十五夜(じゅうごや)のお供えをしましたが、残念ながらお月さまは雲に隠れ、名月を愛(め)でることはかないませんでした。
今晩は総代の任期を終えた方々で組織する「榊会」(さかきかい)の役員会が開催され、来る10月28日(月)に「第79回正式参拝」を執り行うことが決まりました。
さて、今日は暦のお話です。
古代中国の世界観である「陰陽五行説」(いんようごぎょうせつ)は、古く大陸から日本へと伝わり、日本人の考え方や生活に大きな影響を与えました。
律令制(りつりょうせい)では〝うらのつかさ〟ともいわれる陰陽寮(おんようのつかさ・おんようりょう)が設けられ、平安時代には安倍晴明(あべのせいめい)といった陰陽道(おんみょうどう)の大家(たいか)が現れ、徳川家康は陰陽五行説を体得(たいとく)した天海(てんかい)を重用(ちょうよう)しました。現在でも暦やカレンダーにはその哲理(てつり)が息衝(いきづ)き、年中行事や農業、占術(せんじゅつ)等の根底となっています。
森羅万象(しんらばんしょう)は日と月、春と秋、夏と冬、東と西、南と北、昼と夜、男と女、上と下といった陽と陰の二つの気により生じるという「陰陽説」(いんようせつ)。
また、天地間に循環する木・火・土・金・水の5つの気を万物形成の元とする「五行説」(ごぎょうせつ)では、木=春、火=夏、土は季節の移り変わり、金=秋、水=冬、方角では木=東、火=南、土=中央、金=西、水=北と配当されています。
これら2つの説とともに、「十干十二支」(じゅっかんじゅうにし)、つまり「干支」(えと)は、私たちの暮らしに自然と根付いています。
季節の循環は順送りに相手を生み出す関係で「相生」(そうじょう)といわれます。
日が短くなり秋が深まってきましたが、やがて秋の金(金属)が結露(けつろ)、すなわち冬の水を生み出します。