青空の広がる霜月の今日の佳日(よきひ)、酒造神(しゅぞうしん)である酒解神(さかとけのかみ)を称(たた)えて「酒祭」(さかまつり)を斎行(さいこう)しました。
午前9時半にお宮を出発し、栗原(くりばら)の沢山(さわやま)にある三段の滝へと向かいました。
滝の脇に鎮座する水神さまに御饌御酒(みけみき)をお供えして、水神祭(すいじんさい)の始まりです。
宮司や神社責任役員はもとより、蔵元、卸、酒販店、総代が順番に、湧き出る清水を桶(おけ)に汲(く)み上げました。
山を下りて神社に戻り、神職は装束(しょうぞく)、総代は羽織袴(はおりはかま)に着替えて「酒祭」を執り行いました。
祭儀では県指定文化財の神実(かむざね)「うずらみか」に沢山の御神水(ごしんすい)を湛(たた)え、海川山野種種味物(うみかわやまぬのくさくざのためつもの)をお供えして、新酒の醸造安全、酒類業の商売繁昌を祈請(きせい)しました。
伴信友(ばんのぶとも:江戸後期の国学者)は〝相模は酒醸(さかがみ)なるべし〟といっていますが、今年も酒解奉賛(さかとけほうさん)の御生(みあれ)の神事を恙(つつが)なくお仕えすることができました。