本日は地鎮祭(じちんさい)についてご説明いたします。
地鎮祭は、各種建物の新築や土木工事に先立って、その土地の神さまをおまつりして、工事の安全無事、建物が堅固であるよう祈願するおまつりです。一般に地祭(じまつり)といいます。
設営は地方や規模によって異なることもありますが、基本的には四方に斎竹(いみだけ)を立て、注連縄(しめなわ)を張り廻らし、紙垂(しで)を垂らします。
そして、神さまの依代(よりしろ)となる神籬(*ひもろぎ)を立てて、海幸山幸(うみさちやまさち)といわれる神饌(しんせん:米・酒・魚・野菜・果物・塩・水など)をお供えします。
*常緑樹である榊(さかき)に御幣(ごへい)といわれる紙垂をつけたもの
地鎮祭の次第は、他のおまつりと一緒ですが、特徴的なのは土地の神々にお供えものをする「散供」(さんく)、草を刈るしぐさの「刈初め」(かりぞめ)、忌鍬・忌鋤(いみくわ・いみすき)で掘り穿(うが)つ「穿初め」(うがちぞめ)、土地の神々に捧げるものとして、鉄製の鏡・玉・人形などを埋める「鎮物埋納」(しずめものまいのう)などがあります。
個人住宅では、建主と工事関係者程度の参列ですが、公共施設や会社関係の建物では、招待者なども含め大勢の方が参列しますので、略礼服やダークスーツが好ましいです。
また、「奉献」と記したお酒をお供えするのが一般的です。