昨日は神葬祭(しんそうさい)における祖先のまつりを参集殿で執り行いました。
現在の諸事情や地方のしきたり、各家の考え方に多少の違いはあるものの、告別式の前夜に行う「通夜祭」(つやさい)、故人の御霊(みたま)を霊璽(れいじ)という白木(しらき)の木主(もくしゅ)に遷し留める「遷霊祭」(せんれいさい)、告別式にあたる「葬場祭」(そうじょうさい)という重儀を経て、火葬場で行う「火葬祭」(かそうさい)、葬儀が無事済んだことを告げる「帰家祭」(きかさい)、また「十日祭」(とおかさい)までが、一般にいうお葬式にあたります。
その後、帰幽(きゆう)した当日を基点として行われる霊前祭(れいぜんさい)のうち、最初に重きを置くのが「五十日祭」(ごじゅうにちさい)で、仏教でいえば四十九日法要にあたるものです。
身内に不幸が生じた場合、ある一定の期間は喪(も)に服(ふく)しますが、これを「服忌」(ぶっき)といい、「忌」は故人の死と向き合って葬儀等の儀礼に専念すること、「服」は故人への哀悼を表す期間をいいます。
戦前における制度と異なり、現代社会では官公庁や企業などにおいて服務規程が定められています。
地域による違いはあるものの、一般的には五十日祭までが忌の期間にあたり、これを過ぎれば神社への参拝や神事は従前通りに行い、家庭の神棚や祖霊舎(それいしゃ)に覆っていた白紙を取り除き、平常に復します。
尚、立場上で止むを得ない場合等には、神職による「清祓」を受けることも出来ます。