2020年7月11日 のアーカイブ

御蔭

2020年7月11日 土曜日

昼間の境内では、ニイニイゼミの鳴き声が聞かれるようになり、夕方にはヒグラシの初鳴きも耳にしました。

さて、本日は邸内社(ていないしゃ)をお祀(まつ)りするお宅へ伺いました。

大正15年の建立記録が残る「金神宮」(こんじんぐう・こんじんのみや)と刻まれた石の祠(ほこら)でしたが、現在はお稲荷さんがお祀(まつ)りされていました。

金神(こんじん)は、陰陽道(おんみょうどう)でまつる方位の神で、その神の方角に対して土木を起し、移転や嫁取り、旅行などをするのを厳しく忌(い)むものです。

諸事情により取り壊す事となったことから、御饌御酒種々味物(みけみきくさぐさのためつもの)をお供えして、これまでの御蔭(おかげ)に感謝するとともに、今後の無事をお祈りしました。

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神道(しんとう)は〝惟神(かんながら)の道〟といわれますが、天地(あめつち)の神の恵みがあればこそ、毎日の生活も事なく送ることが出来るわけで、衣食住は天地人(てんちじん)すべてのお蔭ともいえます。

天地の神のめぐみしなかりせば一と日一と夜もありえてましや 本居宣長(もとおりのりなが)