相模国三ノ宮・比々多神社

伝統を後世に

昨日は、私たち神職が身に付ける装束の調製などでお世話になっている大槻装束店の社長さんが、文化庁長官表彰の栄に浴され、そのお祝い会に出席(浅草ビューホテル)いたしました。

宮内庁御用達の装束店(しょうぞくてん)として、長年に亘る功績が評価されたものです。

宮内庁式部職楽部東京楽所による雅楽演奏

宮内庁式部職楽部東京楽所による雅楽演奏

式部職(しきぶしょく)という儀式を統括する組織の中に、古典音楽である雅楽(ががく)を演奏する楽部(がくぶ)という職掌(しょくしょう)があります。

「有職故実」(ゆうそくこじつ)という、古来の先例に基づいた制度や儀式、装束などを研究する学問がありますが、その伝統を守りながら装束を調製したり、「衣紋」(えもん)といって、着くずれないように手順通りに綺麗に着付ける方法を守るのも装束店の役目となっています。

舞楽(ぶがく) 蘭陵王(らんりょうおう)

舞楽(ぶがく) 蘭陵王(らんりょうおう)

因みに、宮内庁式部職楽部の楽師(がくし)が演奏する雅楽は国の重要無形文化財に指定され、楽師は重要無形文化財保持者に認定されています。

宮中行事はもとより、春秋の園遊会や晩餐会、地方公演や海外公演などが行われ、千数百年の伝統音楽を守り伝えています。

昨晩は、宮内庁楽部による優雅な演奏や日本藝術院会員の方のお話を拝聴する機会を得て、あらためて伝統文化を後世につなぐ大切さを感じました。

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