今度は八幡宮から順に各社へ還御(かんぎょ)となりました。

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大矢場からの道中、伊勢原の行在所(あんざいしょ)で休息を取ります。

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今年も観光協会や商工会、商店会などのお出迎えを受けて、「着御祭」(ちゃくぎょさい)を執り行いました。

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夕方は冷え込んで来ましたが、青年たちは勢いが衰えることなく、神戸(ごうど)からお宮に向かって神輿を担ぎました。

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無事に宮入りを迎え、1300有余年の伝統をまた一つ重ねることができました。

ご協力の皆さまに感謝御礼申し上げます。

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