今年で10回目の開催となる「一心泣き相撲比々多場所」。
朝の準備段階から小雨が降り止まず、直前まで参集殿内での開催を検討しましたが、土俵をテントで覆(おお)い、何とか境内で実施する運びとなりました。
始めに、一日の行事が安全無事に進められるよう、力士と行司役をお祓いし、いよいよ受付の始まりです。
先(ま)ず、化粧廻(けしょうまわ)しを選んで紅白の綱(つな)を腰に締め、予(あらかじ)め申込みのあった四股名(しこな)入りの兜(かぶと)を被(かぶ)って、拝殿(はいでん)で健康祈願祭を執り行いました。
そして土俵入りです。
行司が四股名(しこな)を読み上げる時点で泣いている子、動(どう)じずじっとしている子、表情は様々です。
赤ちゃんの泣き声が邪気(じゃき)を祓うともいわれますが、雨空もすっかり晴れ上がりました。
続いて、力士に抱かれて四股踏みです。
〝赤ちゃん力足〟と呼んでいますが、魂(たましい)を安定させ、健康で丈夫に育つよう願う所作(しょさ)です。
背伸び太鼓では、腰が座ったばかりの赤ちゃんの様子を温かな眼差(まなざ)しで見守るご家族の姿も見られました。
今年も元気な泣き声が境内に響きわたるとともに、健康に育つよう願う家族の思いが感じられる一日でした。
折目の行事を通して、家族の絆が深まれば幸いです。