相模国三ノ宮・比々多神社

曳き綱に準え

建物の新築工事において、「上棟祭」(じょうとうさい・むねあげのまつり)を御奉仕しました。

祭儀では土地の守護神である産土大神(うぶすなのおおかみ)、家屋の守り神の屋船久久遅命(やふねくくのちのみこと)・屋船豊宇気姫命(やふねとようけひめのみこと)、工匠(こうしょう)の祖神(そしん)として手置帆負命(たおきほおいのみこと)・彦狭知命(ひこさしりのみこと)をお招きして、改めて建物の弥栄(いやさか)を願い上げました。

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一般住宅の場合には、殆どが棟梁(とうりょう)の仕切りで、大工がその節目を祝い、今後の無事を誓う行事となっています。

本日は棟上げを済ませた状態につき、略儀ながら「エーイ、エーイ、エーイ」と曳き綱(ひきつな)に準(なぞら)えた木綿の晒(さらし)で棟を上げる所作を執り行いました。

「取挙(とりあ)ぐる棟梁(むねはり)は此の家長(いえおさ)の御心(みこころ)の林なり」という顕宗天皇記(けんぞうてんのうき)室寿詞(むろほぎのよごと)に見られるように、新室(にいむろ)を寿(ことほ)ぐ思いは今も昔も変わらないものです。

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