相模国三ノ宮・比々多神社

辞別祝詞

去る5月13日、宮中三殿(きゅうちゅうさんでん)の神殿(しんでん)前庭において、「斎田点定の儀」(さいでんてんていのぎ)が執り行われ、悠紀(ゆき)地方は栃木県、主基(すき)地方は京都府に決まりました。

これは11月14日・15日に大嘗宮(だいじょうきゅう)で執り行われる「践祚大嘗祭」(せんそだいじょうさい)にあたり、悠紀国(ゆきのくに)と主基国(すきのくに)を亀の甲羅(こうら)を用いた「亀卜」(きぼく)という伝統的な占いで定めるものです。

大嘗祭には両地方の田んぼで収穫された稲(米)が、それぞれ悠紀殿(ゆきでん)・主基殿(すきでん)にお供えされます。

御即位後初めての新嘗祭(にいなめさい)であるとともに、天皇の御代一代に一度限りの大祀(たいし)であり、御即位に関わる御大礼(ごたいれい)の中でも最も重要な儀式ともいえます。

また、先例によれば、全国の都道府県から「庭積机代物」(にわづみのつくえしろもの)が献納(けんのう)されます。

平成の御代替わりでは、茶、ピーナツ、大根、キウイ、海苔(のり)が神奈川の産物として献納されました。

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本日の月次祭(つきなみさい)にあたり、辞別祝詞(ことわきのりと)を奏上(そうじょう)しました。

御大礼の御儀すべてが厳粛かつ盛大に執り行われますよう、比々多の大神さまに祈念申し上げました。

コメント / トラックバック2件

  1. 常盤木 より:

    辞別祝詞の文例を拝見してみたいです。

  2. 禰宜 より:

    常磐木さま

    拙ブログをご笑覧下さりありがとうございます。
    御大礼のことであり、辞別祝詞は神社本庁の例文をお示しさせて頂きます。
    (仮名遣いは歴史的仮名遣いで表記致します)

    辞別て白さく畏くも天皇には今年十月の吉日に即位礼執行ひ十一月の吉日に大嘗祭をも厳しく斎ひ行はせ給ふ事の由を仰出させ給ひて古の法の随に悠紀主基の地方を卜定め給へり故常の年にも彌益て大神等の大御蔭を蒙らしめ給ひ悠紀主基田の奥都御年は白すも更なり国中県々より庭積机代物と献らむ海川山野の種々の物実をも浄く清しく豊に稔り足はしめ給ひて天皇の大御代に一度の御大礼を厳しく美しく畢へさせしめ給へと恐み恐みも白す

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